今年もGWに突入しましたね?
世間は10連休もざらみたいでうらやましい限りです。
この5月の連休の頃になると思い出す夕暮れの日差しと汗の記憶。
その年の連休は飛び石になっていて、私はその狭間で仕事をしていた。
午後3時、5月だというのに初夏のような蒸し暑い陽気の一日だった。
だが、明日からの3日連休を前に私の気分は軽かった。
そのとき電話が鳴った・・・・
「はい、○○の××です」
「・・・・あーーー○○さん?この間頂いたお宅の商品使ったら・・・・・」
クレームだ!
お話を丁寧にお伺いすると、
うちの商品によってトラブルを起こしたのだが、使用法等にも問題あり、
説明書に記載の点なども説明したが、
電話をかけてこられる方はそんな説明で納得する方はまず少ない。
クレーム処理は迅速かつ直接の対応が鉄則だ(ですよね?)
すぐにお伺いしたい旨を伝えると、
「じゃー今日の夕方、店の方へ来て頂戴、場所は・・・・」
電話の主は女性・年の頃は50代後半?
お酒とタバコでやられたような声、
店の場所・夕方の時間指定から想像すると、
これは、スナックのママかな?と見当をつけた。
夕方、昼の名残の熱気の中を菓子折りなど用意して、土地に不案内な上司をしたがえ?
「たぶんこの辺りです」と、キョロキョロ見回しながら店を探し歩いていた。
店の名前は「Lちゃん」・・・・なんかベタな名前だなーー
そんなことを考えていると、ふと5mばかり先にある看板が目に飛び込んできた。
ピンクの地に赤いハートが飛び交っている・・・
確かに「Lちゃん」と書いてある。
しかも・・・・しかもその横には小さな文字で、でもはっきりと・・・・・
大人のおもちゃと書いてある!!!
ここかぁ~~~?!(思わず見交わす目と目、私&上司)
そういえば、店の名前を聞いたとき、どこかで聞いたような名前だと思った・・・
しかも、ここには来たことがある私!
2~3ヶ月前だったか、女友と二人酔っ払って気が大きくなって、
「ねぇねぇこんな店入ったことある?・・いーーや?・・じゃー入っちゃおうか?」
明らかに冷やかしの女の酔っ払い2人組は、
買う気もないのに、わずか4坪ばかりの店内をあれこれと物色し始め、
あれはなんだ?とかこれはどうやって使うのか?とか、
挙句の果てにはちょっと知ったかぶりをしたいもんだから、
「りんの玉」はあるのか?なんてたずねてみたりして・・・・
正しく買物をなさりたい紳士の皆様のお邪魔をしたのでした。
申し訳ございません。
とたんに汗がどっと吹き出たのは暑さのせいばかりではなかったのね~~
どうか、記憶に残ってませんように、もしくは違う人でありますように・・・
動揺を隠し、決心して店に足を踏み入れた。
「こんにちは、先ほどお電話頂きました○○です、△△さんはいらっしゃいますでしょうか?」
「あーーーあたしよあたし!」
出てきたのは、
奈良の大仏と見紛う茶色のパンチパーマ、
化粧をしていないのでおっさんなんだかおばさんなんだか見極めにくいが、
「あたし」と自分を呼んだ事実と、
胸だか腹だか分からないぐらい盛り上がってるピンクのセーターから、
かろうじて♀だと認識されるお方でした。
ますます滝のような汗・・・・・・
それから延々2時間、立ちっぱなし・・・
色とりどりで不可思議なおもちゃに囲まれたまま、
電話で話したことを繰り返し繰り返し(エンドレス・・・?)聞かされ、
また同じように何度もお詫びをし、
化粧はドロドロ、喉もカラカラにはりつき
気が遠くなりかけた頃ようやく開放されました。
お店を出た時には辺りはすっかり夜の街、
10mばかり歩くとどちらからともなく「まず飲もう!」ということになり、
手近な店に飛び込んで、
毛穴からビールの汗が出るぐらい酔っ払ったところで
ヨロヨロと帰路に着いたのでした。
酔った頭で考えたことは、
もう2度と冷やかしでおもちゃ屋さんは覗かないぞという事と、
クレーム処理に行く時は、そこが何なのかまず確認する事!?
しかし・・・私も危ないけど、あのパンチのおばさんも別の意味で危ないぞ!