続きです。

久しぶりの二日連休に、書けるだけ書こう計画敢行中につき。
Twitterでは教のん。此方では好き式と正きもと上げて参りましたがー……

やっぱり今連載してるモノを今日も出してしまおうというねっ!(所謂自己満ww
そんなこんなで続きでございます。
仔犬ギュ、結構な具合で兄さんをグイグイ押しておりますが。
何だか当初思い描いていた二人とは既に違う形になっている様な?←

ここまでギュが仔犬化するとは(汗)いやしかし今回は強気兄さんを落として頂かなくてはならないので!!
仔犬、時々男なギュを存分に出して行こうと思っとりますよエエ(大迷惑


それでは参りましょうっ!!

既に3分を5分にしちゃった兄さんだけど大丈夫!?もう仔犬ギュ優勢で時間の問題でしょっ!いやいやでも強気兄さんにはまだまだ頑張って頂きたいっ!!なーんて強気で仔犬ギュをスンスン泣かせる言葉を吐き散らかす兄さんラバーな方はどぞっ!!









朝起きた時から体は少し重かった。
きっと前日遅くまで仕事をしていたせいだろう……

そう思っていたのだけれど。


「37.5度」


訳の判らない数字を口にしたアイツに、自分の体調の悪さを気付かされる事になろうとは……。





【好きの方程式3】



「…………何が。」

突然言われた数字に、ソファへと深く身を沈めていたイェソンは煩そうに目の前の相手を見上げた。

「だから、37.5度です。」

煙たいモノを見る様な視線。それを受けているにも関わらず、先程の言葉を繰り返す相手。キュヒョンはヤレヤレといった体で腰に両手を当てて態とらしく溜め息を吐き出す。
その行動に何となく苛立ちを覚えるのは、恐らく体が怠いからだろう。

「お前がおかしな奴だって事はこの一ヶ月で十分に判ったからコレ以上それを披露しなくても俺は腹が満腹だって事で宇宙語でなく普通の言葉を」

「熱が出てる割には、元気ですねヒョン。」

何時もの様にキツイ言葉も今日ばかりはサラリと流すのだから、キュヒョンという男の犬スイッチは何処にあるのか……
突如言われた【熱】という単語に、イェソンはそれまでの毒を一気に喉の奥底へと押しやった。


(…………熱?………誰が?)


疑問が顔に出ていたのだろう。
キュヒョンは立っていたその場へとしゃがみ込み、イェソンの顔を見上げる様に少し小首を傾げて見せて。

「朝から熱、出てたでしょ?」

膝を抱えて見上げる姿は何時も以上に幼さを含む。
飼い主の体調を心配する仔犬……とでも言えばいいのか。
その耳がピンッと立ち上がり、御主人様の異変に気付いたご褒美はー?なんて求めている様に見えるのは……

「熱のせいか……」

そうだ。パタッパタッと尻尾が床へとタシタシしている様に見えるのも、熱が出ているせい。
という事はこの一ヶ月のキュヒョン仔犬現象は全て熱の…

「ヒョーン。なに変な事考えてるんですー?」

思考が変な方向に行こうとするのを止められた。
いや、恐らくは何を考えているかなんて相手には判らないだろう。だがしかし、確かめなければいけない疑問が幾つかある。

「……何でお前、気付いた?」

組んでいた脚を改めて組み直しての言葉。
それと同時に動いたキュヒョンは、しゃがんだままイェソンを挟み込む形でソファへと両手を置く。

「だって、僕はヒョンを何時も見てますから。」

ニッコリ笑顔で見上げてくる姿は、まだ仔犬。

「俺は朝顔か…夏休みの宿題にするなら、それなりのモノを貰うが?」

何時もの毒が威力を半減させるのは、熱のせいだろうか…

「ヒョン日記、作ってもいいなら幾らだって出しますけど?」

ともすれば本気とも取れそうな事を言うのだから、何時か叱らなければならないだろう。
そうは思うのに……

「……あの数字は……?」

仕事から帰宅したキュヒョンが人の顔を見て早々に、得意気に言い放ったあの言葉。
それを聞けば、先程とは違った笑みを覗かせてきて。

「今のヒョンの、体温……」

そのまま伸びをする様にスルリと立ち上がった体。
背もたれへと移動した腕が、逃さないという様にイェソンの体を挟み込む。

「ッ……お前は体温計か……」

近付く距離に、動けなくなる体。
何時もならば鳩尾辺りに一発入れる所なのに……

「僕が?そうですねぇ……なら、僕で体温……計ってみます?」

仔犬だった筈の顔が、大人の男の顔へと変わる瞬間。
こんな顔を、自分は見た事が無い……

「あれ……体温、上がってる……」

思わず閉じた瞳。同時にピタリと当てられた額が、何となくヒンヤリするのは秋も深まってきた空気のせいか。
接する額同士。離れないそれに閉じていた瞳を開いたイェソンは、間近で自分を見つめる瞳とかち合って。

「38.2度……一気に上がっちゃってる……」

優しさと、何処か男の色香を発する瞳が動悸を荒くする。

「………離れろ…」

何とか紡いだ言葉ですら、今は勢いの無いまま……
好きだと言われ続けると、何となく相手の事が気になりはする。だけどその呪文の様な言葉を今日は聞いていないのに。

何だって、こんなに胸が煩いんだろう?

「別に、何もしませんよ?僕は……」

クスクス笑って、それでも離れない額。
何時もとは違う優しい笑みと瞳に、惹き込まれる……

「だ、から……も、離れろって……」

煩い胸に体が一瞬震えて。それを感じたのだろう……
それまで触れていた額が離れて、次に見せた表情は何時もの彼と同じモノ。

「ね?僕、体温計でしょ?」

褒めて褒めてーと、またパタパタする尻尾が見え隠れする。
今の今まで見せていたあの男の顔は何処へやら。

「……人間体温計としてギネス申請すれば、今より有名になれるだろーよ…」

何だか仔犬の顔に体の力が抜ける。
何時もの毒を何とか吐いても、やっぱり今日はその威力を発揮しないまま……

「やですよー。僕が有名になったら、ヒョン淋しいでしょ?」

力が抜けて、ソファへと倒れ込みかけた体を冷たい体が抱き留める。普段だったら絶対に拒否する腕……
キュッと一度抱き締められて、そのままその肩へと頭を乗せられて……

(仔犬の癖に……手慣れてる……)

流れる動作。慣れた手付きでそのまま肩を優しく抱かれてしまったら。
力の抜けた体を起こす事なんて……出来ない。

「人間抱き枕って申請も、しようかな…」

またバカな事を言って笑う声に、何となく安堵を覚える。
今はまだ、仔犬の姿でいて欲しい……
自分のその思考が何を意味するのか、今のイェソンには判らないまま。

「それ……却下だろ。」

ポツリ呟いて、その身を肩へと委ねたまま。
もう少しだけと、イェソンは静かに瞳を閉じた。








※あ、れ……?
何ですかこの二人ってか仔犬が雄に変化した!!??(待て
やー……兄さん結構やられております。

そしてお熱出しちゃう定番兄さんw
何時もとは違う雰囲気の熱編といった所でしょうか?
3話目にして男な部分もチラつかせ始めるとは……

仔犬ギュ侮るなかれっ←

このお話本当に、どうなるんでしょーか……(笑)



Android携帯からの投稿