天皇賞・春のレース展望? | busakoのブログ

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本日、京都競馬場で行われます、G1天皇賞・春の有力馬のレース展望です。

ナムラクレセント・・・・中距離路線で見せる強い印象から、世間的には“中距離馬”とされている同馬。が、よくよく戦績を見直してみると、これまで唯一出走したGIが菊花賞、おまけにそこで3着に善戦しているのだ。
今でこそ中団から末脚勝負に賭けるイメージが根強いが、その当時は先行して粘り込みの策。「あの距離を前々から行っても、終いがそれほど甘くならなかった。今回の距離に関しても問題無いと思う」とは関係者の談だが、更に戦績を良く見れば、その後の阪神大賞典でも3着…と、3000mは2走して3着2回。距離を問わず堅実に繰り出す末脚からは、むしろ“素質だけで中距離もこなしてきたステイヤー”という印象すら受けるのだ。
負けた前走・日経賞も「久々の影響か、終始掛かり通しだった」と、最近鳴りを潜めていた気の悪さを出してしまった形。おまけにゴール前で、鞍上が落ちかけるほどの不利を受ける不運にも見舞われたが、それで勝ち馬と0.4秒差などという芸当は、地力が無ければ不可能なこと。ステイヤーとしての素質開花なるか?

トーセンクラウン・・・・ドロドロの不良馬場で行われた中山記念を、13番人気の身ながら5馬身差で快勝。人気が人気だっただけに、『ただの道悪巧者』『展開が向いただけ』などと散々な評価を受けていたが、前走の日経賞でそれらの騒音を見事一掃してみせた。
「ここに来て本当に力を付けているんだ。日経賞だって、好位抜け出しの正攻法で、GI馬相手にコンマ1秒差。内を通って少し詰まった分遅れは取ったけれど、位置取りが位置取りなら逆転も十分あったと思う」と、関係者もここ2走の“本格化”した走りに、すっかりご満悦な様子だった。初の2500m戦であった前走で、強敵相手にいきなり距離延長を克服した同馬。実は2年前に出走した2200m戦でも1、2着と、以前から長距離適性の片鱗は垣間見せていた。
「今はまさしく充実一途で、使って更に良くなってきているんだ。今の勢いなら3200mもこなしてくれるんじゃないかと、期待しているよ」とのことだが、追い切りの様子や馬体などから見ても、決して関係者の買いかぶりでないことは明白だ。「あとは雨でも降ってくれれば」と、得意の重馬場を期待しているような口ぶりであったが、良馬場でも十分やれることは前走で証明済みだ。人気薄とはいえ、上昇著しいGIIタイトルホルダー。軽視すると痛い目を見ることだろう。

テイエムアンコール・・・・その中山記念で、見せ場十分の2着に入ったテイエムアンコール。道悪適性の差でトーセンクラウンの後塵を拝したが、以前より鋭さを増した末脚は、6歳の今まさに完成の域に達した印象だ。年明け初戦、小倉大賞典(但し、今年は中京で施行していることをお忘れなく!)での敗北も、ひとえに休養による太目残りだった影響があってのもの。キッチリ絞って出走した近2走でのレースぶりは、勝ちあぐねていた過去が嘘のような成長ぶりだ。
「調教駆けする馬だけれど、今回も相変わらず具合が良いよ。更に馬体重が減るかもしれないけれど、元々450キロ台後半ぐらいで走っていた馬だし、特に心配しなくて大丈夫」とは関係者のコメントだが、単に数字が絞れただけではなく、増えた分をキッチリ筋肉に変換しながら、余計なところだけ落としたようなシャープな馬体には、過去に見てきた数多のステイヤーの影が重なる。
人気薄で2着に激走した中山記念も、GI3勝馬ドリームジャーニーを下してみせた大阪杯も、今の同馬の成長ぶりを見る限り、“現時点での実力通り”とすら言えるほどだ。この勢いなら初の長距離GIも、難無くこなしてみせるだろう。

フォゲッタブル・・・・昨今の天皇賞(春)は、その長い距離から来るイメージとは裏腹に、終いの瞬発力勝負に陥る傾向がまま見られる。3200mという超長距離、更に“下りは抑えるのが鉄則”と言われる淀の坂越えが2回ある以上、全体的に道中抑え気味になるというのはある意味必然とも言えるが、それにしてもここ5年の上がり3ハロンが、いずれも33.5秒~35.3秒というのは、明らかに末脚の勝る馬が有利ということ。その点、距離不問で常に出走馬中上位のキレを見せてきた同馬の走りは、まさに天皇賞(春)向きの戦法そのものだ。
ダイヤモンドS後は疲労が抜け切らず、プール調整のみで一ヶ月過ごしたり…と一頓挫あったものの、当初予定していた阪神大賞典を回避した上で、ここ一本の本気仕上げ。余裕を持ったローテーションで順調に仕上がり、最終追い切りも軽快な動きで好調をアピール。本番直行のローテーションに関しては、そこまで気にする必要は無いだろう。そうなってくると残る問題は“最近1番人気が勝てない”“ダンスインザダーク産駒は好走出来ない”という、根拠の無いジンクスのみだが、はてさて…?

