さて。今回は久しぶりにレラトゥギを上げたいと思いまして。
というのも、何を隠そう今日は我らが天使リーダー、イトゥク氏の生誕日っ!!!!

こーれは祝わずして何とするっ!とね?(ハイハイ
あのアラサーとは思えない可愛い笑顔を存分に振り撒くリダが私は大好きです(愛)


そして、そんな今回のレラトゥギは。
あの正きもから出演願おうと思いますっ(ドドーンッ←
正きもレラトゥギは完全パパママになってる二人ですからねぇ(笑)もう熟年夫婦並?と化しておりますがー。
そんな二人はどうやって生誕日を祝うのか………



それでは参りましょうっ!!
正きもからの出演だから、勿論あの二人も出てくるよっ!パパママ大好きなあの方の行動や如何にっ!!興味あるからギュイェじゃなくても読んだるか、なーんて何でもバチコイ!!な雑食系様はどぞっ!!(は?





【正しい気持ちの伝え方(番外)レラトゥギ編】



忙しいのは何時もの事。ツアー等重なった時は常に不眠不休。
それが当たり前となって、どれだけ経つだろう?
そんな中で、一つの幸せな出来事があった。

イェソンとキュヒョンの結婚。
まだまだ生きにくいこの時世………それでも一緒になりたいのだと強い意思を向けてきた二人を、全力で守ろうと思った。
それからは忙しさに輪を掛けるような日々が過ぎて行き……


「………もう七月か……」


移動車に乗りながら、ボンヤリ窓の外を眺め見る。
既に光は姿を消して、見えるのは人工的な光ばかり。
月の光すら届かないような明るさを見せるソレ等に目が眩む。

(……少し、疲れてるかな…)

目頭を軽く抑えて、それでも思うのは別の事。

(後ちょっとかぁ……)

二人の結婚式まで後少し。やっと全ての準備を終えて、後は式を待つばかり。細かい事柄は本人達に任せるが、協力出来る事はして来たつもりだ。兎角、業界絡みでの事は。
こういう時、知人の多い自分とヒチョルの力が役に立つ。
そんな事を思いながら、気付けば宿舎の前へと車が止められていた。



「ただいまー…」

月を跨いで、もう深夜を回った室内はシンと静まり返っている。既に寝ている者や、まだ帰宅出来ていない者もいるだろう。
メンバー全員のスケジュールは常に頭の中に叩き込んである。一緒の活動以外は顔を合わせる事が無いまま数日過ぎる事もある位だ。自分以外のメンバーの体調は大丈夫だろうか?

頭の中を占めるのはそんな事ばかり。
リーダーであり、長男である自分がシッカリしなければ…
毎日そう心に念じて夜を過ごす。
そんな自分に苦笑が漏れそうになって、イトゥクは疲れた体を引きずるようにリビングの扉を押し開いた。


と同時に飛び込んで来た光景に、ピタリ動きを止めてしまう事となる。


「………………え…?」


暫し動きを止めて。
目の前の光景に僅かに首を傾げると、思わず自分の目を二、三度擦ってしまった。

「疲れてんのは知ってるけどな……残念ながら、幻覚じゃねぇんだよ。」

聞こえてきた声は何時もと何ら変わらないぶっきらぼうな声。そうなるとイトゥクは自分の目がおかしなモノを写していた訳では無いのだと再確認させられるのだ。
そして、此処に居る筈の無い姿も幻影では無いのだと。


「ヒョン……遅い。」

少し不機嫌そうに唇を尖らせる姿は何時もと変わらず愛くるしい。ともすれば頭を撫でてしまいたくなるその相手は、チョコリとソファに座ったまま。何やら大きな銀の袋を抱えていた。

「えー……と……何で此処にジョンウナが居るのかな……?」

疑問は尽きない。
呆れ顔を全面に押し出しつつ。ソファへとドッカリ座りテーブルへと足を乗せるという、なんとも行儀が悪いにも程があるヒチョルは今は置いておくとして。何故イェソンが此処に居るのか。普段は絶対に居る筈の無いその姿に思わず固まってしまった訳なのだが。

