棘(追記あり) | 月のベンチ

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両親の闘病記


母が倒れてからいろいろあったが、
以前ブログに書いたことがあったか?、忘れられない出来事。。。

くも膜下の手術中、急性硬膜下血腫になり、
脳ヘルニアで危篤状態になったときのこと。

母の兄弟姉妹が皆(長兄はガン治療のため来られず)集まり、
母の面会をしたあと救命センターの待合室で(母の)次兄が父親に言った一言。

「△さん、正直に言うけどな、あれはもうだめだ。
おれは脳をやった人間を何人も見てきてるが、ああなったらもうだめだよ」

父親は無言でかすかに頷いていた。
私も誰も、何も言わなかった。
兄がその場にいたかどうかは覚えていない。
私は、この人に何を言っても無駄だと思った。
母の前で言わなかったことだけはほめてやる、と思った。
この人はそれ以来、一度も顔を出さない。
二度と会いたくないが。

母が意識障害になってから、私は『リヴィング・ウィル』を作成した。
兄夫婦、兄嫁の家族も作成したと聞いた。
兄たちの作成理由は、私とは違う。
”家族に迷惑をかけたくないから”、”(母のようになって)生きたいと思わないから”だそうだ。

母は迷惑をかけているのか?
母は生きていてはいけないのか?

母が意識障害になったとたん、揃いも揃って素早く作成した事実。
考え方は人それぞれで間違ってはいないだろうが、何もかも、否定されたような気がした。


私が作成した理由は、そのどちらでもない。
理由はここには書かない。



今日の母。
今日も便漏れ。
軟便だが、下痢ではないとのこと。

たぶん、パッドの吸収限度量を超えてしまった結果だと思う。
頻繁に交換していれば、漏れはなくなるか、そんなにひどくは漏れないだろうな。

交換後、あまり緊張も見られなかったので、体交をして帰宅。



以下 追記

 現場での問題と某地区医師会としての課題

①在宅療養支援診療所の 「24 時間対応可能 」 を利用者さんが、どう捉え、
どう要求してくるか、それに応え得るか、問題が起きたときにどうし
たらよいか、など多少の不安を持ちながらやっている。
②上記との関連もあるが、いわゆる「在宅専門の当直もおいているクリ
ニック」との関係や、すみ分けについて。
③普段は在宅療養ができるが、たとえば肺炎など一時的な急性の疾患で
短期間入院できる病院を探すとき、在宅主治医個人の関連で探すか、
救急車に頼むことが多い。
④ 高次機能病院も後方の医療連携室にも力を入れつつあり 
紹介されて在宅医療を開始し
た患者さんについては、
急性疾患での相談は可能になってきたが、
実には必ずしも専門的な治療のための病床を使わずとも、一般市中病
院で対応可能な場合はどうするか。
⑤ いったん入院すると、なかなか退院の指示が出ず、かえって ADL が
低下することがある。
⑥皮膚科、精神科などの内科以外の診療科目で往診を依頼したいときの
ネットワークが必要。
⑦診療報酬上の不合理。
⑧他の看護、介護スタッフや家族と共通に使えるようカルテを、電子化
することについての是非。
⑨在宅医を、地区医師会のホームページで探せるので、病院の医療連
携室や各地域包括支援センターから、医師会からの情報をもとに問い
合わせがある。責任を持って更新していく必要があるが、在宅医療へ
● 同一マンションや都営住宅のような建物も同一建物居住者という算
定は不自然という指摘。
● 在宅管理料の算定が複雑で理解しにくい。
● 在宅療養支援診療所の「24 時間対応」の受け取り方で、同じよう
に在宅をやっていても申請を躊躇する場合がある。