588 | ねぇ、センセイ。

ねぇ、センセイ。

『幸せになる』って約束した。

それは
先生とは別の誰かを
選ぶってこと。

Dr×OLの奇妙な関係。

 
『りぬ、変わってない』
 
『そう?変わったでしょ!?
ほら、髪型とか!痩せた!し…』
 
ショートカットになってる!
 
まぁ…、痩せた!っていうのは
勢いだけどさ。
 
 
『そういうんじゃないよ!
よかった!
そういうとこも変わってなくて』
 
そういうとこ…ですか。
 
いつもあたしは
ピントがずれているんだな。。。
 
 
でもね、これだ。
 
こんな、ピント合ってないのが
あたし達の感じ。
 
ようやく、緊張もほぐれてきた。
 
 
『お土産あるんだよー♪』
 
先生がスーツケースの中から
おもむろに取り出して
渡された。
 
『わーーーーー!
めっちゃうれしい!!!』
 
どうりで、部屋に入った時から
甘い香りがしてたわけだ。
 
 
『そりゃあ、あんなに
何度も言われたらね』
 
『そうだっけ?』と、とぼけてみた。
 
 
でも、実際そうだね。笑
 
 
お土産は、ずっとオーダーしてた
あるフルーツ。
 
『先生、冷やして食べよう!』