続きです。
今回は(距離編)でございます。

Twitterの方には夜中にチョイお披露目?としてこのお話の最初の部分だけ載せましたがー。
蓋を開ければ結構半分程載せてたよーな形に(オイ

ほらでも後半どーなの的な感覚で読んで頂ければ!ね?←

そーんなこんなでやっと別居解消になった二人。
激甘なあの感じが戻って来るんだろ?判ってるよハイハイ良かったねぇなんて思いながらも、そんな二人を久しぶりに見たいっ仰って下さるやっぱり甘いの好きっ!と言って下さる方はどぞっ!!






【正しい気持ちの伝え方(距離編)】



11階の玄関扉。同じモノなのに、12階とは何処か違う雰囲気を称えた扉を少し眺めてから。キュヒョンはノブへと手を伸ばし、カチャリ音を立てて扉を引いた。そのまま目を向けた先、そこには久しぶりの姿が違う事無く存在していて。


「ただいま……ヒョン。」

「………お、かえり……キュヒョナ……」

電話やメールでは毎日交わしていた言葉。それでも声に出すと、本当に帰って来たのだという実感が湧いてくる。そのまま前までならば腕の中に飛び込んで来た体。それが今回ばかりは少し違っていた。

「………どうかしましたか?」

上げられていた顔が俯いてしまった事に僅かに首を傾げる。声を掛けるとチロリと此方を伺ってくる瞳が何とも可愛らしい。
そのまま口元へと男にしては小さな手が持っていかれて。

「………何か……恥ずかしい…」

ポソリ呟いたままカリッと爪を噛じる姿にキュヒョンは思わずその体を抱き締めたい衝動に駆られた。が、此処はグッと我慢と決め込んで。
癖である爪を噛む行為を止めさせる為、その手を優しく掴むとそのまま自分の口元へと指を引き寄せた。

「駄目でしょう……爪が痛いって…言ってますよ?」

チュッ。
噛んでいた場所へと軽く唇を触れられて、その久しぶりの感触にイェソンは思わず目元をポッと赤らめてしまう。
別居をする前までは当たり前だったその行為。前もドキドキしていたけれど、久しぶりのその感触が前以上にイェソンの心を大きく揺さぶる。
これが離れていた分の後遺症なのかもしれない。そんなよく判らない思考に陥りながらも、口から出たのは違う事。

「……そっちじゃ…ない。」

小さな小さな囁き。
その声はそれでも違わずキュヒョンの耳へと届き、今度こそ目の前の体を抱き締める為にとその腰を引き寄せた。

「……やっぱり…痩せましたね……」

抱いた腰は記憶の中の腰よりも遥かに細い。誰もイェソンが痩せたとは言っていなかったものの、見た目で直ぐに判ってしまうその姿。そして抱いた腰で一層その事を確信した。それにイェソンは目元を染めたまま、コトリ首を傾げて見せて。

「キュヒョナは……少し、太った。」

言われた事に困ったようにクスリ笑い、そのまま互いの距離を詰めていく。

「貴方が作る愛妻弁当が、段々量を増していきましたから。」

太ると言ったのに……

甘く囁かれる声と、近付く互いの顔。
唇が触れそうなその距離に、イェソンは瞳を薄く伏せて。

「だっ、て……いっぱい、伝えたかった…から…」

好きって。

大きなその心を言葉では無く想いで伝えたかった。だから増えていった弁当の量。それにキュヒョンはクスリとまた微笑んで。

「……その愛で太った僕を……貴方は受け入れてくれますか?」

至近距離での会話。唇を擽る吐息にイェソンは少し体を震わせてから。
スルリキュヒョンの腰へと腕を回して一言。

「………おかえり。」

それだけで全てを受け入れると伝えてきた心に、キュヒョンは深く優しい笑みをイェソンへと向けて。

「………ただいま…」

そのまま目の前の唇へと優しく甘いキスを落とした。




「………何してるんですか?」

音響器具等備えていなくとも響く声がイェソンの耳を優しく擽る。
水滴の落ちる音を二人で聞くのは何時ぶりだろう?温泉ではそんな音すら無い屋外だっただけに、これもまた久しぶりな感覚。
そんな二人は浴槽の中。マッタリとお風呂タイムを満喫していた。リョウクとソンミンは久しぶりの二人の時間を堪能させてやろうと今日は宿舎を空けている。
ともすれば、久々の二人きりの時間……離れず一緒に過ごしたい。

