いつもどおりの朝だった。
 いつもどおりコーヒーを入れた。
 インスタントで、あまりおいしくないやつだ。
 それから、いつもどおり新聞を読んだら、ちいさな記事に彼の写真が載っていた。
 記事には、彼が交通事故にあって死んだ事が載っていた。

 車道に出たボールを拾おうとして、道路に出た少女が車に轢かれそうになり、それを庇ったのだそうだ。
 そして、驚いた俺が新聞から目を放せずに居ると、
「うわっ、マジで死んでんの俺」
 とか、のんきな声が後ろから聞こえてきた。
 俺が降り返ると、そこには新聞に載っている彼が居た。
 彼は、俺の仕事の相棒だ。
 半分体が透けて、壁が見える。足はちゃんとある。
「えっと、幽霊なのか?」
「みたい」
 彼はのんきに答えた。
 死んだって言うのに、なんでこんなのんびりしてるんだ。
 っていうか、
「本当に死んだのか?」
「っぽい」
「……」
「……」
 ああ、これはきっと夢なんだ。
 そうに違いない。 
 夢なら、醒めてくれ。

 彼の葬儀に俺は出席していた。
 あれは、夢ではなかったらしい。
 俺の後ろで、彼は自分の葬儀を観ている。
 複雑な感じだ。
 彼は、ここにいて、その彼を俺は送っている。
 で、後ろには当の彼が居て。
 こんがらがってきた。
「自分の葬儀でるなんて、結構レアじゃねぇ」
「…………」
 とりあえず、なんでそんなのんきなんだよお前。


お題提供元 207β

http://sanko.nobody.jp/index.htm

お題内容

5/俺はコーヒーを片手に、朝刊で彼の死を知った。


絵を更新しようとしたら、なんかエラー出たので、とりあえず、お題終わらせようと更新。

とりあえず、お題終わらせたけど、適当すぎで、ごめん。