福田組の映画。

ほぼ全編が大洗の海の家、

クリスマスイブの一夜の出来事である。

元々が戯曲であり、舞台が先。

それをどうして映画にしたのか、

その真の理由は分からないが、

舞台を観ずに映画を観てしまった私は、

舞台で観たいなと思った。

 

映画にした理由は、

恐らくは戸田恵梨香。

きっと福田監督は、

この女優さんが好きなんだろう。

最後まで舞台の海の家には登場しないのだから、

出て来る必要のないキャスト、

(想像だが多分舞台にはこの役の出演者はいないに違いない)

それを回想の中で登場させた。

 

その為の戸田恵梨香。

結婚してしまって、

きっと寂しい思いをしているのだろうな。

私個人としては、

そこまで好きな女優さんではないが、

デス・ノートのミサミサ役は可愛かった。

 

テンポも良いし、役者も良くて、

特に前半の会話劇はとても楽しい。

後半手紙の主の謎解きあたりから、

ちょっと垂れた気がするが、

それでも最後まで見られたのは、

監督の力量なのだろうと思う。

 

またいずれ、

渾身の一作を放って欲しい監督さんである。