【あなたの東北の好きなもの 便乗企画】


私的に、宮城の好きな食材と料理を並べていきます。この項目は、情報をまとめ次第、続編も書いていきます。次は食材以外のものも出していきます。


以下の写真の撮影は、2009年に東京・多賀城市・利府町で行ったものです。息子の自由研究で使ったネタを使い回しています。撮影・執筆、いずれも佐藤です。


【1】 ずんだ餅


やはりトップバッターはこれですね。自宅と実家で作ったときの写真を生産地の写真とともに紹介します。



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広がる大豆畑。


最新の統計は忘れましたが、宮城県の大豆生産量はトップ3に入っていたはず。減反で進んだ転換作物の副産物ですね。もちろん皆さんは、納豆と枝豆が同じ豆であることはご存じですよね。うちの勤務先の学生に聞いたらこれを知らない人がいてビックリしました。(撮影地・多賀城市)



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いわゆる「枝豆」


これを夏場に収穫します。



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枝から取ってゆでます。ここでビールのつまみにしてしまうと、ずんだ餅は永遠にできない。



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豆のさやから一つ一つ取り出します。薄皮も取り除いた方が、餡は舌触りがよくなります。でもこの作業が一番しんどい。


次の工程は、これらの豆をすり鉢でつぶします。途中で塩と砂糖を入れ、味を見ながらよくつぶします。私も昔は、実家の縁側でこれをやりました。しかし今は、ほとんどの家でジューサー、ミキサーを使っています。



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お餅とからめてできあがり。手でつぶしたものとミキサーで作ったずんだ餅の違いは一目瞭然です。市販のものは、いわゆる「粗挽き」設定なんでしょうね。



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お盆の仏壇のお供え膳。こんな感じで盛りつけます。手前の箸は、柳の枝の皮を剥いたもの。


今は年中ずんだ餅を食べられますが、御覧の通り、本当は夏場に食する季節食でした。


【2】 笹かまぼこ


宮城県では普通の食材として笹かまぼこが使われます。かまぼこ業者が県内にどれだけあるか分かりませんが、この写真を撮影したとき、東京で入手したのはこの一品。



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有名なお店は、仙台市内の他に、塩竃、石巻などにもあります。



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笹の葉に似ているから笹かまぼこというわけですが、色々な料理に使います。私は、これを短冊切りにして、大根おろしとからめ、醤油をかけて食べるのが一番好きです。



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よく見ると、製造段階で串を刺して焼くので穴が開いています。


【3】 ホヤ


これは三陸海岸でとれる珍味ですが、非常に好き嫌いの分かれる食材でしょう。


東京の魚屋でもたまに見かけますが、かなりしなびた感じになっていて、宮城を出てきたときの面影がなくなっていて、残念に思うときがあります。産直の場合は実がパンパンに張っていて、赤茶色のパイナップルという形です。


産直の生ホヤばかり食べていたせいで、これをゆでて食べる食べ方があることを知ったのはかなり後のことでした。皮をむきたての生ホヤは、舌に載せるとスッと鼻に抜けるような酸味が走り、その後にジワーッと甘みがやってきます。何もつけずにこのまま食べるのが新鮮なホヤの食べ方だと思います。家で半日ぐらい経ったとしたら、酢の物がおいしいですね。



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仙台で買ったホヤだが、閉店時間の間際だったのでかなりしなびている。



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水を流しながら皮を剥くとオレンジ色の身が出てくる。


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これを裂いて、中を洗えば、このままでも食べられる。



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お手軽なものとしては、こんなパックで剥きホヤにして普通に売っている。



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盛付け例としてはこんな感じ。


【4】 白石温麺(しろいしうーめん)


一見すると、どこでも普通にみられるそうめんなのだが、なぜか短く切っています。


お好みで温かくしても、冷たくしても、よい。宮城県南、白石の特産。祝い膳などには必ずといってよいほど、すまし汁にこのうーめんが入っています。結構柔らかくなるまでゆでて食するのが、いい感じの麺です。


そういえば宮城県の代表的な麺製品といえばこれだけのように思えるのですが、他にもあつただろうか? 蕎麦はあまり仙台近辺では伝統食としては食べなかったように感じられるのだが、それは私の実家だけの食習慣?



