退会 | 月のベンチ

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両親の闘病記


昨日、母の発症からお世話になっていた家族会から会費の振込用紙が届いた。
少し考えたのち、家族会を退会した。

医療的な相談をしたり、いろいろな学習会に参加したり、貴重な情報も提供してもらった。

でも、ここ二年余り、同じ意識障害であっても、母のような意識障害者はあまりいらっしゃらず、情報の中に母に適応可能なリハビリもケアもなくなった。
独自で考えるか、他で情報を探す意外なくなった。

そして何より、チャレンジする意欲がなくなってしまった。
家族会は自分のチマチマした悩み事など相談できる場所ではなく、嚥下リハビリや旅行、外出など、およそ今の母とは縁遠いことばかりがあふれていた。

疎外感。

家族会でさえ、疎外感を感じた。
療養病院でも、いつも奇異の目で見られるほどで、それでも一年半くらい前までは何とか頑張ってやっていた。

度重なる急変や怪我、そのたびに自分なりに粘ってきたつもりだった。
それくらい当たり前、みんなそうだと言われればそうかもしれないが。。。


“こんな生活はもういやだ”

父は母の在宅介護をそう思っていた。


家族会には、ケアやリハビリや医療のことしか、なかったように思う。
介護者の心の葛藤も何もかも、やはり個人レベルで解決しないとならないのだと思った。