私は取り立てて愛想も良くないけれど、人並みに愛想よくしようと努力はしてみる。
毎日、母の苦痛に歪んだ顔を見ながら
『私は頑張っている』と思う自分と
『私は腰抜けだ』と思う自分がいる。
何でふつうの顔をしてくれないんだろう、と叫びたくなる自分と
こんなに頑張っている母に、何で私はもっと努力して尽くしてあげないんだろう、と思う自分がいる。
それが、
くるくる、くるくると
おもてうら、おもてうら、と風見鶏みたいに
くるくる回る。
くるくるくるくる
くるくるくるくる…
目が回るよ。
ほんとうの自分は
どこにいるんだろう?