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これにもたくさんの業者さんがいて、1つをお奨めするというわけにはいかないです。



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普通のそうめんと並べるとこんな感じ。比較対照のためにはちゃんとスケールを置かねばならないと息子に教えたため、物差しも一緒に写っている。



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茹で上げたサンプル。右がそうめん、左がうーめん。あまり意味はない……



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盛りつけた感じの違い。右がそうめん、左がうーめん。


これもよく分からないですね。


自然光でみると、うーめんは不透明な感じがします。箸でつまむとツルツルいくのがそうめんです。


子供の頃にうーめんばかり食べさせられて、初めてそうめんを食べたときに、「どこまでこの麺は長いんだ!!」と戸惑いました。


【5】 油麩(あぶらふ)


いわゆる麩を油で揚げたものですが、子供の頃、よくおやつにこれを預けられました。麩菓子と違って全く甘くありません。じーっと噛んでいると、ジワジワ甘くなっていく、そんな忍耐のいるおやつでした。(今思いだすと、あれは油麩ではなく、もっ安いただの麩だったかもしれない……)


宮城県北でよく使われる食材です。汁物などに入れます。



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こんな感じです。



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ついでなのでパッケージの裏も。拡大して頂くと、調理法が見えます。



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何の変哲もない麩です。



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汁に入れるとこんな感じ。


【6】 仙台駄菓子


もはや駄菓子とは言えない高級菓子、仙台駄菓子。少なくとも、仙台のわらすたちが小遣いはたいて食べるおやつではなくなっている。立派な包装に入って、新幹線の駅売店などで売られています。


まだ正確な考証はしていませんが、昭和30年代ぐらいまでは「現役の」駄菓子だったと勝手に思っています。ご年配の皆さんいかがでしょう。



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お店によっては箱入りもあります。何というか、素朴なお菓子ですね。私は大好きです。



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他にもありますが、以下略です。


【7】 仙台のネギと米


純粋な食材です。


仙台地場産のネギは基本的に曲がっています。いえ、まっすぐじゃなくて本当に曲がっているんです。子供の頃からそんなネギばかり見て食べていたので、今でもストンとまっすぐになって売られているネギを見ると違和感を感じます。


なぜ仙台のネギは曲がっているのか。


これまた、どうしてそんなことするの?と思うような一手間をかけて育てているからです。



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仙台近郊で普通に見られるネギ畑です。(撮影地・利府町内)


手前の列のネギに注目です。



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いったんまっすぐになっていたネギを抜いて、斜めに寝そべらせるようにして植え替えるんですね。実家の周辺ではこの作業を「ネギをやとう」と呼んでいます。


こうしておくと、ネギは直立しようとして、つまり腹筋するような感じで、ぐにゃりと曲がっていくわけです。


このネギが鍋によく合うんですよ。甘みが強くて。(逆に、生食するとかなり辛いです。)


最後に、


やはり宮城といえば、米ですね。



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撮影地は多賀城市。私の実家のすぐ裏です。


蛙とイナゴとザリガニを、追いかけ回した幼年時代。よく田んぼにはまって、怒られました。



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これが稲の花。


宮城県あたりだと、この花が咲いてサラサラと風に揺れ始めると、「ああもうすぐ夏休みが終わるんだなあ」、という寂しい感じになるわけです。


【※】 おまけ


以上紹介した食材は、東京都内であれば、池袋にある次のアンテナショップでご購入頂けます。地域の復興に向けて、ぜひご利用ください。



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宮城の食材で楽しくワイワイやれる日を、1日でも早く!!