「酒を勧む」  

  
   君に勧む 金屈巵        コノサカヅキヲ受ケレクレ

  
   満酌 辞するを須いず      ドウゾナミナミツガシテオクレ

  
   花発いて風雨多し        ハナニアラシノタトエモアルゾ

  
   人生 別離足る         「サヨナラ」ダケガ人生ダ


                        干武陵(唐時代の詩人)より


   人生には、どこかで悲しい離別や死別があることを心のどこかにわきまえて

   おくことでゆとりができるかもしれないと、日々あくせくしている気持ちを

   やわらかく研いでくれている表現とされている。

   10月29日は私の実父の命日である。

   特に何をするわけでもなかったのだが、生前何かを教わった記憶が少ないだ
 
   けに、この詩を深く感じた。