「お腹……プヨプヨ。」

何時もならばキュヒョンの胸へと背中を預けて座るイェソンだが、その顔を見ていたいのだろう。キュヒョンの膝上へと対面で跨り、その腹部をツンツンと楽しそうに突ついていたりするのだ。

(………この状態でソレは…結構くるんだけどなぁ…)

ボンヤリ思いつつイェソンの腰へと腕を緩やかに回して。
同じようにツンツンと突ついてやる。

「っ……触っちゃ、や。」

ポワン頬を染めた姿にまた笑みを零して。いつの間にか恥ずかしがらなくなっていたイェソンの、久しぶりに見る照れた姿に心が擽られるのは男としては当然の事だろう。

「貴方だって、僕の体を触ってますけど?」

この手は何ですか?なんて言いながらツンツン突ついてくる悪戯な手を取って、そのまま指を絡めて緩く握り締める。
その手をニギニギと握りつつ、イェソンは頬をプクリ膨らませてキュヒョンの瞳へと目を向けた。

「…気持ち、よかったのに……」

ともすれば失礼な言葉になりそうな所だが、イェソンは純粋にその感触を楽しんでいたのだ。それが判っているだけに、熱が上がりそうな身体を抑えてキュヒョンは目の前の腰を強く引き寄せて。

「……一つ、教えておいてあげましょうか…?」

そう囁く声は何処か男の色香を乗せていて、その声がイェソンの腰へと深く響いてきた。

「男はね……好きな相手に触れられただけで……」

欲情するんですよ……?

「………ッ……何っ」

ビクリ震えて離れようとした身体を一層強く引き寄せる。
そのまま密着した身体からは、互いの熱が強く感じられた。

「きちんと理解、したんですね…」

甘いのに、その中にも真摯な響きをその声に感じて。

「……だから…離れていられた。」

理解したから。ただ一人に固執して、周りの全ての想いを感じられなくなっていた自分。でも、離れてみて。どれだけ自分がこの相手に依存していたのかが判ったのだ。そして、愛する者の心だけで十分だと思っていた狭い心にも。

「皆が……見てくれてた……」

自分達を優しく見守っていてくれた。
それを忘れていた自分の愚かさに悔やむ想いもあるけれど。
その事に気付かせてくれたこの別居は、自分にとってはとても大事な事だったのだと再確認出来た。

それに……

「……キュヒョナを大事だって。」

改めて確信出来た。
離れていた分だけ想いは募る。我慢は勿論していた。でも、離れた分だけ。こうして久しぶりに見た姿にまた、心臓が煩く動いてくれる。


「いるのが当たり前だって……そんなのは、ダメ。」

必ず傍にいてくれる。そう思ってしまうから、甘える心。
でも、頼ってばかりの愛なんて……違う。

「俺だって………守りたい。」

密着した身体からの熱は、先程よりも熱く感じて。
それはきっと、互いの心の距離が…縮んでいく証。

「俺を守ってくれるお前を……」

皆を。

「俺は、守りたい……」

「………強く……なり過ぎです……」

囁きはそのままイェソンの唇へと想いと共に落とされる。
軽く触れ合わせていた唇は、そのまま角度を変えて深くなっていき。


「ッ……ンッ……キュ、ヒョ…」

「守って下さい……僕を。」

貴方と、皆の力で。

「その分だけ……僕も貴方を、皆を守ります…」

その言葉のまま甘い舌を味わうようにユックリと口内を堪能していく。抱いた腰を意思を持った手で撫で上げて、久しぶりに触れた肌をその掌へと感じさせた。


「僕達は……幸せですね…」

皆に、大切な仲間達に守られているのだから。

「……ん………幸せ…」

そのままキュヒョンの頬をソッと撫でて、イェソンは極上の笑みをその唇へと乗せたまま。


「だから……俺達も…守ろ?」

皆を。

自分達を守り、傷から遠ざけてくれようとするその心達を。
それだけの強さを、皆から貰ったから。

「僕とキュヒョナの……二人で。」


大切な者達との距離をこんなにも近く感じられたから。
だから守られる分だけ守って行こう。


そう新たな誓いを囁き合って、二人は久しぶりの互いの熱を共有する為に。

互いの身体を深く深く抱き締めた。





※微エロ……かな?
アメ限よりもツイで上げた方がいいかなぁとも思うので、この続きはツイ行きかなぁ(え)

久しく顔を合わせた二人。
周りの想いにも気付きつつ、それでもやっぱり相手を求めてる心を止める事なんて…出来ませんよねぇ(止めろよ別居の意味は!?
久々激甘書いて気持ちホクホクなワタクシですが。

こんな生ぬるくてスイマセッ←




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