此方は久しぶりの更新でございますねって事でお久しぶりです【正きも】ーーーーっ!!!!

皆様お忘れやもしれませんがー……
この二人……目下の所、新婚旅行真っ只中なのでございましてですねぇ。
かなーり放置しておりましたが二人はまだまだラブさ健在でございます!!

さてはてお忘れの方も居るやもしれませんので、若干ご説明をば!!
って……あ、要らない?そうですかそうですよね要りませんよねっ←勝手な見解ww


それでは参りましょうっ!!
お久しぶりだね正きもギュイェ!晴れて結婚したこの二人の新婚旅行編。勝手に着いてきたメンバー達とのドタバタ劇は必見やも!?なーんて言いつつ、やっぱり甘い二人も見たいのだーよー!!と言ってくださる激甘思考な方はどぞっ!!








【正しい気持ちの伝え方(新婚旅行・初日夕編)】



久しぶりの温泉はやはり良い。
体の芯まで温まり、日頃の疲れへと染み渡っていく様な……そんな感覚。

「ほら……髪が濡れたままですよ?」

久しぶりだからとはしゃぎ過ぎたせいだろう。少し湯あたりしたイェソンを先に出し、一人マッタリとしていたキュヒョンは浴衣の帯を締めながら仄かに息を吐き出した。
二人では大き過ぎるだろう客間。
その中心でポヤリ座ったままのイェソンの背に、また息を吐き出す。

(全くこの人は………)

こんなにも一人では何も出来ない人だったろうか?
そんな疑問を胸に、タオル片手に向けられた背へとユルリ膝を着く。そうすればやっと顔だけ後ろへ向けたイェソンは、ニッコリ笑顔で言うのだ。


「待ってた。」


(………………これは……計算だろうか……?)


可愛い。バカみたいに可愛いのだ振り向いたその笑顔が。コレはきっと惚れた欲目でも何でも無くて、本気で誰もが見惚れる笑顔なんだろう。
開放感溢れる場所というのは、だから危険極まりないのだと。
無闇に心配の種を増やされた気がしつつ、キュヒョンはハイハイとザワつく胸を露とも見せず濡れたイェソンの髪を拭いていく。

「お腹、空いた。」

「そうですねぇ……今日は海鮮料理だと言ってましたよ?雅代さんが。」

他愛のない会話。ふーんと投げ出した足先をモニョモニョする様を横目に、キュヒョンは優しく髪の水気を取っていく。
普段はこうした事は余りしない。というか、近頃は忙しさから共に風呂などには入っていなかった。
だからだろうか?こうして甘えてくる姿に、キュヒョンの唇へ自然と笑みが溢れ出す。

「ヒョンの好きなカニ、沢山あるといいですね……」

「ん。でも、エビも好き。」

キュヒョナも好きだろうと、そんな風に言ってまた笑うから。その表情に箍が外れそうになった。

(だから……その顔………)

駄目だというのに。二人きりの時だって、こうして自分へと全ての心を向けてくる表情は……駄目なのだ。
だって、普段の我慢が効かなくなる……

「………キュヒョナ?」

はて?とまたコトリ小首を傾げる姿は犯罪級。
クルクル色を変えるその黒い瞳に、心が惹かれる……

「………食事の前に……」

「え………」

クイッと細い顎を引き上げて。そうすれば頭上の自分を見上げる体制になる相手……
何をされようとしているかなんて、きっと判っていないだろう。そういった所は、まだまだお子様な相手なのだイェソンという人物は。
だから敢えて言って示す、自分の感情。



「その前に………貴方が欲しいって、言ったら……?」



明確な意思を彼へと。
そうすればクルリ瞳の色が変わって、途端に色彩を変える……黒い瞳。

「………いつものキュヒョナと、違う……」

ポソリ呟いた瞳は既に熱に浮かされていて。
こうした反応の時は、受け入れてくれるサインの証……
時折我慢の効かなくなる自分を、イェソンは恥ずかしそうに受け入れてくれるのだ。
その先にあるモノが何なのかを知っていながら……


