珍しくアニメをたくさん見たので、ざっくり感想をまとめていきます。

大して有益な情報はありませんが、その割に躊躇なくネタバレしていくので悪しからず。




・ひげを剃る。そして女子高生を拾う。

 


タイトルの通り。冴えないサラリーマンが女子高生を拾い、家族でもない、恋人でもない、不思議な関係の同居生活を繰り広げる作品です。

タイトルで誤解されやすいですが、一聴で予感した“そういう展開”とは無縁です。むしろそういう連中や世の中への問題提起というか…全体的なストーリーは結構ブラックで辛いです。家族や性に関するデリケートでセンシティブな部分を、エロではなく一つのテーマとして描いた作品は意外と少ないはず。

あと、この物語が面白いところを一つ挙げるならば、大前提として主要人物が全員正しくない。主人公が道を誤った少女を更生させる、と聞くといかにも説教臭いニュアンスがあるが、ここに「同居生活」というスパイスが絡むことで一気に異常性が生まれる。当事者に限らず、それを見守ることを選んだ周囲も含めて…全員にそれぞれの事情や欲望があって、みんな少なからず間違っている。

けれど、たとえ正しくなくても、それでも進んでいく。間違えながらでも、傷つきながらでも、より良い未来や人生に向かって歩んでいく。

ブラックで辛い物語の中にも、確かな温かさのある作品でした。

良くも悪くもタイトルのインパクトがデカい作品。

あ、ちなみに原作を買いましたが、アニメだと細かい心理描写を端折っているのが少し勿体ないですね。アニメを見て良いなと思った方は、是非ライトノベルでの補完をオススメします。


余談ですが、タイアップ曲も非常に優秀なので是非チェックしていただきたいですね。

OPの「おもいでしりとり」は、Twitterのオタクたちが選ぶ#声優アーティスト楽曲大賞2021上半期 で1位を獲得した名曲。さらに、EDは我らが“キャリさん”こと石原夏織ちゃん。こちらも同企画で4位にランクインしております。PONY CANYONしか勝たん!

 

 




ゾンビランドサガ リベンジ

(dアニメストアの配信期間が終わってしまったので、Amazon Prime Videoのリンクを貼っておきます)


言わずと知れた人気作品の2期。

笑いあり涙ありゾンビあり。世界観や作画、テンポ感に至るまで、全て1期から衰えることなく、終始安定して面白かったです。流石はMAPPA。


個人的なお気に入りは4話。

奥手でシャイな純子ちゃんが、愛ちゃんを引き止めるために見せた覚悟のパフォーマンスにグッと来ましたね。元々ステージ上では豹変したかのような歌唱力で周囲を圧倒するタイプですが…まさか借り物のギターを破壊するとは思わんやろ。そこからの濃厚な純愛→「目覚めRETURNER」まで含め、ノンストップの胸アツ展開でした。アイドルアニメには暑苦しさが不可欠なんだぜ。


あと、1期でほとんどスポットが当たらなかったゆうぎりさんの過去が掘り下げられたのも見逃せないポイント。

明治維新直後の日本。激動の波に飲まれて消えゆく佐賀を救おうとした男。そして、それを命懸けで支えた伝説の花魁。2話構成の過去編は、もはや時代劇と遜色ない圧巻のクオリティでした。

過去編が終わると、ライブパートでは満を持して「佐賀事変」。アニメ放映前からファン人気の高かったナンバーですが、いよいよ手がつけられない神曲になってしまいそうですね。いつかライブで聴いてゆうぎりさんソロで悶死したい。





・異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω



ざっくり言うと異世界転生モノの域を出ないのですが、逆に言えば異世界転生モノに作画の安定感とエロを加えるとめちゃくちゃ面白いことを教えてくれたアニメ。
正直、“みっく”こと伊藤美来ちゃん出演がきっかけで見始めたのですが、期待以上に入りやすくて良かったです。つい1期を一気見したくらいお気に入り。
主に原作勢や1期からのファンからちらほら指摘されていますが、ストーリーの表現やシリアスシーンのメリハリに関しては1期の方が遥かにハイクオリティですね。確かに1期はシンプルに面白かった

