いつから放置してるんだかもう記憶にない、ブログ開設3日目に仕掛けた罠への自爆ドボン作。読み直すだけでは書けない気がしてきたので、修正しながら1話から順にアップしていきます。
素敵な獲物さん作でなくて、ほんと申し訳ないです。(´・ω・`)
魔人の駄作なんて、興味ないし!という99パーの方はバックプリーズ。
暇つぶしのために読んでやるぜ!という勇者さんのみ読んでくださいね。(;´▽`A``
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
逃げる彼女をつかまえろ!<1><2><3>
逃げる彼女をつかまえろ!第4話
「敦賀さん!おはようございます!」
蓮がキョーコへのお迎えを断られ、寂しく一人で過ごした日から3日後。偶然会った局の廊下で、奇麗なお辞儀と可愛い笑顔で挨拶してくれたキョーコの様子に胸をなでおろした。
(全然会ってくれないから、嫌われちゃったんじゃないかと思ってしまったけど……ヨカッタ、いつも通りだ。これなら今日は来てくれるよね?ああ、それにしても……やっぱり可愛い……触れたい、な……)
僅か3日で強烈なキョーコ不足に陥っていた蓮は、いつも以上に蓄えてしまった餓えが理性を凌駕しそうになるのを、必死に押しとどめていた。一瞬でも気を抜けば、その瞬間場所を忘れて抱きしめてしまうだろうし、それだけで終われる自信もない。
誘いを断られショックを受けたあの夜。それでも翌日にはまた一緒に過ごせるようになると信じていた。その後、2日続けて誘いを断られるまでは。
(やっぱり強引すぎたのか?もしかして、嫌われてしまった?)
会えない時間には不安だけが募る。
毎日欠かさず会えていたキョーコに会えなかったという満たされない想いが、蓮を餓えさせる。
でも、3日振りに会えたキョーコはいつも通り。何かに怒っている風でも、蓮を避けている様子もない。
嬉しそうに微笑みながら蓮を見上げる様子は本当に可愛い。そこもいつも通り。
しかし、蓮はというと、もっとキョーコの様子を冷静に観察すべきだと思いながらも、触りたくて堪らないのを我慢するのに必死だ。
それでも、今一番気になることだけは聞いておかねばと、言葉を繰り出す。
「最上さん、おはよう、今日の格好も可愛いね」
「有り難うございます。今日もお世辞がお上手ですね」
「いや、本当に可愛いよ。ねえ、最上さん。最近忙しいみたいだけど、今日はウチに来れるよね?」
疑問というよりは、確認という口調になってしまったのは否定の言葉など聞きたくないから。
「今日ですか?残念なんですけど……今日からしばらく寮というか、合宿所に泊まり込むことになってまして」
「え?寮?合宿?なんの?しばらくっていつまで?」
(なんだか、詳しく聞くのは怖い気がするけど、ちゃんと聞いて説得しとかないと!)
「以前お話したアクション映画の為の殺陣のお稽古なんですけど、なかなか習いに行く時間が取れなくて。それでも、先生へのご挨拶だけは済ませてきたんですけどね?」
「うん。それで?」
「そのご挨拶の折に、先生のご実家である道場が、その殺陣のお稽古場よりLMEに近いところにあることが分かりまして」
「うん……」
「その道場なら、殺陣のお稽古以外にも、護身術も学べるそうなんです。今後の為にも両方同時に習得しておきたいと思いまして!敷地内には、お弟子さん用の寮まであって、プロの格闘家を目指す方たちが、合宿生活のようなものを送ってらっしゃるそうなんです!」
「そこに・・・君が?撮影前に短期間で集中して学ぶんじゃ駄目なの?それにまだ時間はあるんだよね?何も泊まりこまなくても……」
「いえ、長期間ご厄介になるカタチにはなりますが、この方法の方が時間がとりやすいんですよ」
(長期間?ジョーダン!!そんなに我慢できない!せめて……)
「……そう。なんだか心配だし、今日は俺がそこに送るよ」
(とりあえず、敵情視察してから、阻止方法を考えよう)
「いえ!とても近い場所にありますし、毎日お迎えにも来てくださるそうなんですよ!」
(毎日迎えにくる?誰が?それは俺の役目なのに?)
蓮の頭の中に浮かんだのは、知らない男に守られてるキョーコの姿。
即座に黒く凶暴な気持ちが表に浮上しかける。
「あ、あの?(((゜д゜;)))」
(シマッタ!)
気がついたら、青ざめた顔のキョーコに見上げられていた。
周囲の人間には漏れ漏れだと指摘されている蓮の恋愛感情には気づいてくれない癖に、それ以外の感情の変化には敏感な少女を怯えさせてしまったことに気付き、慌てて笑ってみせる。
(落ち着け、俺!今怖がらせたら、絶対にマズイことになるだろ!)
「……ね、誰が迎えにくるの?その人信用できるの?」
(まずは先輩として、後輩の安全確認……これは当然だよね?)
「はい、格闘家の卵さんたちが、毎日3~4人で来てくださるそうなんです。帰りに食材を買うのでその荷物持ちも兼ねて!」
蓮の頭の中には、ゴツイ男達と談笑しながら、仲良く買い物をするキョーコの姿が浮かぶ。
(他の男と一緒に買い物?俺はいつも車の中で待たされてるのに!?ああ、それに!)
「もしかして、君が食事を作るの?」
(そんなことする必要ないだろう?)
「はい、皆さん何故かかなり期待されてるらしくて。私如きのペーペー女優でも、帰宅時間は毎日かなり遅めですし、晩ご飯の時間には間に合いそうにないことは、お伝えしたんですけど……お夜食でも朝食でも何でもいいから、食べたいと仰られてまして」
(俺はもう3日も君の料理を食べてないのに?
