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会話だけの手抜き話です。
なんとなくな小話「ベストポジション」
「ねぇ、最上さん。そろそろ俺も、京子……ちゃんって呼んだほうがいい……?」
互いに忙しかったため、3週間ぶりに愛しの後輩女優と会えた蓮は、このチャンスを逃しなくないと、以前から考えていた彼女の新しい呼び名を提案してみた。
「え?」
「こんなに売れてきているのに、いつまでも本名はマズイよね、ごめん……」
「あっ……そ、それはあのっ!お、お気遣いなくです!敦賀さんから名字で呼んでいただくことには全然!全く!問題ございません!!ハイ!!何でしたら、最上!と呼び捨てていただいても!!」
“京子ちゃん” 呼びに慣れてきたら、どさくさに紛れて“キョーコちゃん”って呼んでみよう!蓮的にはそんな欲も込めて出した提案だ。
だがしかし。相手はあの最上キョーコである。芸名を呼び捨てにするだけという先輩としては、至極当たり前で、簡単な筈な提案が何故か通らない。
キョーコちゃんと同じ呼び方される位なら、本名バレしたほうがマシよっ!っていうか、心配していただかなくても、私の本名なんて誰も興味ないですから!!
蓮には予想もつかないだろうが、提案された側のキョーコはこんなことを考えていた。
なので、先輩の気遣いによる申し出ではあるが、受け手であるキョーコにとっては、嬉しくも有難いものでもなく、全力で阻止しにかかる。
「い、いや、でもっ!」
名字呼び捨てになんてしたら、男同士の先輩後輩みたいになるじゃないか!と考える蓮の方も、キョーコの新提案にはのれそうにない。
「いえ!!ワタシクメのことは、是非、最上!と!!」
「いやあの!」
「敦賀殿、さあどうぞ!」
「いや、あのっ!“殿“はちょっと違うような…」
どんどん親しさがなくなっていってる様な気がする!のは蓮の気のせいではないと思う。
「じゃあ、敦賀様!!」
うんうん。“殿”が駄目ならっ、基本とも言える、これよね!──と、キョーコは自分のナイスな返答に胸を張っているが、基本がそれであっているのかは、微妙なところ。
「いや、俺は“様“でもなくって!」
え?嘘!駄目なの?──自分を褒めた返答は、どうやら先輩のお気に召さなかったらしい。では...とキョーコはとっさに頭に浮かんだその言葉を口に出してみた。
「殿(との)!!」
「……」
え?これも駄目なの?じゃあ、じゃあ!ああ、もう、とりあえず言っちゃえ!──これが正解ではないのはわかっているが、最早何も思いつかないキョーコは苦し紛れに口にする。実はちょっと楽しくなってきているキョーコである。
「ん、と、王様?」
「……俺は“さん”でいいです……いや、“さん”でお願いします」
「畏まりました」
「いや、だからね?」
「御意?」
「だから!って!片膝付かなくていいから!!」
何故だかだんだん普通の先輩扱いがベストに思えてきた蓮である。
「ハハーーッ!」
「だから、土下座もやめて!!」
fin
天然少女におちょくられてる蓮さん。(爆)
非常に反応の少ない魔人駄作。
ここんとこ優しい方々が、コメントを入れてくださる様になりました。
皆様有り難うございます!(〃∇〃)
引き続き感想コメント(コメ欄&拍手コメ欄より)お待ちしております!
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なんとなくな小話「ベストポジション」
「ねぇ、最上さん。そろそろ俺も、京子……ちゃんって呼んだほうがいい……?」
互いに忙しかったため、3週間ぶりに愛しの後輩女優と会えた蓮は、このチャンスを逃しなくないと、以前から考えていた彼女の新しい呼び名を提案してみた。
「え?」
「こんなに売れてきているのに、いつまでも本名はマズイよね、ごめん……」
「あっ……そ、それはあのっ!お、お気遣いなくです!敦賀さんから名字で呼んでいただくことには全然!全く!問題ございません!!ハイ!!何でしたら、最上!と呼び捨てていただいても!!」
“京子ちゃん” 呼びに慣れてきたら、どさくさに紛れて“キョーコちゃん”って呼んでみよう!蓮的にはそんな欲も込めて出した提案だ。
だがしかし。相手はあの最上キョーコである。芸名を呼び捨てにするだけという先輩としては、至極当たり前で、簡単な筈な提案が何故か通らない。
キョーコちゃんと同じ呼び方される位なら、本名バレしたほうがマシよっ!っていうか、心配していただかなくても、私の本名なんて誰も興味ないですから!!
蓮には予想もつかないだろうが、提案された側のキョーコはこんなことを考えていた。
なので、先輩の気遣いによる申し出ではあるが、受け手であるキョーコにとっては、嬉しくも有難いものでもなく、全力で阻止しにかかる。
「い、いや、でもっ!」
名字呼び捨てになんてしたら、男同士の先輩後輩みたいになるじゃないか!と考える蓮の方も、キョーコの新提案にはのれそうにない。
「いえ!!ワタシクメのことは、是非、最上!と!!」
「いやあの!」
「敦賀殿、さあどうぞ!」
「いや、あのっ!“殿“はちょっと違うような…」
どんどん親しさがなくなっていってる様な気がする!のは蓮の気のせいではないと思う。
「じゃあ、敦賀様!!」
うんうん。“殿”が駄目ならっ、基本とも言える、これよね!──と、キョーコは自分のナイスな返答に胸を張っているが、基本がそれであっているのかは、微妙なところ。
「いや、俺は“様“でもなくって!」
え?嘘!駄目なの?──自分を褒めた返答は、どうやら先輩のお気に召さなかったらしい。では...とキョーコはとっさに頭に浮かんだその言葉を口に出してみた。
「殿(との)!!」
「……」
え?これも駄目なの?じゃあ、じゃあ!ああ、もう、とりあえず言っちゃえ!──これが正解ではないのはわかっているが、最早何も思いつかないキョーコは苦し紛れに口にする。実はちょっと楽しくなってきているキョーコである。
「ん、と、王様?」
「……俺は“さん”でいいです……いや、“さん”でお願いします」
「畏まりました」
「いや、だからね?」
「御意?」
「だから!って!片膝付かなくていいから!!」
何故だかだんだん普通の先輩扱いがベストに思えてきた蓮である。
「ハハーーッ!」
「だから、土下座もやめて!!」
fin
天然少女におちょくられてる蓮さん。(爆)
非常に反応の少ない魔人駄作。
ここんとこ優しい方々が、コメントを入れてくださる様になりました。
皆様有り難うございます!(〃∇〃)
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