IOCのロゲ会長が、大きな封筒の封を開き、姿を現した「TOKYO 2020」の文字。
この瞬間のVTRは、何度見ても、喜びで胸が震える。
「TOKYO 2020」を決定づけたのは、他でもない、コトバのチカラだ。
序盤の滑り出しこそ順調だったものの、日本の招致活動は、直前に苦境に立たされる。
福島第一原発の汚染水の問題、そして相次ぐ竜巻の問題だ。
しかし、こうした大きな苦境をすべて打ち消してくれたのが、招致団が発したコトバのチカラだった。
高円宮妃久子さまの、東日本大震災に対するIOCの貢献への謝意を綴る美しいコトバから始まり、力強くて情熱的な男性陣のスピーチ、そして、最もIOC委員の心を動かしたといわれる、パラリンピック選手の佐藤真海さんの、自らの震災体験を交えたスピーチ。
スポーツを愛し、スポーツに救われ、スポーツから夢を与えられた人たちのコトバは、とても爽やかで、感動的だった。
このコトバのチカラが、人の心を動かし、日本にオリンピックをもたらしてくれた。
これからは、みんなでコトバのチカラを紡いで、最高のオリンピックになるといいと思う。