「此処は、僕達を繋げた場所ですから……」


そうだ。この場所で互いの道を一つに生きようと、そう決めた。
そんな特別なこの場所だから……
だから何時もは耐えられるモノも、直ぐに限界が訪れる。


「貴方を深く愛せた、この場所だから………」


そう囁きながら。潤んだ瞳に笑みを一つ。
その瞳がゆっくりと閉じるのを確認して、これから訪れるだろう熱い時をと柔らかな唇へと向かった瞬間。



「さーーーって飯だ飯ーーーっ!!」



パシンッ!激しく押し開かれた襖の音に、二人は思わず固まった。






「で?二人でなーにしようとしてた?」

ニヤニヤ顔が鼻に付く。
とはキュヒョン談だが、二人きりの筈の部屋。
イェソンとキュヒョンの愛を育むべき室内が、今は騒々しい程のドンチャン騒ぎで賜っていたりする。

「お前もやっぱ男だったんだなぁ……」

ウンウンと深く頷く姿にキュヒョンは思わず目眩を覚えた。
甘かった筈の室内に突如訪れた喧騒とでも言おうか……
夕食はキュヒョンとイェソンの部屋で。
そう勝手気ままに決めてくれたのは、恐らく今目の前でニヤニヤと嫌な笑みを浮かべる相手。
ヒチョルだろう事は明白。

「やってくれますねぇ……オトウサマは。」

殊更嫌味を言葉の端々に練り込むのはキュヒョンの常套手段。ニッコリ笑顔とは裏腹に、お猪口を持った手が若干フルフル震えている気がする。
だがソコはあのヒチョルだ。

「先延ばしにした方が、旨さは際立つってな?」

ニヤリ不敵な笑みを讃えるのだから質が悪い。
息子、もといイェソン溺愛は昔から変わってはいないが……結婚をした今。
こうした夫婦の時間を無遠慮に妨げられるというのは……

「その分激しさも増すって……勿論知ってますよねぇ……ヒョン?」

優男よろしく。
誰もが騙される男前な笑みにヒチョルのこめかみへと青い線がチラホラ……

「お前……此処で潰されるか?」

「何を仰いますかオトウサマ。そんな事をしたら……僕の奥様が本気で泣きますよ?」

バチバチと傍目にも見える炎が交差する。
が、それを打ち消すのは二人よりも強い力の持ち主だったりする。

「二人とも………いい加減にしないと、此処から追い出すよ?」

大魔王………いや、天使降臨。

イトゥクの静かな怒りの微笑みに、二人の笑顔が引き攣っていく。
この面子が集まったらば、一番の力関係は勿論このグループの母親ことイトゥクと相場が決まっているのだ。


「折角の旅行なのに、俺を怒らせたい?」


ニッコリ笑顔は恐怖に価する。
当初の目的とした新婚旅行は最早ただの団体旅行と化しているが、それを説いた所で彼の逆鱗は避けられないだろう。

「ジョンウナが楽しいって言ってるのに、二人が楽しくない訳が無いよねぇ?」

ねー?とそれまでポヤリ喧騒においてけぼりを食っていたイェソンへと問えば、コトリ首を傾げてから笑顔を一つ。

「皆で来て、良かった。」

「……………酔い過ぎですよ……ヒョン。」

小さな手に握られたお猪口をヒョイッと取り上げる。
そうすればいつの間にやら酔ってしまった瞳がギロリ。そのままムゥッと唇を尖らせるイェソンに、そこは見ないフリを決め込んで。


旅行初日は仕方ないかと、キュヒョンはただ諦めの溜息を吐き出すのだった。




その夜。
宴もたけなわとなり皆が解散した頃。

イェソンはといえばすっかり酔いが回りキュヒョンの膝を枕にスヤスヤと眠っていた。

(…………本当にこの人は………)

普段から優しくを胸に生活をしているキュヒョン。
そんな彼の本当の心は、何時だってイェソンを求めて揺れ動いている。それでも自制心を働かせて日々を過ごしているというのに、それが今や裏目に出ているんじゃないだろうか?