マイネルキッツ・・・・昨年に引き続き、今年も早めに栗東入りして調整を重ねている同馬。前走後に蓄膿症に見舞われ、栗東への移動日が予定より少々遅くなるという誤算もあったが、無理せず完治をジックリ待ったお陰で今やすっかり元気一杯だ。
「蓄膿症と言っても軽度で、薬を打ったらすぐに良くなった」と関係者は話していたが、追い切りで見せた普段以上の動きなどからも、病気の後遺症に関して心配する必要は無い。昨年同馬がこのレースを制した際は、人気の低さなどからフロック視する声も聞かれたが、前走・日経賞で見せた、59キロを背負っての豪快な差し脚は、底力の裏付けとしては十分だ。昨年は栗東入り後、数日間は落ち着かない様子を見せていたが、2度目の今回は慣れたもの。
移動初日から良いカイ食いを見せており、「それだけで移動が遅れた分のロスは埋まった」そうだ。実質一本となった栗東入り後の追い切りでも上々の動きを見せており、少なくとも昨年と同等の状態以上では出走してきそうな気配だ。今回唯一のGI馬としての意地を見せてくれることだろう。

ジャミール・・・・この馬がまだ未勝利戦を勝ったばかりだった昨春の時点で「間に合えば菊花賞、駄目なら春の天皇賞。出られさえすれば、絶対良いレースをするよ」と関係者は絶賛。理由は勿論、その類稀な心肺能力にある。
「ちょっとやそっと追ったぐらいじゃ息を上げないんだ。併せ馬の追い切りでも、併走馬がヒーヒー言っているのに、同じだけ走ったこちらはケロッとしていたりとか…。これは絶対、長い距離が向くと確信を持ったね」と、当時から今に至るまで、関係者の狙う路線は明確だ。聞けば菊花賞前週に行われた鳴滝特別に出走したのも『勝ったら連闘で菊花賞に出したい!』という思惑あってのことだったとか(もっともクビ差2着に敗れたため、青写真は白紙となってしまったが)。
「他馬を抜いて1頭になると、たまにソラを使ってしまう」と関係者も頭を抱える弱点はあるものの、念願叶って出走した初の長距離重賞・阪神大賞典で2着に食い込んだあたりからも、関係者が惚れ込むほどの長距離適性は見て取れる。これだけの能力があれば、今回も上位争いに加わってくることだろう。

???????・・・・天皇賞(春)に関しては、長らく『5歳以下の馬の方が有利』と囁かれていた。曰く、1戦あたりの消耗が激しい長距離戦に出走する馬は、長く活躍するだけの体調を維持し続けるのが難しいのだとか…。
稀代のステイヤー・メジロマックイーンが挑んだ“春の天皇賞3連覇”という偉業も、6歳時に当時4歳のライスシャワーに阻まれているのだ。…とはいえ、それも昨年までのこと。マイネルキッツが6歳でこのレースを制したのを皮切りに、その後1年のGI戦線において繰り返された“高齢馬の激走”を、よもやお忘れではないだろう。調教技術の向上により、8歳馬が平然とGIを制してみせるこのご時世。いかに高齢といえど、これまで数々の実績を残し、今なお衰えを知らぬこの馬も、十分勝者の資格を持っているのだ。「流石に最近はズブくなってきた」と関係者は語るが、それを十分カバーし得る“豪腕騎手”を鞍上に起用。エンジンの掛かりは流石に少々遅いが、追ってジリジリしぶとく伸びた前走のレースぶりは、まさしくこの距離でこそ本領を発揮する。「これまで何年もこの馬を見てきたけれど、ひょっとしたら今が一番充実しているかもしれない」と関係者が太鼓判を押した馬体は、歴戦の風格すら漂わせている。GI馬が1頭という手薄な相手関係の今年なら、この馬が戴冠する可能性も十分にある。

なお、?の馬につきましては、情報提供元からの要請で、アメンバー限定公開とさせていただきます。そのほかの方には、馬名をレース後にでも発表いたします。

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