※アリスタ編はアクア編と同じく、毎週水曜日ぐらい更新。
どうでもいいけど、文章が上手いサイトさん発見して、自分の文章力に泣けてきた。
もう少し、文章力鍛えたいなぁ。
私がそれを知ったのは、自慢の長い黒髪の手入れをしている時だった。
私は、海から小船が入れる程度の、小さな入り口を覗かせている小さな洞窟の中で、
髪をいじっていた
そこへ、カモメのスカットルが慌てた様子で入ってきた。
スカットルは、人間界の事をよく知っている。
趣味がアリエルと同じで、人間界の観察という変わったカモメだ。
彼は、いつも人間界の事をアリエルに話して聞かせている。
その度にアリエルは、人間界に思いをはせる。
私はそれが少し気に食わなくて、一度スカットルに人間界の話をやめるよう言ったんだけど、
アリエルが落ち込んでしまったので、それ以来私は強く言えていない。
それにしても、今日は一体どうしたんだろう。こんなに慌てて。
「姐さん、大変です! エリック王子が結婚するって……グェッ」
「何ですって? 嘘でしょ!?」
「そ、そんな…性質の悪い……じょ…だん言いませんよ。だから……は、放してください…首…絞め…ないで……くだ
…さい」
私は、勢い任せに掴んでいた手を放した。
手を放されたスカットルは、何度か咳をして、息を整える。
私は、その間に頭の中の整理をしようとした。
けれども、どうも上手く頭が働かない。
頭の思考回路が完全に停止しているみたいだ。
「確かに聞いたんです。あの王子とその両親が婚約の話をしているのが、窓からしっかり観たんです」
「それが本当だとしたら、アリエルは…………」
「だから、姐さん所に来たんですよ。人魚の姐さんなら、魔女のところにいけるでしょう。
アリエルさんを人間にした魔女なら、助かる方法知ってるかもしれないですし」
「そ、そうね。すぐにでも行かなきゃ」
私は急いで、海の中へもぐった。
全速力で泳いでいるはずなのに、遅く感じる。
早く魔女に会わなければ!