「もしかして、キュヒョナと喧嘩したの?」

急激に押し寄せる心配が胸を占めていく。イェソンが此処に来る時。それは決まって何か悩み事や相談事がある時だから。
しかしソレを聞けば、返ってきたのは先程よりも尖った唇と膨れた頬で。

「な?だから言っただろーが。」

呆れ顔はそのまま。ヤレヤレと身を起こしたヒチョルは目の前のテーブルを軽く顎で指し示す。そこには先程から嫌でも目に入っていた色とりどりの包み達が広がっていて。

「これ、何だか判るか?」

ヒチョルの質問は何時だって端的だ。しかし確信は突いてくれないのだ。自分で理解しろと、そうやって自分へと答えを求めてくる。

「何って……」

テーブルへと近付いて、綺麗に包まれたそれらを手に取る。
小さなモノから大きなモノまで。全てが丁寧に包まれたソレ等。そして、結ばれたリボンに挟まれていたカードを目にして。


「……………っ……これ……」


そこで初めて気付く、包み達の意味。
そして、イェソンが此処に居た理由………

「誕生日、おめでとう……ヒョン。」

照れたようにそう声が掛けられて、差し出されたのはずっとイェソンが抱き締めていた銀の大きな袋。
先端を縛る白いリボンは、銀の袋とはミスマッチなモノ。それでも、イトゥクの好きな色だからとその色をチョイスしたのだろう。

ハイ、と差し出したままコトリ首を傾げる姿に胸が締め付けられる。だって、本当ならばこの時間はキュヒョンと一緒に居る筈だ。それなのに……思った時、それを見計らった様に携帯が着信を告げる。大きな袋を受け取ってから携帯を取り出すと、見慣れた名前がソコに表示されていた。

通話を押せば違う事無く聞こえてくる声。


『誕生日、おめでとうございます。』


開口一番のその言葉に目頭が熱くなる。今日の仕事はもう終わり、恐らくは下の階へと居る筈のその相手。

『貴方……忘れてたんでしょう?』

自分の誕生日を。

クスクスと笑う声ですら、今は嫌味に聞こえない。テーブルの上のプレゼントは皆からだからと、だから後で倍のお返しをと言いのける辺り、流石はマンネだと苦笑してしまった。
それでも無言のイトゥクを無視して、相手は尚も言うのだ……

『今日は……今、この時間だけは。貴方に可愛い息子を返します。』



だから、この少しの時間を……



『大切な時間を、大切な人と共に……』



「………お前も、大切だよ……キュヒョナ……」

震えそうになる声をどうにか紡いで、そう告げる。
キュヒョンはそれに一つだけ笑うと、そのまま何も告げる事無く通話は静かに切れた。


「キュヒョナからの、電話?」

名前に敏感に反応するイェソンは、少し心配顔を向けてくる。
今にも泣きそうな顔を目にしての事だろう。
だから無理矢理笑顔を作って、そうだよとだけ。

「一緒に此処に来れば良かったのに…」

貰ったプレゼントをテーブルへと置いて。
そう告げればイェソンは当たり前の様に首を横に振るのだ。

「それは、後だから。」

皆とは、また後で。

「今は、俺と……ヒチョリヒョンとトゥギヒョンの、三人だけの時間だから。」

それがキュヒョンからのプレゼントなのだと。
聞かされて、そういえば他の誰もこの階に居ないという事に。言われてこの時初めて気付いた。


「今は、俺達だけの……時間だもん。」


年長組として、弟達を引っ張ってきた自分達三人の…大事な大事なこの時間。
それを与えてくれたキュヒョンと、それに従ってくれた皆へと感謝しないとと。そんな風に言って笑うイェソンに笑みが溢れる。

「今は、俺だけの……ヒョン達…」

仄かに目元を染めたその言葉はイトゥクだけでは無い。ヒチョルもを幸せにする、そんな響きを帯びた声。

「ったく……甘え過ぎだ。」

隣に座るイェソンの頭をクシャリ撫でるヒチョルは恐らく照れているのだろう。こんな時間は久しぶりだと思う。
何時だって悩んだ時に傍に居てくれた二人。何も言わずに、自分の背中をただ支えてくれるイェソンと、踏み出す力を与えてくれるヒチョル。

