拍手からの移動です。ちなみに、こちら筆頭駄作です。( ̄ェ ̄;)
『グルグル世界へようこそ』
「はぁ……どうしたら、良いんだろう。」
「はぁ……これからどうしよう」
「はぁ……これからどこに行こう」
口から出るのは、途方に暮れながらも、己の今後の身の振り方を考えてるかの様な台詞。
───でも、これは嘘。
私の思考は、こんなに前向きじゃない。
どうしたら、許してもらえるのか。
どうしたら、元通りな関係に戻れるのか。
キョーコは考えても仕方がないことばかりを、バカみたいに真剣に考え、ウジウジと悩み続けている。
グルグルと果てしない思考のループ。
この中で何周したって「奇跡の閃き」のドアなど現れはしないと気づいているのに、それでも考えてしまうのだ。
答えなんてもう決まっている。
そして、それが変わることはないだろうと、理解しているのに。
「はぁ……わかってるもん……ちゃんと考えるもん……」
漸く思考と一致した台詞は、幼い子供の様な情けないもので、キョーコは自分自身が呟いた言葉なのに、それに苦笑してしまう。
「はぁ……キョーコの馬鹿、キョーコの間抜け、キョーコのど阿呆……」
ちゃんと色々考えないといけないというのに、一度発生した自己ツッコミが止まらない。
「はぁ……キョーコのおたんこなす、キョーコのぼけ、キョーコの……」
ループ思考からは抜け出したけれど、キョーコのグルグル活動は止まりそうにない。
夜の公園の中、延々自分を罵倒しながらとグルグル徘徊すること20分。
遠くから、妙な声が聞こえてきた。
「はぁ……お……か、お…の……け、…れ…ど……」
キョーコ同様に、ブツブツと呟きながら公園内を歩いているらしき男。
声を出している男のいる場所は遠いのか、姿も見えないし、ほんの微かに聞こえる声は小さくて、何を言っているのかまでは聞き取れないレベルだった……本当なら。
何を言っているのか理解出来ない筈なのだが、無駄な奇跡により、キョーコの脳内補完が成功。
意味不明な台詞が判明した。
「はぁ……俺の馬鹿、俺の間抜け、俺のど阿呆……」
「はぁ……俺のおたんこなす、俺のぼけ、俺の……」
5分後。
グルグル世界で、キョーコは仲間意識を持たずにはいられない台詞を呟く男と遭遇することになった。
そして、彼女が現在抱えていた問題は消滅した。
迷惑をかけるからしてはいけないと思っていた行為の数々は、相手の方が、全てして見せてくれた。
グルグル世界に「奇跡の閃き」のドアはないが、「奇跡の出会い」はあるらしい。
fin
同棲中に喧嘩した蓮さんとキョコさん。キョコさんは泣きついたり土下座したり、どんな手を使ってでも謝って許してもらおうと考えちゃいますが、謝罪することによってその場では「無理やり」許してもらっても、何も解決しないことから、もうどうしようもないと考えちゃいました。
蓮さんとの関係、今夜泊まる場所、これから住む場所。
考えないといけないのに、後悔しか出来ず、グルグルグルグル…してたら、同じくグルグル中の蓮さんに会って、捨て犬ワンコ全開で縋り疲れ、終いには土下座で謝られそうになるというw
しょーもないショートストーリーでした。(*´∇`*)ハハハ
お粗末様でした。