これから、しばらくっていつまで?
それまでずっと、そいつらの為に料理を作るのか?)
隠したばかりの怒りがまた表に出かけたところで、蓮はまたもやキョーコを逃してしまった。
<5>に続く
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「敦賀さん!おはようございます!」
蓮がキョーコへのお迎えを断られ、寂しく一人で過ごした日から3日後。偶然会った局の廊下で、奇麗なお辞儀と可愛い笑顔で挨拶してくれたキョーコの様子に胸をなでおろした。
(全然会ってくれないから、嫌われちゃったんじゃないかと思ってしまったけど……ヨカッタ、いつも通りだ。これなら今日は来てくれるよね?ああ、それにしても……やっぱり可愛い……触れたい、な……)
僅か3日で強烈なキョーコ不足に陥っていた蓮は、いつも以上に蓄えてしまった餓えが理性を凌駕しそうになるのを、必死に押しとどめていた。一瞬でも気を抜けば、その瞬間場所を忘れて抱きしめてしまうだろうし、それだけで終われる自信もない。
誘いを断られショックを受けたあの夜。それでも翌日にはまた一緒に過ごせるようになると信じていた。その後、2日続けて誘いを断られるまでは。
(やっぱり強引すぎたのか?もしかして、嫌われてしまった?)
会えない時間には不安だけが募る。
毎日欠かさず会えていたキョーコに会えなかったという満たされない想いが、蓮を餓えさせる。
でも、3日振りに会えたキョーコはいつも通り。何かに怒っている風でも、蓮を避けている様子もない。
嬉しそうに微笑みながら蓮を見上げる様子は本当に可愛い。そこもいつも通り。
しかし、蓮はというと、もっとキョーコの様子を冷静に観察すべきだと思いながらも、触りたくて堪らないのを我慢するのに必死だ。
それでも、今一番気になることだけは聞いておかねばと、言葉を繰り出す。
「最上さん、おはよう、今日の格好も可愛いね」
「有り難うございます。今日もお世辞がお上手ですね」
「いや、本当に可愛いよ。ねえ、最上さん。最近忙しいみたいだけど、今日はウチに来れるよね?」
疑問というよりは、確認という口調になってしまったのは否定の言葉など聞きたくないから。
「今日ですか?残念なんですけど……今日からしばらく寮というか、合宿所に泊まり込むことになってまして」
「え?寮?合宿?なんの?しばらくっていつまで?」
(なんだか、詳しく聞くのは怖い気がするけど、ちゃんと聞いて説得しとかないと!)
「以前お話したアクション映画の為の殺陣のお稽古なんですけど、なかなか習いに行く時間が取れなくて。それでも、先生へのご挨拶だけは済ませてきたんですけどね?」
「うん。それで?」
「そのご挨拶の折に、先生のご実家である道場が、その殺陣のお稽古場よりLMEに近いところにあることが分かりまして」
「うん……」
「その道場なら、殺陣のお稽古以外にも、護身術も学べるそうなんです。今後の為にも両方同時に習得しておきたいと思いまして!敷地内には、お弟子さん用の寮まであって、プロの格闘家を目指す方たちが、合宿生活のようなものを送ってらっしゃるそうなんです!」
「そこに・・・君が?撮影前に短期間で集中して学ぶんじゃ駄目なの?それにまだ時間はあるんだよね?何も泊まりこまなくても……」
「いえ、長期間ご厄介になるカタチにはなりますが、この方法の方が時間がとりやすいんですよ」
(長期間?ジョーダン!!そんなに我慢できない!せめて……)
「……そう。なんだか心配だし、今日は俺がそこに送るよ」
(とりあえず、敵情視察してから、阻止方法を考えよう)
「いえ!とても近い場所にありますし、毎日お迎えにも来てくださるそうなんですよ!」
(毎日迎えにくる?誰が?それは俺の役目なのに?)
蓮の頭の中に浮かんだのは、知らない男に守られてるキョーコの姿。
即座に黒く凶暴な気持ちが表に浮上しかける。
「あ、あの?(((゜д゜;)))」
(シマッタ!)
気がついたら、青ざめた顔のキョーコに見上げられていた。
周囲の人間には漏れ漏れだと指摘されている蓮の恋愛感情には気づいてくれない癖に、それ以外の感情の変化には敏感な少女を怯えさせてしまったことに気付き、慌てて笑ってみせる。
(落ち着け、俺!今怖がらせたら、絶対にマズイことになるだろ!)
「……ね、誰が迎えにくるの?その人信用できるの?」
(まずは先輩として、後輩の安全確認……これは当然だよね?)
「はい、格闘家の卵さんたちが、毎日3~4人で来てくださるそうなんです。帰りに食材を買うのでその荷物持ちも兼ねて!」
蓮の頭の中には、ゴツイ男達と談笑しながら、仲良く買い物をするキョーコの姿が浮かぶ。
(他の男と一緒に買い物?俺はいつも車の中で待たされてるのに!?ああ、それに!)
「もしかして、君が食事を作るの?」
(そんなことする必要ないだろう?)
「はい、皆さん何故かかなり期待されてるらしくて。私如きのペーペー女優でも、帰宅時間は毎日かなり遅めですし、晩ご飯の時間には間に合いそうにないことは、お伝えしたんですけど……お夜食でも朝食でも何でもいいから、食べたいと仰られてまして」
(俺はもう3日も君の料理を食べてないのに?
これから、しばらくっていつまで?
それまでずっと、そいつらの為に料理を作るのか?)
隠したばかりの怒りがまた表に出かけたところで、蓮はまたもやキョーコを逃してしまった。
<5>に続く
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