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いつもの馴染みのレストランへと向かう。
「お待ちしておりました。角田様、あ、失礼致しました。総理、お待ち致しておりました。」
「あら?そんなに気を使わなくて良いですよ。それで、お客様はおいでかしら?」
「はい、いつものお部屋にお通ししております。ご案内致します。」
ここで井上が待ったを掛けた。
「申し訳けありませんが、支配人。同じ広さの別の部屋はありますか?」
「あ、はい、ございますが?」
「では、そちらを使わせて頂きたい。」
「えっ?あ、はあ・・・」
ナオはすぐにその意味を理解して言葉を挟む。
「井上さん、そこまでしないとダメかしら?」
「申し訳けありませんがそれが私達の仕事ですので、ご理解頂きたいのですが。」
「・・・解りました・・・。お任せします。」
「では、こちらで暫くお待ち下さい。笹本さん、ここをお願いします。」
「了解。」
しばらく、その場で待機していたが手持ち無沙汰でナオは笹本と世間話を始めた。
「笹本さんはもうこのお仕事長いの?」
笹本は突然話しかけられて少しばかり驚きの表情だったが、廻りに目を配りながらも世間話に応じた。
3人で世間話をする形になって初めて有人は笹本が自分の後輩で有ることに気がついた。
同じ大学の後輩だったのだ。
「へえ~、まさか同じ大学とは思わなかったな。」
「ええ、そうですね~。先輩、よろしくお願いします。」
そこにナオが口を挟んだ。
「あら!ダメよ。よろしくしちゃ。」
笹本は一瞬ビックリした顔でナオを見たが、ナオが笑顔であったので冗談だと気が付き思わず笑いが出た。
「アハハ・・・了解です。よろしくはしません、先輩、残念ながらそう云う事で。」
有人は又もや居心地が悪い。
丁度その時に井上が戻って来た。
「クリア。笹本さん、総理をご案内して下さい。」
「了解。では、総理、こちらへどうぞ。」
支配人は戻って来ながら声を掛ける。
「それではお部屋の方にお客様をご案内させて頂きます。」
「はい、よろしく。」
井上が検査した部屋に入り円卓へ腰掛ける。
有人は横に、笹本は出口近くに待機して、外に井上が出る。
「お待たせ致しました。お連れ様をご案内致しました。」
「はい、どうぞ。お入りになって下さい。」
ドアが開き入って来たのは「軽暖簾」「同幽界」「昇降会議」の経済3団体の会長たちだ。
「ご無沙汰しております、小父様方。」
「いや、こちらこそ・・・・。ご立派になられましたなお嬢様・・・いや、失礼、総理。」
「軽暖簾」会長は父と同窓で頻繁に自宅へ来ていた時期があった。
「まあ、立ち話ともいきませんので取り敢えずお掛けになって下さい。」
ナオが席を指し示す。
「あ、はい・・・では・・・・。」
ナオが座り、その後3人が着席する。
この辺りはやはり民間の経営者である。
その場の上席者が誰なのかを判断して失礼が無い様にする事が身に染み付いている。
いつも偉そうにふんぞり返っている官僚とは大違いであった。
「申し訳けありませんが、予定が詰まっていますので早速本題に入らせて頂きますね。」
ナオが3人を見回して話し始めた。
続く
いつもの馴染みのレストランへと向かう。
「お待ちしておりました。角田様、あ、失礼致しました。総理、お待ち致しておりました。」
「あら?そんなに気を使わなくて良いですよ。それで、お客様はおいでかしら?」
「はい、いつものお部屋にお通ししております。ご案内致します。」
ここで井上が待ったを掛けた。
「申し訳けありませんが、支配人。同じ広さの別の部屋はありますか?」
「あ、はい、ございますが?」
「では、そちらを使わせて頂きたい。」
「えっ?あ、はあ・・・」
ナオはすぐにその意味を理解して言葉を挟む。
「井上さん、そこまでしないとダメかしら?」
「申し訳けありませんがそれが私達の仕事ですので、ご理解頂きたいのですが。」
「・・・解りました・・・。お任せします。」
「では、こちらで暫くお待ち下さい。笹本さん、ここをお願いします。」
「了解。」
しばらく、その場で待機していたが手持ち無沙汰でナオは笹本と世間話を始めた。
「笹本さんはもうこのお仕事長いの?」
笹本は突然話しかけられて少しばかり驚きの表情だったが、廻りに目を配りながらも世間話に応じた。
3人で世間話をする形になって初めて有人は笹本が自分の後輩で有ることに気がついた。
同じ大学の後輩だったのだ。
「へえ~、まさか同じ大学とは思わなかったな。」
「ええ、そうですね~。先輩、よろしくお願いします。」
そこにナオが口を挟んだ。
「あら!ダメよ。よろしくしちゃ。」
笹本は一瞬ビックリした顔でナオを見たが、ナオが笑顔であったので冗談だと気が付き思わず笑いが出た。
「アハハ・・・了解です。よろしくはしません、先輩、残念ながらそう云う事で。」
有人は又もや居心地が悪い。
丁度その時に井上が戻って来た。
「クリア。笹本さん、総理をご案内して下さい。」
「了解。では、総理、こちらへどうぞ。」
支配人は戻って来ながら声を掛ける。
「それではお部屋の方にお客様をご案内させて頂きます。」
「はい、よろしく。」
井上が検査した部屋に入り円卓へ腰掛ける。
有人は横に、笹本は出口近くに待機して、外に井上が出る。
「お待たせ致しました。お連れ様をご案内致しました。」
「はい、どうぞ。お入りになって下さい。」
ドアが開き入って来たのは「軽暖簾」「同幽界」「昇降会議」の経済3団体の会長たちだ。
「ご無沙汰しております、小父様方。」
「いや、こちらこそ・・・・。ご立派になられましたなお嬢様・・・いや、失礼、総理。」
「軽暖簾」会長は父と同窓で頻繁に自宅へ来ていた時期があった。
「まあ、立ち話ともいきませんので取り敢えずお掛けになって下さい。」
ナオが席を指し示す。
「あ、はい・・・では・・・・。」
ナオが座り、その後3人が着席する。
この辺りはやはり民間の経営者である。
その場の上席者が誰なのかを判断して失礼が無い様にする事が身に染み付いている。
いつも偉そうにふんぞり返っている官僚とは大違いであった。
「申し訳けありませんが、予定が詰まっていますので早速本題に入らせて頂きますね。」
ナオが3人を見回して話し始めた。
続く