人と人とは綱引きのように互いに関係している。


例えば自分を心配してくれる人。


例えば自分を支えだと言ってくれる人。


必ず誰かは自分を必要としてくれて、そして私も誰かを必要としている。


「手をさしだすよ」と言ってくれたあの人。


嬉しくもあり、申し訳ない。


「引っ張るからね」と優しく言ってくれるあの人。


本当は私のこと、重荷じゃないかな?


何かをしてもらうだけじゃ、人って満足できない。


お互いに何かをし合えることこそ理想かもしれない。


それは綱引きみたい。


相手が強すぎたり、弱すぎたりしたら勝負にならない。


かといって同じ力同士では勝負はつかない。


時には強く、時には弱く。


互いの力はいつも均等なはずがない。


もしも私の抱えているものが重かったら、あの人は辛いかもしれない。


話してしまうと足元が底なし沼のように崩れてしまいそう・・・。


そうなったら、私は差し出してくれた手を離すだろう。


一緒に沼の中にまで入ってくれなくても構わない。


これはワガママだけれど、外で待ってくれていればいい。


沼の底から這い上がった私を見てくれなくてもいい。


誰かと笑う貴方が居たら・・・


少し寂しいけど、私は幸せ。


叶うならば、もし綱がそこにあるのならば、軽くなった私と、


短くなった綱を一緒に掴んで、歩いてみたい。