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有人にコーヒーを頼み、その間奈緒はその日の新聞を読んでいる。
コーヒーを煎れながら眺めていると、いつもながら奈緒はただページを捲っているだけの様に見える。
それなのにほぼ内容を熟知していまう能力には毎度驚かされる。
「うふふ・・・そうよね、こういう評価になるわよね・・・。」
「どうしたの?何の評価?」
コーヒーを机に置きながら尋ねる。
「ん?ああ、各紙の内閣の評価の事。」
「ああ・・・混乱してる感じだったけど・・・・。」
「まあそうでしょうね。マスコミの基準だと極左から極右と言った感じに取られるでしょうね。」
角田内閣の顔ぶれが新聞の一面を飾っている。
内閣総理大臣 角田奈緒
内閣官房長官 瓦斯年日出
副総理兼国交大臣 二階堂俊博
外務大臣 岩 平
財務大臣 高石洋一
文科大臣 銀 美玲
厚労大臣 茂手木南都化
農水大臣 両山皐月
経産大臣 飯山灯
環境大臣 我那覇昌子
防衛大臣 橋田(威信)
総務大臣 大渕陽子
法務大臣 阿波地(威信)
女性省設立担当 但馬陽子
マスコミが懸念を強く表明しているのは、当然外務大臣の岩 平だ。
眉ちゃう国で一色のマスコミは「元ちゃう国人」、しかも店屋物事件経験者の外相起用が「ちゃう国」の逆鱗に触れることを恐れ慄いている。
また、防衛大臣に起用した威信のオーナー橋田は「イヤン婦人」問題は無かったと言い放った人物である。
マスコミの天敵でもある。
かと思えば、女性省を設立すると言った極左的な政策に、これ又極左志向の但馬陽子の起用である。
マスコミは混乱して、頭から批判一色に染まる訳にもいかない。
各紙とも混乱したままの解説で、どうやら様子見を決め込む様である。
そんな話をしていると外務次官が来訪したとインタホンから連絡が入る。
「有人さん、お通しして。」
「はい・・・急になんだろう?」
訝しむ有人であったが奈緒には察しがついていた。
あれほどナオからバカだのボンクラだの言われたら、総力をあげて外遊の日程調整をするだろうと思ったのだ。
執務室に入って来た次官は予想通りの答えを告げた。
「総理、お待たせ致しました。各国との調整が済みました。明日出発で、まずは「麦国」からとなります。」
どうだとばかりに意気揚々と胸を張る次官である。
「お疲れ様。・・・次から今の感じで仕事をキチンと熟すように気をつけて下さい。後、傾国の嘘八百プロパガンダ撲滅もしっかりやって下さい。」
子供が褒められると思っていたのに、逆に叱られてションボリする姿を見るような次官の肩の落ち方であった。
「は・・・はい・・・。承知しました。」
「では、ご苦労さま。下がってよろしいですよ。」
「はい・・・。」
既に怒りのパワーを失った次官はトボトボと執務室を後にした。
「さて、有人さん。旅行の用意をしなくちゃ。公邸に戻りましょう。
「いや・・・旅行って・・・アハハ・・・。」
「あら?新婚旅行にしちゃっても良いわよ?」
またしても突発的な攻撃を受けた有人は笑顔のままその場で固まる。
「ほら!有人さん、帰るわよ。」
奈緒に手を取られて引きずられるように執務室を出る。
既に尻に敷かれる旦那の様相を呈している。
続く
有人にコーヒーを頼み、その間奈緒はその日の新聞を読んでいる。
コーヒーを煎れながら眺めていると、いつもながら奈緒はただページを捲っているだけの様に見える。
それなのにほぼ内容を熟知していまう能力には毎度驚かされる。
「うふふ・・・そうよね、こういう評価になるわよね・・・。」
「どうしたの?何の評価?」
コーヒーを机に置きながら尋ねる。
「ん?ああ、各紙の内閣の評価の事。」
「ああ・・・混乱してる感じだったけど・・・・。」
「まあそうでしょうね。マスコミの基準だと極左から極右と言った感じに取られるでしょうね。」
角田内閣の顔ぶれが新聞の一面を飾っている。
内閣総理大臣 角田奈緒
内閣官房長官 瓦斯年日出
副総理兼国交大臣 二階堂俊博
外務大臣 岩 平
財務大臣 高石洋一
文科大臣 銀 美玲
厚労大臣 茂手木南都化
農水大臣 両山皐月
経産大臣 飯山灯
環境大臣 我那覇昌子
防衛大臣 橋田(威信)
総務大臣 大渕陽子
法務大臣 阿波地(威信)
女性省設立担当 但馬陽子
マスコミが懸念を強く表明しているのは、当然外務大臣の岩 平だ。
眉ちゃう国で一色のマスコミは「元ちゃう国人」、しかも店屋物事件経験者の外相起用が「ちゃう国」の逆鱗に触れることを恐れ慄いている。
また、防衛大臣に起用した威信のオーナー橋田は「イヤン婦人」問題は無かったと言い放った人物である。
マスコミの天敵でもある。
かと思えば、女性省を設立すると言った極左的な政策に、これ又極左志向の但馬陽子の起用である。
マスコミは混乱して、頭から批判一色に染まる訳にもいかない。
各紙とも混乱したままの解説で、どうやら様子見を決め込む様である。
そんな話をしていると外務次官が来訪したとインタホンから連絡が入る。
「有人さん、お通しして。」
「はい・・・急になんだろう?」
訝しむ有人であったが奈緒には察しがついていた。
あれほどナオからバカだのボンクラだの言われたら、総力をあげて外遊の日程調整をするだろうと思ったのだ。
執務室に入って来た次官は予想通りの答えを告げた。
「総理、お待たせ致しました。各国との調整が済みました。明日出発で、まずは「麦国」からとなります。」
どうだとばかりに意気揚々と胸を張る次官である。
「お疲れ様。・・・次から今の感じで仕事をキチンと熟すように気をつけて下さい。後、傾国の嘘八百プロパガンダ撲滅もしっかりやって下さい。」
子供が褒められると思っていたのに、逆に叱られてションボリする姿を見るような次官の肩の落ち方であった。
「は・・・はい・・・。承知しました。」
「では、ご苦労さま。下がってよろしいですよ。」
「はい・・・。」
既に怒りのパワーを失った次官はトボトボと執務室を後にした。
「さて、有人さん。旅行の用意をしなくちゃ。公邸に戻りましょう。
「いや・・・旅行って・・・アハハ・・・。」
「あら?新婚旅行にしちゃっても良いわよ?」
またしても突発的な攻撃を受けた有人は笑顔のままその場で固まる。
「ほら!有人さん、帰るわよ。」
奈緒に手を取られて引きずられるように執務室を出る。
既に尻に敷かれる旦那の様相を呈している。
続く