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只今「不安な夜1」をリク罠にした魔人的お祭り開催中!
始まりはひとつ、終わりは幾通りも!!な
パラレルエンディング★リク罠 「不安な夜」
続編お披露目特設お祭り会場はこちらо(ж>▽<)y ☆
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
「不安な夜24」
「ちっ、しょーがねぇなぁ!蓮、お前はそこでじっとしてろ!」
廊下から聞こえたキョーコの声に誘われた蓮は、すべてを忘れそこに向おうとしてローリーに止められた。
そのかわりに、視線を送られただけで主の意向を感じ取り動き出した社長秘書が、ドアの向こうへと消えた。
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
「あの、最上さん、本当に・・・・「謝罪などいりません!」」
「い、いや、で「つ、る、が、さ、ん?」・・・・ハイ」
10分後にセバスチャンに連れられ、社長室を訪れたキョーコは、応接ソファーから立ち上がり、自分を見つめる蓮の姿を認め、その場で固まってしまった。
「キョーコ!何固まってるのよ!いい機会だから、この変態痴漢男に文句のひとつやふたつブツけてやりなさいよ!あるでしょ?言いたいことが!」
後から部屋に入ってきた奏江にその肩を叩かれ、我に返ったキョーコは案外冷静だった。
(確かに言いたいことはある。聞きたいこともある。この機会を逃せばもう敦賀さんと話す機会もないだろうし・・・・ちゃんと・・・・よーーく、言い聞かせとかないと?)
この状態をどうしたものかと思案していたキョーコは、やがて何かを決心したかの様に唇を噛み締めると、キッ!とキツイ視線で蓮を見据えながら、その「命令」を下した。
「つ、る、が、さ、ん!!」
「・・・・ハイ!」
普段の可愛らしい声からは想像できないほど、低くて、重い、キョーコの声。その地を這うような声で呼びかけられた蓮は、自信なさげに丸めていた背筋を瞬時に伸ばし、それに応えた。
「本当にいい機会だから、あなたに言っておきたいことがあります!ここに座ってください!」
そう言って指し示されたのは、キョーコの立ち位置から2メートル程離れた・・・・床の上で。
のろのろと時折キョーコの顔色を伺いながら、その場に向かい、座ろうとした蓮だが、そのまま座ることは許されなかった。
「後ろを向いて、正座!!」
「え?で、でも・・・・」
「いいから!後ろを向いて正座してください!!」
「ハイ!!」
キョーコの顔が見えなくなった蓮は、不安になって座ったまま振り返ろうとして、止められる。
「こっちを見ないでください!」
「・・・・どうして?」
「その方がお互いの為だからです!」
「え?お、俺・・・・?」
謎の指示に困惑するばかりの蓮に構わず、ある意味テキパキと話を進めようとするキョーコ。
「いいから、そのまま聞いて、質問に答えてください!!」
「ハイ!でも、その前に・・・・」
「なんですか?あ、振り返らないでって言ってるでしょ!!」
「でも、これじゃあ、君の顔が見えない」
「・・・・見えないようにして差し上げたのに不満なんですか?」
キョーコの声がもうワントーン下がった。冷たいその声に浸された蓮の心臓がキュッと締め付けられた。
それでも、言っておかなければならない台詞を、仕方なく後ろ向きの状態で、背後のキョーコに告げる。
「ごめん!!最上さん!あんなことするなんて・・・・俺・・・・」
「まあ、そうでしょうね。ビックリですよね、紳士な敦賀さんがあんなことするなんて。それほど・・・・だったなんて・・・・」
「え?な、何?」
「いえ、何でも」
「あの、最上さん、本当に・・・・「謝罪などいりません!」」
「い、いや、でも「つ、る、が、さ、ん?」・・・・ハイ」
そこから始まったのは、変態痴漢行為を受けた被害者と加害者のまぬけな言い合いバトルだった。
立ったままそれを眺めていた奏江が、「阿呆くさ・・・・」と呟いた瞬間、椅子とお茶をすすめてきた気が利く社長秘書の働きで、保護者一同はゆっくりお茶を飲みながらそのバトルを見物することにしたのだった。
続く。→「不安な夜25」
少しだけでも感想をいただけると嬉しいです。
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(確かに言いたいことはある。聞きたいこともある。この機会を逃せばもう敦賀さんと話す機会もないだろうし・・・・ちゃんと・・・・よーーく、言い聞かせとかないと?)
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そう言って指し示されたのは、キョーコの立ち位置から2メートル程離れた・・・・床の上で。
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「後ろを向いて、正座!!」
「え?で、でも・・・・」
「いいから!後ろを向いて正座してください!!」
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「こっちを見ないでください!」
「・・・・どうして?」
「その方がお互いの為だからです!」
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「いいから、そのまま聞いて、質問に答えてください!!」
「ハイ!でも、その前に・・・・」
「なんですか?あ、振り返らないでって言ってるでしょ!!」
「でも、これじゃあ、君の顔が見えない」
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それでも、言っておかなければならない台詞を、仕方なく後ろ向きの状態で、背後のキョーコに告げる。
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「まあ、そうでしょうね。ビックリですよね、紳士な敦賀さんがあんなことするなんて。それほど・・・・だったなんて・・・・」
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