その二人との、久しぶり過ぎる大切な時間。

それを与えてくれた弟達に、感謝してもし切れない。

「今日の疲れ、全部吹っ飛んじゃった……」

イトゥクはその言葉のままイェソンをソッと抱き締める。
親愛の意を込めて……ありがとうを込めて。
その腕に、イェソンはただ嬉しそうに笑って。その背中を優しく撫でた。





「よく泣かなかったな、お前。」

当たり前の様に言う言葉に苦笑で返す。
プレゼントと受け取った中のワインを三人で飲み、そのまま眠ってしまったイェソンをイトゥクの部屋へと寝かせて。
今は二人リビングのソファへと重い体を沈めていた。

「嬉しいから、我慢しちゃった……」

横にある肩へと頭を凭れ掛けさせる。それを当然と受け止めてくれるこの相手が、好きで堪らない。
前はうざったそうにしていたのに、今はそれを甘んじて受けてくれるのだ。

「嬉しいから……ねぇ…」

含みのある声に思わず横にあった足をペシリと叩いた。
本当は泣きたい時なんて何時だってある。嬉しかったり、辛かったり。でも、それを我慢するのは心配を掛けたくないから。

弟達を……大切な彼等を引っ張っていかないとだから。
だから強くあろうと思うのだ、自分は。

「お前の考えなんざ、判ってんだよ。」

溜息と共に告げてくる声は優しい。
他の誰にも聞かせないその声が、どれだけ心を救ってくれただろうか?

「あいつ等は、お前を笑顔にさせる為に居る。」

肩へと回ってきた腕に力が篭る。優しくて、大きな暖かい手。

「で、お前はあいつ等を笑顔にする為に…頑張んだろ?」

だったら。



「だったら、俺はお前を泣かせてやる為に…居てやる。」



ヒチョルの心が震えた。
こんな言葉は、貰った事が無いのに……


「永遠にだとか、そんなのは嘘くせぇから言わねぇけど。」


思っていても、言わないその言葉。
余計に不安を煽るかもしれないその言葉は封じたままで。


「だから、明日のお前を……探してやる。」


明日、好きだと思えるその部分を。

好きが消えない様に……


「一つずつ、探してやるから……」



だから、お前は俺の前でだけ。



「俺の前では、泣き虫でいりゃあいいんだ。」



そのまま頭を抱えられて、肩へと顔を埋められる。
疲れた体と心。嬉しさから震える心。

その全てを、受け止めてやるからと。


「俺は、お前の泣き虫……嫌いじゃねぇし。」



不器用な心の、優し過ぎる想い。
それは、どんなプレゼントよりも大きな。そして、大切なモノ。



「………っ………ヒチョラの……ばか……」



こんなに優しさをくれた事なんて無い。
だからこそ、止める事の出来なくなった涙が瞳からこぼれ落ちるけれど。それを引き出してくれるのは、目の前の相手だけ。



「………だ、い……すき……ヒチョラ……」



「……………知ってる。」



フッと微笑んで、上げた視線の先の綺麗な顔が近付いてくる。
冷たい言葉を発する。でも、時々大きな優しさをくれる唇。
その唇が大好きだと思えるのは、こうした心を貰えるからなのかもしれない。


今までで一番幸せに包まれた誕生日を迎えられたこの日を、一生心に刻み付けながら。



「………おめでと……」


「………………うん……」



心を満たしてくれる甘くも優しい唇と共に。

また新しい時を、刻み始める………








※久々レラトゥギ。感覚掴めるかなぁ?と思いつつ書いてみましたが、やはり大人な二人の恋愛は安定しておりますねぇ。
もう少しギュイェを出張らせようかとも思いましたが…
やはり83メイン話ですから。今回は大人しくして頂きました(笑)
この二人……やっぱり大好きだわぁ←

一応レラトゥギカテゴリとしてこのお話はギュイェには入れないでおきます。






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