ページに指先を触れたい。

 あっと思って忙しく目を走らせながらぱらぱらとめくる。

 あてどなく、

 心にあう詩を見つけようとするとき、

 スマホの画面はひどく狭い。


 ページに涙を落としたい。

 目の奥が熱くなり、

 背表紙にあてた左手に力が入り、

 右親指でそのページを支えたまま

 声もなく溢れる涙が頬を伝うとき、

 スマホの画面はあまりに薄っぺらだ。


 本は友。

 いつでもおいでと背表紙を見せて

 本棚にある彼らは

 世界を内包して静かにそこにいてくれる。

 その実体の確かさよ。




ちょっと口語自由詩めいた書き出しとなりました。
やはり本は本がいい。


お昼を済ませ、

さあお昼寝するよとなりまして、

とととととっと

茨木のり子さんの「詩のこころを読む」、

「俳句歳時記 春」、「飛ぶ教室」、幾冊かの詩集をお布団脇に並べました。


長いこと、

スマホ一つを抱えてソファーで電子書籍を読みふけっていたのですが、

何だか久しぶりにお布団でとなったら、

本!の気分です。


枷が一つ一つ外れていく。

締切一つ過ぎるごとにそう感じている職場のリアルです。



少しずつ快復していく心。

来年度は中間管理職にさようならです。

無力感からの解放、

それを喜んでいます。


代わりにべったりシフトが入りますが、

それは自由の代償。



ワクチン接種は左上腕部に行われました。

今のところ痛みはありません。

ごろんごろごろお布団ライフといかせていただきます。

ま、すぐに寝落ちしちゃうと思いますが。



画像はお借りしました。

ありがとうございます。