社は蓮にそのまま自分が帰ってくるまで寝ているように命じてどこかへ出かけて1時間ほどで戻ってきた。
手にはデパートで買ってきたと見られる紙袋を下げている。
「なに買ってきたんですか?」
「ん?スウィーツ」
「?」
「まぁ、いいよ。行こう」
約束の時間と思われる5分前に医務室を出て・・・・彼が向かったのはラブミー部の部室だった。
「ここ、ですか?」
「うん」
そういうと社はガチャリとドアを開けた。
中で待っていたのは・・・・・・・・・・琴南奏江だった。
「お久しぶりです」
「忙しいのにごめんね、しかも急に」
「敦賀さんに比べたら私の忙しいなんて意味のないものですよ?」
「社さん・・・・・・・」
「ん?」
「なんであなた琴南さんのナンバ知ってるんですか?」
「こんなこともあるかもしれないから事前に聞いといた」
「・・・・・・・・・・・・」
「それで、何をお聞きになりたいんですか?・・・・・・・・いただいていいんですか?ありがとうございます」
社は手際よく紙袋から夏っぽくかわいい容器に入ったゼリーを奏江に差出し、自分と蓮の前にもおいた。
「これならお前でも食べられるだろ?カロリーは・・・・ないが、あっさりしていて食べやすいらしいから」
「すいません」
ゼリーを食べながら社は簡単にこれまでの経緯を奏江に話した
「ああ、そのことなら聞いてますよ?どうもロケ先で蓮の花を撮ろうとしたら携帯を落としてしまったとか」
「蓮の花を?」
「ええ、敦賀さんに送ろうと思ったんじゃないですか?」
「へぇ・・・・そこまでは変じゃなかったんだな。それで?」
「すぐに椹さんにお願いして新しくなったみたいなんですけど、その時にいたずらが多くなってきたからナンバ変更してもらったみたいです。ついでにメルアドも」
「ああ、やっぱりそうだったんだ。それで、蓮が教えてもらえなかった理由は?」
「・・・・・・・そこまでは聞いてません。でも私がおしえてもらったときはデータがないから会えた人に会えた時に聞かないといけないっていってました」
そこまで聞いて蓮は奏江にひっかかるものを感じた。
「・・・・・・・・最上さんから何か・・・悩み事とかきいてない?」
「・・・・・・・・それは私が言っていいことではありません」
「やっぱりなにかあるんだね。さすがにおかしいと思ったんだ・・・・2週間全くみかけることすらなかったんだけど・・・ちょっとだけ譲歩して?」
「・・・・・・・・・この貸しは、かなり高くつきますよ?」
「君の望む物ならなんでも」
「その言葉に嘘はないですね?」
「もちろん」
ふぅ、と奏江は一息つくと、親友の顔を思い浮かべながら一つの提案を投下した。
続く
どうしてか最近すぐモー子さんを出してしまう私。
別にすごく好きとかじゃありません。
ちなみに彼女が蓮に要求する物はまだ特に考え付いておりませんorz
次回キョコターン