team.roughstyle第10回公演
リーディングシアター『凍焔』(とうえん)が無事終了いたしました。
ご来場くださった皆様誠にありがとうございました!
こちらの団体には2年前からお世話になっており、5度目の出演でした。
『月想』、『狗傳改め』、『冷華』、『みちゆき』、そして今回の『凍焔』。
昨年秋の『冷華』の続編で、主人公の探偵黒須と幽霊助手玉木の出会いの物語。
僕はこの玉木を演じました。
玉木周りだけざっくりと説明します。
父を暗殺された貴族の少年フラムが身を隠しひっそりと暮らしていました。このとき野良猫のキングと出会います。
しかし15歳になる頃、少年は暗殺され猫のキングも一緒に崖に落ちて死んでしまいます。
事件を解決して欲しいと幽霊となって話せる人間を待っていたところへ現れた探偵黒須。
この辺りから物語は始まりました。
終わったので書いちゃいますが、実はこの玉木くんの正体は猫だったのです。キングの幽霊でした。姿は少年フラム。心はキング。でも自身をフラムだと思い込んでいる状態です。
台本を読むと一人称に僕と俺が混在していて、キングとフラムの天秤は揺れているのかな?というのが第一印象。先ずはこれを指標に役作りしていきました。
(今回の演出は役作りは役者に任せるというスタンスでした)
しかし読んでも読んでもどちらなのか分からない部分があり、これはもう切って考えてはいけないと結論付けました。
ミックスされた状態で、どちらの比重が大きいか。このパワーバランスが役作りの上でとても楽しく難しい部分でした。
かっこよく逞しい猫が強く出ている部分、虫も殺せない優しい少年が強く出る部分。
本番の4公演はこのバランスが毎回変わりました。狙う気持ち半分、もう半分は猫のように気分で!
あとで思い返すとこんな割合だったなと。
28日、1公演目は感情が大きく出るフラム80%
30日、2公演目はキングに寄せてフラム30%
1日昼、3公演目はやんちゃキング100%
1日夜、4公演目は50%
キングの性格も、やんちゃな猫、おすまし猫など変化がありました。
3公演目の100%は自分でもまさかの展開で大いなる何かに操られているくらいの気持ちでした。
開演までの全員(お客様含む)のテンションや空気感で芝居が変わるというのは面白いものです。今までは何となく感じていただけですが、今回はそれを明確に感じ取れました。
次に舞台に立つときはその空気を自分が作り出すくらいの気持ちで臨みたいと思います。
たくさんある写真は少しずつ紹介していきます。