2010年9月29日(水)、この日から私は突然乳がん患者になりました。




左胸にあったしこりに気付いたのはいつのころだったか…、


何年も前からあった気もするし、


一度検査に行った1年4カ月より少し前だった気もするし…。




私にとって乳がんは、仕事がら触れ合うことも多く、


また本やテレビ、映画でもよく目や耳にしてきた病気でした。




「しこりができるので、自分で発見できる唯一のがん」。




「40歳以上だけではなく、20代・30代の女性も増えてきている病気」


そう何度も耳にしていましたし、それは重々承知でした。




~ここからは1年半前の2009年春のお話~




乳がんはしこりから自分で発見できる唯一の癌―。


「しこりしこりっていうけど、私の胸にもグリグリがあるよ。これってしこりなの?」。




人の胸と比べることができないので、これがいわゆるしこりってものなのか、よく分かりませんでした。




だって、前はなかったのに突然できたと感じるものではなく、むしろ子供のころからあったような・・・。


(思春期のころ、胸にグリグリがあって痛いですと病院へ行ったことがあって、胸が大きくなっている途中ですからね~と言われたことがありました)




だけど、子宮けいがん検診は1年に1回くらい受けていましたが、


乳がん検診はこれまで一度も受けたことがなかった私。




ただ、乳がん検診はマンモと超音波で1万円ほどするという高額。


しかもマンモは痛いらしい…。


これがネックでしたが、症状があれば保険適用になることを知り、


胸にあるこれがいわゆるしこりってものがどうか、


ちゃんと調べてみることにしました。




そしてそのころ出来たばかりの乳がん専門の検診センターを予約。


そこはきちんと乳腺専門の専門医に診てもらえるということで決めました。




電話で予約を取る時、「症状はありますか?」という受付の女性の問いかけに、


「しこりが気になります」と答えましたが、


「検査料を安くするためにしこりって言ったと思われないかな」とか、


「このグリグリは普通みんな胸にあるもので、こんなんで検査するなんて大げさと思われないかな」とドキドキしていました。




「触診で悪性かどうか、ある程度分かる」


「若い人は超音波の方が分かりやすい」ということをネットで勉強し、迎えた検査当日。




まず先生に症状を話して触ってもらって、「これは大丈夫ですよ~」と言われたら、


痛いらしいマンモはしないでおこうと思っていました。




しかし、ここでは先生の問診より前に、マンモ検査室で検査するとのこと。




女性の検査技師さんに「気になるのはどこですか?」と聞かれ、


ここですと触ってみせ、「もうマンモするんですか?、できればしたくないんです…」と伝えました。




その検査技師さんは、


「検診であれば超音波だけということもありますが、症状があって、しこりがあるなら、超音波だけでは分からないこともあるので、マンモをすることを勧めます。どうしてもイヤならやめておきますが…」と言われました。




そのとき、しこりを認めてもらったようで、大げさじゃなかったと小さくほっとしたのを覚えています。




そして力加減を見ながらやってもらうことを決意しました。


思ったほど痛くなく、な~んだ怖がって損したという感じでした。


上下と斜めから、左右4回撮影しました。




そこから待合室で先生の診察を待機。


「私の胸、やっぱりしこりだったんだ、これがしこりなら乳がんってこと?」など思いながら、待っていました。




ようやく呼ばれて診察室へ。


そこには若い女の先生が立って挨拶してくれました。




腕がいいと聞いたけど、ほんとに若い女医さんだなぁと感じました。




そこで、私のマンモのレントゲン写真を見ながら、


「ここに小さな石灰化がありますが、乳がんを疑うようなものではありません」と言いました。




「乳腺症のようなものでしょう」と続けました。




そして、触診と超音波検査へ。


ちょんちょんちょんちょんと胸を素早く触ったあと、超音波へ。




珍しいのでエコー画像を一生懸命見ましたが、よく分かりませんでした。


そして終了。


先生は「乳腺症は赤ちゃんを生んで授乳すれば自然となくなったりするもので、これががんに変わることはありません」と教えてくれました。




そして、自己検診の紙をもらい、またしこりが何か変わったら来てくださいというようなことを言われました。




保険適用で診察料を払い、街中を歩いて帰りながら、


「な~んだ、こんな風にグリグリしていてもなんでもないんだ」と、


不謹慎ですが少しがっかりしたような気がします。




「やっぱ人間そうそう病気にならないよね~」と、健康体の私は思いました。


病院を出て横断歩道を渡りながらそう思ったこと、今でもはっきり覚えています。

母に電話し、「なんでもなかったよ、乳腺症っぽいと言われたよ」と報告しました。


母は「よかった、それはそうよね」と安心した様子でした。




この結果を彼に話すと、「ほんとに~、ほかの病院でも見てもらった方がいいんじゃない」と言いました。




しかし私は、


①なんでそんな必要があるの~、病院で診てもらって大丈夫って言われたし


②腕のいい乳腺専門医って噂だし


③指に触れない小さな早期のがんでも見つけることができるというマンモもしたし、若い人に有効といわれる超音波検査だってしたし、触ったら悪性かどうかある程度分かる触診もしてもらったし


ということで、「完璧じゃん」と思っていました。


それがあとあと、こんなにも後悔することになるとは・・・。






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