MAN WITH A MISSIONが1stフルアルバム「MAN WITH A MISSION」を完成させた。彼らは、頭は狼、身体は人間という究極の生命体。ツッコミどころ満載の存在なのだが、ジャンルの壁を突き破ろうとしていく高感度の楽曲にはあふれるメッセージがあり、ツッコミも忘れ、聴き入り踊ってしまうような魅力がある。

今回ナタリーでは、Jean-Ken Johnny(G, Vo, Rap)へのインタビューを敢行。実は彼ら、人間以上に真面目であった。

リスナーと音楽を共有していくことが大切

──狼とお話するのは初めてなんですが……。その毛皮は暑くないですか?

∞What we need∞

暑クナイデス、素顔デスノデ。ダケド、ソロソロ夏毛ニ生エ変ワッテクレナイト、チョット暑苦シイデスネ(笑)。


──早速ですが、先日ライブを拝見させていただきました。音はハードですが間口が広くて、マニアックじゃなくて、スッと入っていける楽しさがあって。

アリガトウゴザイマス。我々ハ音楽ヲ作ラセテイタダイテマスガ、音楽ハ我々ダケノモノデハアリマセン。大事ナノハ、我々ガ表現シタモノヲ皆サマト共有シ共感シテイクコトダト思ッテマス。共感シテイタダイテ一緒ニ音楽ノシーン、音楽ノ文化ヲ作ッテイキタイノデス。



──音楽を作ることがゴールではなく、それを伝える相手がいるからこそ、音楽は成立するという。

イエス。作ッタダケデハ作品ハ完成スルトハ思ッテマセン。ソノ先ガ大事ナノデス。コウシテ作品ヲ作リマシタケド、サマザマナ場デ広ガッテイクコトデ、本当ノ意味デ作品ハ完成スルノダト思ッテマス。ダカラライブヲヤルノデス。ライブハ一期一会ノ生モノデ、会場ノ皆サマトステージ上ノ5匹ノ狼ニヨッテ作ラレル素晴ラシイ空間デス。ソノ一期一会ガ重ナリ、音楽ハ育ッテイクノデス。

氷の中で聴いた「AIR JAM」に影響を受けた

──なるほど。そもそもバンドの成り立ちというか、皆さんの生い立ちというのは?

我々、MAN WITH A MISSIONハ19XX年ニ、チョット頭ノオカシイ、ジミー・ヘンドリックス博士トイウ天才生物科学者ニヨッテ作ラレタ究極ノ生命体ナノデス。当時、19XX年、究極ノ生命体デアル我々ハアラユル任務ヲ遂行シマシタ。ソノ任務ノ中ニハ悪人ノ掌ノ上デ踊ラサレタヨウナモノモアリマシタ。ナノデジミー・ヘンドリックス博士ハ罪ノ意識ニサイナマサレマシテ、我々ヲ南極ノ氷ノ中ニ閉ジ込メタノデス。シカシ、2010年、温暖化ニヨッテ氷ガ溶ケ、我々ハ目覚メテシマッタ。ソシテ今度ハ武器デハナク楽器ヲ手ニシテバンドヲヤロウト思ッタンデス。




──いろんな表現がある中で音楽を選んだのは?


∞What we need∞


ジミー・ヘンドリックス博士ハギターガウマイ博士ダッタノデ、我々ニハ音楽ノ能力ガプログラミングサレテイタンデス。サラニ我々ハ狼デスノデ聴覚ガ発達シテマス。氷ニ閉ジ込メラレテイテモ、世界ノ音楽ガ聴コエテイタンデスネ。


──人間も、亡くなる寸前まで聴覚はあるって言いますものね。

オォ、ジャパニーズコトワザデスカ?


──いえ、事実だと思います。人が亡くなる間際、声をかけるのもそういうことで。

オォ、イイコトヲ聞キマシタ。豆知識、メモシマス。デモ我々ハ亡クナッテマセンネ(笑)。

最初から音楽能力がプログラミングされていた

──そうやって聴こえてきた音楽の中で、最も影響を受けたものは?

1997年ニ、ジャパンデ鳴リ響イテイタ音楽デスネ。



──前作のミニアルバムに「1997」という曲がありますもんね。

イエス。ソノ曲ノ歌詞ニモ込メテイルノデスガ、ソノ頃、ジャパンデ「AIR JAM」トイウ素晴ラシイ音楽フェスティバルガアリマシタ。我々ハソノ音ヲ聴キナガラ、心ガ踊リ胸ガ熱クナリマシタ。ソシテ2010年ニ復活シタ際、ソウイウ音楽ニ対シテリスペクトト感謝ノ意ヲ込メテ、音楽ヲヤリ始メタノデス。



──「AIR JAM」に影響を受けたということですが、メロコアのサウンドをやっているわけではないんですよね。


∞What we need∞


ハイ。「AIR JAM」ニハメロコアヲ主体トシタバンドモタクサンアリマシタ。デスガ、ミクスチャーロックヤ、スカノバンドモアリマシタ。イロイロナバンドガゴザイマシタ。ソノスベテガカッコ良カッタ。我々ニトッテ「AIR JAM」ハメロコアダケデハナインデスネ。ソシテ、我々ハ「AIR JAM」ダケデハナク、サマザマナ音楽ヲ氷ノ中デ聴イテキマシタ。我々ノ中ニハヒップホップガ好キナDJモイマスシ、メタルガ好キナドラマーモイマス。サマザマナ音楽ガ好キナ5匹ニ共通スルマインドガ、1997年ノ「AIR JAM」ニヨッテ生マレタノダト思イマス。


──そのマインドというのは?

ヤハリDIYノマインドデスネ。自分タチデ動ク、自分タチデ道ヲ開拓スルトイウコトデス。


──1997年にそれほど強い影響を受けたのに、すぐにこのバンドを始めなかったのは何故なのでしょう?

当時ハマダソンナニ温暖化ハ進ンデナカッタノデ、南極ノ氷ハ溶ケナカッタノデスネ。南極ノ氷ハ相当手強

イノデスヨ(笑)。


──あぁ、そうですね(笑)。でもその年月があったからこそ、自分たちの音楽がより固まっていった部分はありますか?

ソウデスネ。聴覚ガ発達シテイル我々ハ、サマザマナ音楽ヲ氷ノ中デ聴イテ、知識ヤ感覚ヲ蓄積シテイキマシタ。一番感化サレタノハ「AIR JAM」カモシレマセンガ、ダンスミュージック、ミクスチャーロック、メタル、ヘヴィロックナド、我々ノ音楽ハサマザマナ要素ヲ取リ入レテマス。