クロスのきずはおととしの
(2009.5.5)



「柱のきずは おととしの 五月五日の 背くらべ・・・」

もちろん、「背くらべ」という童謡ですが、はたして何割の方が今でも柱に傷をつけて背比べをしているのでしょうか?洋風建築では柱自体をクロス等で隠してしまうので、「クロスのきずは」と歌詞まで変更しなくてはなりません。


さて、五月五日に歌うもうひとつの代表曲と言えば、


「やねよりたかい こいのぼり おおきなまごいは おとうさん・・」


ご存知「こいのぼり」です。そのこいのぼりなのですが、真鯉(黒い鯉)と緋鯉(赤い鯉)の一対と、青や橙色の子鯉で家族を表しているそうです。もっとも、歌詞の中では、小さい緋鯉はこどもたちなのですが。


それはともかく、一番上にひらひらしているのですが、あれは何なのでしょうか?調べてみると、五色(青・赤・黄・白・黒)の吹流しの色に意味があることが分かります。中国の陰陽五行によれば、青は植物、風などの振動するもの、赤は熱や火を表し、黄色は大地・人間を意味し、白は金属などの硬い物、そして、黒は水を表すということです。つまり、森羅万象を色で表現・象徴したものです。


この五色の色の組み合わせを見ていると、仏旗いわゆる五色旗と全く同じ組み合わせであることに気が付きました。ちなみに、仏旗の場合は、青はお釈迦様の袈裟の色、赤は同じく血の色、黄色は肌の色、白は歯の色、黒は髪の色を表したものという説があります。その他、お釈迦様の悟りの内容や、世界を表現しているという説もあるようです。