さてはて。
久しぶりの更新でございます【好き式】!!!!



今回はですね。Twitterにて休眠中にリクエストを頂いたモノを書こうと思いまして。あ、因みに今は休眠解除したのですけれどもねっ(聞いてない

我等が愛しの兄さんが、Twitterにて少し前に上げたサジン。ええ、言わずと知れた【女装(合成)サジン】でございますが(笑)それでお話を一つ。とのリクを頂きまして。ならばどれで書こうかなぁと悩んでいる内に、少し私情でゴタってしまい、予定外に遅れてしまったのですがー…

忘れておりませんよ私は!!女装兄さんにヤキモキなギュッたんを書こうとそりゃもう虎視眈々っ(え


という訳で参りましょう!!四話目にして、何やら強烈な内容かもしれないけどーも!こんな二人もまた美味しいじゃない!?そんな二人も大好きなんだーいっ!なーんて言って下さるギュイェラバーな方はどぞっ!!









「……………何ですか……その格好は……」

「何って………女装?」


地を這う声と共に肩を震わせるその姿に、イェソンは僅かに首を傾げて答えた。



【好きの方程式4】



事の起こりは一つの雑誌撮影。
男女の絡みを撮りたいと言い出したのは、制作側。
だがただの絡みではつまらない。ならばメンバー数人が女装をし、他のメンバー達と絡んでしまえばイイだろうと。

要するには遊び心タップリなモノを撮りたい制作側の言葉を受けただけに過ぎない仕事だったのだが。


「で……何で貴方が『女性側』なんですか!?」

プルプルと震える肩が怒りの度合いを表している。
まだ撮影の始まっていない控え室。
その室内へと響く位には、声を荒らげるキュヒョンの姿にイェソンは少なからず驚いていた。

普段から我が儘を言ったり喚いたりはしている。それを見る度にヤレヤレと思ってはいたが、こんな姿は初めて見る。

「何でって……渡されたから?」

至極当然の返答。衣装を渡されれば、それを着る。
それは自分だけでは無くて。今回の女性役はイトゥクとドンへ。それにリョウクといった、女装の似合いそうな面々がズラリと列んでいる。
その中にソンミンが居ないという事が驚きではあるが、彼のキリリとした姿はまた女性の目を惹いて離さないだろう。

「お前も女装、したかったのか?」

何をそんなに怒っているのだろう?イェソンは備え付けのソファの上。そこへと深く座り直し、脚を組み直したのだが。

「ああっ!もうっ!!何やってるんですか貴方はっ!!」

それを慌てて止めるキュヒョンに、思わずピタリと動きを止めてしまった。
今のイェソンの姿。それは、短めの淡いピンクの色をしたチャイナドレスへと身を包み、組み直した脚の横。そこには深めのスリットが入り、白く肌触りの良さそうな肌が惜しげも無く晒されていた。

髪はウィッグを付けたのだろうか?長く携えたソコを横で纏め、細い首が強調されている。
厚みのある下唇は薄いピンクのグロスでキラリと光り、普段よりも彼の色香を増長させ。キリリとした瞳は薄く化粧を施したせいだろうか。普段よりも彼特有の艶めかしさを醸し出させていた。

「お前、以外に女装似合うのな。」

黒く細いネクタイを直しながら、ヒチョルが片口を引き上げて笑う。それに周りも次々と頷き、貴重なモノを見たと言わんばかりに携帯でイェソンを撮影したりと。緊張感皆無な空気感の中。


「………に……せないで、下さい……」


ポツリ呟かれた言葉に、カメラ目線を送っていたイェソンの瞳がキュヒョンを捉えた。
その先には俯いたままのキュヒョンが1人。

「……どうした?」

好きだと。そう言われてから数ヶ月。色々な姿を見てきた彼の、初めて見る姿。

「キュヒョン……?」

顔を見合わせるメンバーを他所に、何事かとその顔を覗こうとして。

「ッ……ちょっ!?」

突然ガシリと掴まれた腕。そのまま強引に引かれた腕に、立ち上がり慌てて足を踏み出した体。
何も言わずにグイグイと引かれる腕に、皆を見ても周りは視線を泳がせるばかりで。
困惑したままその腕に引かれて連れ出される中、だけど何となく嫌な予感はしていたのだ。
そのメンバー達の表情を見て……






