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翌日の夜、佐藤くんと会社の近くで会いました。
お互いスーツ姿。
普通のデート・・・初めてかもしれません(^_^;)
数日間、毎日のように話しているのに、
まだまだ話は尽きなくて、
何を話していても、楽しくて、
こんな時間がずっと続けばいいのにって、
心から思いました。
食事が済んで、店を出たとき、
佐藤くんが、手を繋いできました。
実は、minには数々のコンプレックスがあって、
その中で、「手」が本当に嫌いなんです。
子供の頃から、苦労人のようなゴツゴツの手で、
男の子から
「おばあさんみたい~~」
って、からかわれたこともあって、
誰かと手を繋ぐのが、大っ嫌いでした。
小学校の時のフォークダンスとか、
運動会の時の組体操・・・
誰かと手を繋ぐと、必ず相手の手が柔らかい・・・
本当に嫌でした。自分の手。
今でも、テニスの試合の後の握手は苦手です。
どうしても、ギュウッて出来ない・・・
ちょっとタッチするだけで済ませてます(^_^;)
自分よりも硬いって思ったのは、
唯一、父だけでした。
おそらく、この手は父の遺伝だと思います。
だから、この時もつい、手を引っ込めてしまいました。
だって、佐藤くんの手・・・とっても柔らかかったから。
「どうしたの?」
不思議そうに訊く佐藤くん。
「私、自分の手嫌いなんだ。
ごつくて、おばあさんみたいで・・・」
それを聞いた佐藤くん、
再び手を繋いできました。
「そんなこと、気にしなくていいよ」
そう言って、さらに強く手を握ってきました。
うん・・・
黙って頷くminでした。
そんなふうに言ってくれて、本当に嬉しかった・・・
男の人と手を繋いで歩くのは、
生まれて初めてでした。
腕を組んだりしたことはあったけど、
たとえ、エッチした相手でも、
手って繋げなかったんです。
それほどまでに、大きなコンプレックスだった手。
それを、簡単に認めてくれた佐藤くん。
手を繋いで歩く雑踏は、
それまでとは違って見えました。
人が多くて混雑している道でも、
繋いだ手が引っ張っていってくれる・・・
なんて大きな安心感なんだろう・・・
この手を離したくない・・・
心からそう思いました。
この日、一緒にminのマンションに帰りました。
そして、この夜も2人は1つになりました。。。