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「愛の言葉は難しい 33-side Yashiro-」

「京子のケアがど~なってるかですって?」

「はい!仕事は選びながらも少しはこなせてるんですよね?病院でカウンセリングとかは受けないままなのですか?」

「仕事はそうね。でも、直に元に戻せると思うわよ。なんせこの私が24時間付きっきりでケアしてるんですもの」

先程までの氷の微笑(強弱でいえば弱)から、恐ろしく色っぽい顔に表情を変えた加藤。

その視線を受け、社は酷く動揺した。

「そ、それはどういう意味でっ……」

「えー?最初は社長宅に一緒に泊まり込むところから始めて、そのあとは京子の自宅、今日からは私の……いえ、私と京子二人の家で同居ってやつ?仕事の時間以外もちゃんとケアできるから、安心でしょ?」

「いや!!そ、それっ!!」

社としては、安心はできるかもしれないが、納得はできない話しである。

「何、なんか文句あるの?」

「そんな無責任な、ど、同居はっ……!」

「あら?失礼ね!この私が無責任なことなんてするわけないじゃな~い?どーんと任せておきなさいよ!一生面倒みちゃうから!」

無責任ではと問えば、恐ろしく良い笑顔で応える加藤のその顔がとっても恐ろしい。

言ってる内容も社的には大変怖い。

「いや、でもマズいんじゃ……」

そう、マズいのである。非常に!

「まあ、あの馬鹿なヘタレ俳優にとってはマズい同居かもね。でも、そんなの私には関係ないし~」

「そんな!!同居なら蓮がっ!!!」

キョーコを追い詰め病気にまでしてしまった男の名をここで出すべきでないことはわかっているが、どうにも言わずにはいられない社である。

「根性叩き直して、100年程経ってから出直してらっしゃい~」

───いや、それじゃ死んでますから!

「も~!私が社を呼び出してまで伝えたかったのは、こんな話しじゃないのよ。あの馬鹿ヘタレ俳優に伝えてほしいことがあるのよ」

「いえ、でもっ!」

「京子に近づくんやねーぞ、この甘ったれの◯セレブ坊主!」

恐ろしく低い、ドスのきいた声で告げられた蓮への伝言は、到底本人に伝えられるものではなかった。

「じゃ、よろしくぅ~」

───俺にそんな伝言渡さないでぇええ!!

そんな社の心の叫びなど気にもしないで、伝えたいことを言い終わった加藤は部屋を出ていった。

───同居!んな馬鹿な!どーするんだ、蓮!お前一生キョーコちゃんに近づけないかもしれないぞ!いや、近づけないどころか!!

絶賛パニック中の社が仕事に復帰できるまで、そのあと30分はかかったという。


34話につづく

謎な存在の加藤さんの24時間ケアでキョーコさんはどーなるのでしょうね!

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