そんな風に思いはするが、こうして安心しきった姿を晒されると……中々に手は出せないモノで。


「………僕は何時まで……優しい男で居れば、いい?」


それは自問自答に近いかもしれない。
サラリ柔らかな髪を撫でれば、擽ったそうに擦り寄ってくる頬。その感触ですら、胸を掻き乱すというのに。



「ほんと……仕方のない人ですね………」



クスリと一つの笑み。
何時からか幼さばかりを全面に押し出して、抑制を示せと暗に告げてくる相手に一体何が出来るというのか?

「狡いですよ………貴方は………」

本当に狡い。
本心を閉じ込めてまでも、その心を包んでやりたい。
そう思わせるその存在が………狡すぎる。



「………だったら………どうする……?」



「…………………え……」



応えのナイ問い掛けだと思っていた。
これは今までずっと押し込めていた、心の中での問い掛け。だから応えなど求めていなかった………筈なのに。



「俺の寝てる時にソレ………そっちのが………」



ずるい。



「…………ヒョン?」



灯りを薄くした、闇夜の広がる室内。
それでも判るその表情は、何時もの幼いイェソンとは全く違う姿をキュヒョンへと魅せつける。

「俺は、子供じゃない。」

相手の気持ちだって。
読み取ろうとすれば、読めるだけの大人なのだと。



「我慢するお前なんて………嫌い。」



スルリと。それまで力なく床へと落とされていた手がキュヒョンの頬へと伸ばされる。
その手の熱さは、普段の彼とは違う………
求める相手へと想いを伝えようとする熱の篭った温もり。

「お前の………キュヒョナの好きな相手は、誰?」

膝へと頭を乗せたまま。イェソンは静かにそう問い掛ける。

「好きで、欲しくて………」



ずっと求めてるのは………誰?



「……………貴方以外に、誰が居るって………?」



馬鹿だなと。本当に自分は馬鹿なのだとキュヒョンはただ笑った。
もう何度となく伝えられた、優しさだけなら要らないというその心。
それでも相手を傷付けたくない……
だから安心だけを与えようとして。優しさをただ見せようと頑張っていたけれど。

「僕が優しくなくても………貴方は泣かない?」

愚問だろう言葉を敢えて伝える。
それはこれからの二人の道を歩む為の、許可証に近いモノかもしれない。


色んな想いを隠さない為の………許可証。



「優しくなくたって………キュヒョナはキュヒョナだ。」



自分がこの世でただ一人。
深く深く愛した相手。



「お前の全部………俺のだもん。」



「……………貪欲ですね……貴方は……」



困った様に微笑むキュヒョンの両頬を、熱く優しい掌が包み込む。
とんなに泣かされたって、自分が選んだ相手なのだから。そんなのは、痛くも痒くもないのだ。

そんな風に告げる瞳へと、優しく深い笑みを一つ。



「結婚すると女性は強くなると聞きましたけど……試してみます?」



「………俺は元から強いから……知らない。」



クスクスと笑いあって、柔らかく重なる唇。
それは今までとは違う味わいの、熱さの篭った初めてのキス。



「これからヒョン達に、イタズラしに行く。」



「…………もう少ししてから……でしょ?」



悪戯を思い付いた子供の様に。楽しそうに笑う唇へとキュヒョンは同じ様な笑顔を向けて。

もう少し待ちなさいと、深く深く唇を寄せた。







※んん!!??
久しぶり過ぎて優男が優男らしからぬ暴走くさい独走を!!って事で皆様お久しぶりでございます正きものお届けでっす←
やー………仔犬書いてる途中なんで感覚鈍りますな本当スイマセッ!!

今回は秘められた優男の本心暴いちゃおう回ですなエエ(本当か?

こんな優男も居るのですよーって兄さん何気強いですよねしかしソコはスルーな方向で!!
この後襲撃されるのはどの方々なのでしょう………

悪戯好きな兄さんてば手に負えませんな本当に(笑)