無題 | 月のベンチ

月のベンチ

両親の闘病記

私の中にはきっと鬼が住んでいる。

嫉妬、羨望、憎悪、侮蔑、嘲笑、、、
ありとあらゆるマイナスの感情がその裏にある。

ひと皮むけば、それらが一気にわいてでるだろう。



『献身的』に『介護』をしていると、端から見れば思えるのだろう。

だけど、24時間ずっとそれが続いてるわけではない。





私の中には鬼が住んでいる。

それは、優しい『人の形』をしている。







私はそれを知っている。

そして、それを追い払えない。






私には正義の欠片も、慈愛の片鱗もない。


鬼だから。






それを追い払うには、たぶん、“器”ごと“追い払う”しかないのだろう。