eumo Academyの第2回課題図書を読む。

 

 

読む前は「どうしてここで発達心理学?」とも思ったし。

マズローの欲求の段階はもちろん、看護学生時代に成長発達については一通り習ったし新しい知識とかそんなないでしょ!余裕!!・・・と、思っていたんですが。

 

なにこれ!全然知らないことしか書いてなかった!!笑

 

発達心理学の本であり、人材育成の本であり、コーチングに必要な人間力の本であり・・という感じで、これまでの少ない読書経験の中でいくと、やっぱり『7つの習慣』に近いプロセスを経ているなあという感じで、あの本どこいってもぶち当たるなあ。。というのも正直な感想。

 

 

↑関連書籍いっぱい出てますがせっかくならやっぱりこれを一回は読んだ方がいいと思う

 

 

↑とはいえ佐藤の入門書はこちら。ここから一気にハマって、ちゃんと分厚いのも何冊も読みたい!と思えるだけのビビビをくれました雷

 

でも、休み休みでも3時間くらいで読めちゃう上に、自分、そして部下をはじめとする一緒に成長していきたい仲間のどこを見て、どう関わっていけばいいかのヒントもいただけるので個人的なオススメレベルはちょっと高いですよ。

 

ざっというと、人間の意識構造には5つの発達段階があって(発達段階1は、青年期を迎える前の発達段階として本の中では省略)、それぞれの段階に「特性」「強みと弱味」「必要な修練」があって、+部下の成長を下支えするためには、次の段階に進めることを支援する「対応」があることを、対話ベースで教えてくれるので非常に読みやすい。

 

牛しっぽ牛からだ牛あたま

 

発達段階2 利己的段階、道具主義的段階 極めて自己中心的な認識の枠組み
【特性】
自分の関心や欲求を満たすことに焦点があたり、他者の感情や思考を理解することが難しい
自らの関心事項や欲求を満たすために、他者を道具のようにみなす
物事を白と黒で分ける、二分法的世界観を持っている
【弱み】
自分の世界と他者の世界も分かれて、他者がどのように考えているのか、どんな想いからその行動を取っているのかを考える力が弱い
自分の感情を客観的に捉えられる内省力も未熟ですぐに感情的になってしまう
【対応】
二人称の視点を意識。自分中心から一歩離れた視点をもてる問いを投げる
この時相手の感情に、感情で対処しないのがもっとも重要。

 

発達段階3 他者依存段階、慣習的段階
【特性】

組織や集団に従属し、他者に依存する形で意思決定をする

相手の立場に立って物事を捉える能力を獲得
【弱味】
自己認識も、他者や所属集団によって定義される
自分の意見や考えの表明が難しく、独自の価値体系が十分に構築できていない
マズローの「所属欲求」が十分に満たされていない段階とも言える
情報を咀嚼し、自ら組み合わせていくようなアイデア発想が難しい=新しい意味づけができない
【対応】
単純に仕事を振るのではなく、相手が自身の判断基準を養えるよう、問いかけを積極的に行っていく
自分の「内なる声」に気づけていないので、芽生えつつある独自の考え方や思いを表現させる

 

発達段階4 自己主導段階、自己著述段階
【特性】

自分なりの価値体系や意思決定基準をもち、自律的に行動できるようになる
独自の考えを、人に伝えるー著述することができる
発達段階2の単なる欲求に従った利己的な自己主張とは違い、心の内側にある高度な規範に基づいている

他者を不道具としてとらえるのではなく、他者もまた独自の価値観をもつ大切な存在とみなし、敬意を表することができる
自らを合理的に律すること、意思決定基準を設定して他者のマネジメントもうまくできるようになる
ロロ・メイ「探究的な問いを自らに投げかけられるようになることが、真の意味での自己構築の始まり」
【弱味】
自分の価値体系を「持っている」というよりも、「同一化してしまっている」「縛られている」自分とは異なる価値観、意見の許容が難しい
マネジメントにおいても、自分と違う見方で世界を認識する人に対して非協力的になりがち

自分の意見に固執し、他者の意見が聞けない。自分の意見への批判に防御的に反応する

【対応】

自己実現に向け、内を向いてしまっている視点を外、他者に向けることが重要
内省として、段階4で自分に焦点を当てすぎると、段階5への成長を阻害する
自分の意見を客観的に眺め、主張や論理の弱味がどこにあるのかを尋ねてみる
 

発達段階5 自己変容段階 相互発達段階
・・ここは素晴らしき点しか読み取れなかったので、ひたすら素敵ポイントをあげます!

 

自分の価値観に横たわる前提条件を考察し、深い内省を行いながら既存の価値観や認識の枠組みを打ちこわし、新しい自己を作り上げる
「自分を構成する諸々のものは、虚構の産物」絶対ではないという認識ができる
開放感と柔軟性、自分を含む、何者とも同一化しない。認識できる全ては世界の限られた一面と知る
 

他者との協働のため、自分の価値体系や認識の枠組みの限界を頻繁にさらけ出す
人材育成においても、相手の潜在的な発達可能性に気づき実際にその成長を引き出せる

段階4で構築した自己の価値体系を一度打ちこわし、新たな価値観を作っていく「自己の脱構築サイクル」が必要
「自分は絶え間ない変化の中で生き、自らも絶えず変化している」という認識をもつ
「異質なものに触れる」ことで今の自分を知り、既存の価値観を塗り替えていく
ロジャー・ウォルシュ「人間の成長は、既知から未知へと至る運動」

牛しっぽ牛からだ牛あたま

 

特に4から5への課題はここ5、6年ずっと抱いている課題感だなあという感覚があって、最近自分と全然向き合えていないなあとハッとしました。

 

昔はこうやってブログを書いて、インプットしたものをアウトプットする練習をたくさんしていたので、今見返しても視野の広さ・深さで負けてるなあと思うことも多々あり、これからの自分との向き合い方を非常に考えさせられました。

 

 

同時に、今の組織に参画して一年が過ぎ。

後輩ちゃんたちが入ってきて、伝えられることがあまりに少なくて悩んでいる時期でもあったので、ちょうどいいタイミングでこの本に出会えたこともラッキーだな!と思っています。

 

当日、講師の先生や受講生である仲間とどんな議論ができるか今から楽しみですデレデレ