久しぶりの更新です。
最近はまたいろんな行事があり、なかなか切り出しの研ぎができませんでした。
しかしどうしても今日中になんとか形にする必要がありました。
明日は岐阜県関市で刃物祭りがあり、そのイベント会場に以前お世話になった日野浦司氏がいらっしゃるのです。
先日伺ったとき切り出しを作らせていただいたのですが、その切り出しは未完成でした。
というのは荒砥ぎの状態で、刃は付いていなかったからです。
以前日野浦氏にお電話をしたとき「切り出しは仕上がりましたか?」と言われたため、次回お会いするときに自分なりに仕上げてお見せしようと思ったのです。
しかし、何度も書いたようにきれいに研ぐのは難しかったのです。
とにかく朝からやらなければいけない仕事を終わらせ、夕方から研ぎを始めました。
うめあに氏の指導のおかげで左手の指の押さえ所は理解したのですが、やはり完全にマスターしたわけではありませんでした。
というのは角度を変えると砥石の上を刃物が踊ってしまう(ビビッてしまう)ことがあり、研ぐ上でなかなか良い滑走感が得られないのです。
砥石が平らであり、また研ぐストロークもうめあに氏や他の方の研ぎ方を見て間違いないと思うので、持ち方が問題だと考えました。
持ち変えては研ぎ、持変えては研ぎの繰り返し。
30分ほど試行錯誤の末、ようやく安定した研ぎができる持ち方がわかったように感じました。
持ち方を考えて気がついたことは切り出しの特徴は刃に対して持ち手が長いことです。
特に今回作った切り出しは持ち手をわざと長くしたため、アゴ元に柄の重さが乗り切先が踊りやすいのだと感じました。
左手の指は切り刃の中心の点に置き、右手で切先からアゴ元まで包み込むように持ったところでようやく上手く研げるようになったように思います。
↑大谷山仕上げです。
もちろんうめあに氏には遠く及びませんが、まずまずの研ぎができたと思います。
ただ包丁の型修正や包丁のフラット研ぎと似ていますが、あともう少しで終わりそうと思ってからが長いのですよね(笑)
まだとりあえず研げるようになったかな?という段階ですのです。
キレイな研ぎでもいろんな仕上げ方を見てきているので、どれもできるようになりたいですし、更に上の研ぎをしてみたいですね!
庖丁を研ぎ始めた時、持ち方に苦労したことを思い出します。
どうしてもブレて研げてしまうのです。
今では自分で研ぎやすい持ち方で研いでいますが、今回の件で少し見直そうと思いました。
というのは、持ちやすい持ち方が必ず良い研ぎができる持ち方とは限らないからです。
切り出しも、持ち方を持ちやすい方法で研ぎ続けていたらいい研ぎができなかったでしょう。
もちろん持ち方は自由なのでしょうが、一定の形を守った上で自由なのだと感じます。
やはり研ぐものは違い、研ぎ方も違いますが、必ず繋がっているのだと思います。
いつかそれぞれの研ぎ方が何かを見せてくれたらと思います(⌒‐⌒)