主治医の説明
「手術は無事にクリップで留めることが出来ました。
しかし、脳のダメージは大きいと思われます。
これから2週間を合併症を起こさず 無事に過ごせるか。
脳血管れん縮による脳梗塞、水頭症・・・」
2週間が長く感じる。
私は、7月4日に入院しなければいけない。5日には手術。
脊髄の腫瘍を取らなくてはならないので、髄液漏れの心配から、3日間起き上がることは出来ない。
手術を見送るべきか・・・
でも、麻痺は確実に進行している。
今、私が病気を抱えてるわけにはいかない・・・
賭けるしかなかった。
父と母が入院するとなると、子供たちが心配だったが、私は早くて1週間で退院出来そうだ。と主治医に言われている。
N病院で主治医の話も終わり、お昼も過ぎたので、私と義母は一旦帰ることにした。一人になりたくなかったので、そのまま義母の家へ。
義母はすぐに食事の支度をし始めた。私はまだ頭が混乱していた状態だった為、義母のその行動が凄いと考えていた。
「とにかく何か食べないと・・・」そう言われ、ご馳走になった。
私の入院中、義母に全て任せることにした。そうするしかなかった。
私の母は知的障害を持っているので、子供たちは預けられない。
子供が帰ってくる時間に、義母宅から自分の自宅に戻り、私と旦那の入院の準備、しばらく義母の家にお世話になるので、子供たちの生活用品全ての荷造りをしなければならない。
自分の自宅に戻ると、昨夜起きたことがフラッシュバックし、何も手を付けれない。
何で?何で?そんなことばかり考えてしまう。
近所の友人 Sからメールがくる。
「荷造り手伝うかい?」
もうここは、人に甘えよう。そう思い、頼むことにした。
近所の友人 4人がみんな来てくれて、それぞれ荷物を詰めてくれた。
冷蔵庫の中身の全て入れてくれたS、
子供たちの服を入れてくれたEさんとMちゃん、
旦那の入院中必要になるオムツを買いに行ってくれたM香さん・・・
私の足がおぼつかないので、義母の家まで運転してくれた。
感謝してもしきれない・・・
旦那も頑張っているんだから、私もしっかりしなきゃ。
と奮いただせてみる。
夜、もう一度旦那に会いに行く。
聞こえてることを信じて話しかける。反応は全く無い。
痛みを加えてもダメだった。
目 覚ましてくれるのかな・・・
不安なまま、病院を後にした。