ちなみにきっかけになった“みっく”こと伊藤美来ちゃんについて言及すると、終始ろくな目に遭ってないです。みっく演じるルマキーナちゃんはいわゆる“聖職者”なのですが…開幕早々触手プレイから始まり、その後も奇病(呪い)にかかり、試練の中で脱がされ、挙句は教会の陰謀で称号を剥奪され…。とにかくワンクール通して伊藤美来ちゃんのお色気ボイスが鳴り止まない。ちなみに1期は芹澤優ちゃん&和氣あず未ちゃんのお色気ボイスが聴き放題です。
なんと言うか…ヤングガンガン、プレイボーイ、ビックコミックスピリッツなども含め、2021年上半期は伊藤美来ちゃんのお色気コンテンツに触れる機会が多かったですね。ぶっちゃけすき



・幼なじみが絶対に負けないラブコメ
 


佐倉綾音、水瀬いのり、大西沙織のトリプル主演で話題を掻っ攫った今期の覇権かと思いきや、作画崩壊のオンパレード緩急のないグダグダすぎるテンポありがちで二番煎じな展開ガバガバすぎる倫理観で期待を大きく下回った問題作。
アニメ制作会社の力不足もさることながら、主人公の女性に対する振る舞いやヒロインの動機不十分については原作にも問題があるのだろうなぁ…。
オタク文化に触れて日の浅い中高生なら声優の強いハーレムアニメとして楽しめると思います。話のクオリティを求める層および成人済オタクがこれ見ても老害的な感想しか出てこないのでやめた方が良い。



・戦闘員、派遣します!
 


CV.石原夏織の僕っ娘とCV.伊藤美来の男の娘を同時に摂取できる良作
大人気ライトノベル&アニメ「この素晴らしい世界に祝福を!」の暁月なつめ先生による新たな異世界転生モノ。会話のテンポ感や主人公の外道具合、ここぞという場面での盛り上がりは“このすば”同様で安定感がありましたね。
今後の期待値を伝えるなら、仲間側のキャラ立ちが少し弱かったかな? ロゼとグリムのインパクトが薄かったので、続編に期待ですね。めぐみんとダクネスのような頼れる(?)仲間になって欲しいところ。
あとは、石原夏織ちゃん演じる黒のリリス様の活躍に期待です。幹部勢はあまり出番がないと聞いていましたが…原作勢は彼女を“安田”と呼んでいるので、どうやら何かしらの魅せ場はありそうです。CV.石原夏織の中性キャラはいいぞ



・シャドーハウス
 


「シャドー家」と呼ばれる貴族家で繰り広げられる、奇妙な主従関係の物語。
独特の世界観が圧巻のひと言。小さな部屋でふたりきりの一話から始まり、他者との交流を通じて少しずつ広がっていく世界。「シャドーハウス」という箱庭の中で飼い慣らされる、無知な少年少女と狡猾な大人のコントラスト。単調に見える展開の中にも、隠しきれない恐怖や不安、そしてそれを乗り越える愛と絆。
大迫力のSFとも、誰かが焦がれるラブストーリーとも違いますが、毎週必ず「次は何が起こるのか」というハラハラやドキドキを与え続けてくれましたね。続編にも期待ですが、これは原作も買います。



・イジらないで、長瀞さん
 


陽キャが陰キャをイジめるアニメ…かと思いきや、いつの間にかそこに奇妙な関係が生まれていた。
まぁ、大筋はカースト上位のギャルが美術部のオタクを煽り倒す作品なのですが、その中で少しずつ相手を知っていったり、ちょっとした反撃があったり、時には共通の目的に向かって力を合わせたり…。オタクに優しいギャルとも少し違いますが、テーマの割にストレスフリーで楽しめましたね。
設定を覗いたストーリーは割とベタなので、裏を返せば設定で差別化できているのも良い点。ヘタに諧謔や展開での評価点を狙ってこないので、この作品における既視感やお約束はむしろプラスの要素に働いたのではないでしょうか。



以上。いつかどこかの誰かの参考になれば幸いです。
夏もたくさんアニメ見るぞー。