愛と勇気とカンパイ・ソング 下 ~ 愛と勇気とチェリーパイ 番外編 ~ | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



実は、赤を2つ、青を3つ取ってあるのよね。

Happinessに持って行こうと思って。

でも……。

枯草模様のチョコを見ながら、思案してる高校生が目に入る。

この子にあげても、最終的に女の子に行っちゃうのよね……。

いや、待って。

ここはあたしの妄想力を発揮するところじゃない!?

このショウ君似の男の子があげる相手が男の子だったら?

同じ歳くらいの男の子!

そう、やっぱりイケメンで同級生……じゃ、面白くないか。

仲良しの友達も相手のことは知らなそうだし、ここはよくある話で、先生との禁断の恋?

禁断なら叔父と甥?

兄弟とか?

兄弟!

血のつながらない兄弟に想いを抱く男子高校生!

チャラさで隠すその内に秘めたるは兄を想う切ない想い!

くぅ~~~っ、いいっ!

この顔面でBLなんてたまらない!

じゃ、相手はやっぱり店長似のイケメンよね。

ニノちゃん似の弟でも、MJ似の従妹でもいいけど、

ここは店長似のお兄ちゃんに凌辱されるチャラ男が見たい!

ショウ君似のイケボで『いいよ、好きにして』なんて言われたら!

落ちない男はいないでしょ?

いないよね?ね?ね!

店長似のお兄ちゃんも一発で落ちる!

店長似のお兄ちゃんかぁ~。

少し長めの髪を掻き上げると、人懐っこい顔で笑いかけてくれて。

『どうしたの?何、話って。』

キラキラ感がヤバイ!

『あ、えぇっと……。』

照れるチャラ男もヤバイ!

『今日、なんの日か知ってる?』

イケボのチャラ男にキラキラお兄ちゃんが首を傾げて。

『今日?』

きょとんとした目でチャラ男を見上げたら!

『……やるよ。』

つっけんどんに着き出すピンクの箱。

『これ、ショウ君(仮)がもらったの?』

『違うよ、サトシ(仮)の為に……選んだんだよ。』

お兄ちゃんなんて呼びたくないよね?

チャラ男だし、好きだし!

『今日は、バレンタインだよ?好きな人に告白……あぁっ!』

ここで抱き締めるチャラ男!

『好きな人に告白してんだよ!気づけ!』

『ショ、ショウ君(仮)……でも、俺たち兄弟……。』

『いいから!……そんなの、関係ねぇから!』

『ショウ君(仮)……。』

二人の顔が一瞬離れ、見つめあう瞳が徐々に近づき……チュウっと!

くぅ~~~~~~~~っっっっ!いいっ!

これにしよ!禁断の兄弟モノ!

「あ、あの、店員さん?」

アイバ君似の友達の声でハッと我に返って、急いで笑顔を作る。

「どうしたの……?」

友達が、指で顎を差す。

あ、顎!?

「ヨダレ……。」

や、やばっ!

慌てて後ろを向き、ポケットのハンカチで拭う。

イカンイカン!

ここんとこ忙しくって、妄想もできなかったから……。

気を引き締めなくちゃ!

「お、お品物はお決まりですか!?」

クルッと振り返ってスマイル!

ヨダレなんてなかったような笑顔!

「店員さん、変わり身、早っ!」

当たり前でしょ、そういう処世術は歳取れば誰でも身に着く物なのよ!

まだ決めあぐねてるチャラ男君の肩を小突いて、友達が急かす。

「そろそろ決めないと。他も見る?」

「う~~。」

悩みに悩みまくるチャラ男のイケメン君。

こういう姿もいいのよね、イケメンって得!

この唐草模様のチョコじゃ、押しが弱いよなぁ。

本命感はあるけど、それだけだもんなぁ。

あたしはまたチラッと後ろの鞄に目をやる。

う~~~~、しょうがない!

「こちらは……。」

あたしは鞄から、青いのを取り出してチャラ男に見せる。

ボールペンのチャームがチャラっと揺れる。

オヤジギャグみたい!

チャラ男がチャラっと!(笑)

「最後の一つなんです。」

さっきの女の人、ごめんなさい。

でも、この子、イケメンなんだもん!

と心の中で呟くと、チャラ男の目が輝く。

「これ!これがいい!気に入ってくれるかも!」

チャラ男とあたしの目が合って、同時にニッと笑う。

そうでしょう、そうでしょうとも!

この青いボールペンはあたしが店長をイメージして作った物。

ショウ君似のチャラ男が店長似のお兄ちゃん(仮)に渡すなら、それが一番!

「では、こちらで。」

あたしはボールペンとセットになったピンクのチョコを手に取る。

「ピンクははずいけど、まぁいっか。食べちゃうし。」

食べちゃう……!

食べられちゃうのよ、きっとあなたが!

あなたに大きなピンクのリボン掛けてあげるのが一番!

な~んて、お客様には口が裂けても言えません。

あたしは急いでラッピングして紙袋に入れる。

簡単に袋に入れてリボンかけるだけだけどね。

「もう、気持ちは伝えたんだろ?旅行まで行ってるんだし。」

「……伝わってはいると思うけど……はっきり言ったかさだかじゃなくて。」

「ばか、はっきり言わなきゃわかんないんだぞ、女は。」

アイバ君似の友達が、さも分かった風なことを言う。

でも、正しい。

男も女もはっきり言わなきゃわからないこともある。

わかってても言ってもらいたいこともある!

「お待たせしました。どうぞ。」

紙袋を差し出し、チャラ男に渡すと、チャラ男がニコッと笑う。

か、可愛いじゃない!

ショウ君も若い頃はこんな感じだったのかな。

 

「あ、じゃ、俺も母ちゃんに。」

 

アイバ君似の友達が、唐草模様の隣にあったナッツの乗ったチョコを指さす。

 

おっと、友達の方は彼女いないの?

 

母ちゃんに買ってくなんて、可愛いじゃない!

 

「じゃ、俺もオヤジに……。」

 

オヤジ!?

 

お父さんにもあげるの!?

 

なんていい子!

 

こんなイケメンのお父さんなんだから、きっとお父さんもイケメンのはずなのに、

 

チョコもらえないお父さんを可哀そうに思って買っていくのね。

 

あ、もしやここにもBL要素が溢れてる……!?

「ありがとうございました。」

笑顔で見送るあたしに、満面の笑みで答えてくれるイケメン二人!

いい一日になるといいね!

 

きっと、母ちゃんもオヤジもお兄ちゃん(仮)も喜んでくれるよ~!

あ~、あたしも早く終わらせて、Happiness行きたい!

いい一日で終りたい!

そのためには……。

「あ、すみません、今のボールペンの、まだありますか?」

隣で見ていた他のお客が声を掛けて来た。

「すみません、今ので完売なんです。」

「そうですか……。」

「こちらも人気なんですよ、この模様が大人っぽくて……。」

「あら、素敵。」

食い着いた!

さっさと残りも売ってHappinessへ行く!

待っててね、本物のショウ君と店長!

チャラ男とお兄ちゃん(仮)も幸せにね!