少し離れた使われていない控え室へと押し込まれて。イェソンはそのまま壁へと強い力で両肩を押さえ付けられた。
これも、今までに無かった彼の行動……
だからだろうか?呆気に取られて、抵抗すらする事を忘れたまま。

「貴方はどうして、そうやって僕を……」

言われた意味が判らない。自分は与えられた姿になっただけの話だ。だけどそれを、何時もの様に言葉に紡げないのは……何処か真摯な感情を感じてしまったからかもしれない。

「どうしてそうやって、僕の心を掻き乱すんですか…」

「………キュ、ヒョン……?」

何時もだったら、言葉攻めで返せる筈なのに。

「そんなにその姿を、見せたい……?」

別にそんなつもりは無い。今までライブでさえも、自分は女装などした事が無かった。だから確かに新鮮で楽しくはあるけれど……

「その姿を皆に見せて……満足ですか?」

両肩を押さえ付けている腕が僅かに震えているのが判る。それは明らかな、怒りの感情。
だけど、此処まで怒りを露にするその理由が判らないのだ。イェソンには……
だからだろうか。言ってしまった……その一言。



「……以外に、似合ってるだろ…?」



「…貴方って、人は………」



瞬間的に感じた強い視線。
それを間近で見てしまったせいかもしれない……
抗えない程の、その強さと共に近付いてきた……唇。

それは掠める様な、ほんの軽いモノだったけれど。
確かに感じた、唇と唇が触れ合う感触。
直ぐに離れた場所を、大きく見開いた黒い瞳が凝視する。

これが初めての……二人のキス。


「………な、に……」

「貴方は自分を判ってない……何時だって貴方は…皆の目を惹き付けて、離さない……」

だから僕は、心配で堪らないのに………

「少しは僕の気持ち……考えて下さい……」


そう告げられて、もう一度近付いてきた唇。
その真摯な瞳と唇に、動く事が出来なかった。
一度目の掠めるキスとは違う、互いの体温を感じる触れ合い。軽い筈なのに……重みのある、その感触……


好きだと、そう言われて。付き合っていると皆に断言してみせたこの相手。バカみたいに子供じみた、それは戯言だと。そう思って流していたのに……その内飽きて、ゴッコだったと笑って言うと思っていたのに……これは……


「………ッ……キュヒョ……」


重なる唇の合間に、相手の名を呼ぶ。
腰に回った腕が強さを増して、足の間を割って入ってきた膝に背が震えた。


「僕は貴方が、好きなんです……」

そろそろ本気で、受け止めて下さい……


漏れた息と共に囁かれた言葉に、足の力が一気に抜けた。そのままズルズルと壁に添って身が落ちる。

「貴方は人の心を惹き付ける……それを少しは判って下さい……」

落ちた腰に力が入らない。見上げた先の顔は、見た事の無い切なさを帯びて。
サラリ撫で上げられた頬と共に言われた言葉……
その指先と、切なさを帯びた瞳が……
イェソンの心を締め付ける。


「僕の気持ちも知らないで………」

今回は、貴方が悪い………

「…………知るか……バカ……」


それが精一杯の反論だった。
そんな強い気持ちは知らない。
高鳴る胸が煩くて、着せられた窮屈な服の胸元をキュッと握り締める。
それにキュヒョンは一つ笑みを零した後で。



「貴方の心が、少し僕に……近付いた……」



そのまま出て行ってしまった姿を、目で追う事は出来なかった。
どうしてこんな事になってしまったのか……
戯言だと思っていたのに……思おうとしていたのに……

まさかこんな形で、その強さを知るなんて……



「言うなよ……バカ………」



こんな苦しさは、知らない。
反応し始めた心の疼きに、自分は気付いてはならない。


初めて見た本気の姿に。そして、感じてしまった強い心と、自分の想いに………


イェソンは息苦しさを感じながら、暫くその場を動く事が出来なかった。







※って何だかこのお話では無いと思ってた空間がっ!!←
毎度怒涛な言葉攻撃に、それでも仔犬なギュッたんがスリスリって感じな二人の形がですよ。この回で一気に崩れた様な?
おかしいなぁもっと騒がしいのが欲しかったんだけどなぁとも思いつつ。

次回はどうなるのか!?
しかしリクをちゃーんと消化出来たかは不明ってホントごめんなさっ(能力不足



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