「グッド・ニュース」

デヴィッド・スズキ

ホリー・ドレッセル



ドイツでは、数千社におよぶ

大企業や多国籍企業は

自社がどれだけ創造的で

柔軟性に富んでいるかということを

法律や消費者監視機関によって

否応なしに証明させられる。


高配当を行うための

創造性と柔軟性を証明するのではなく

市場で生き残れるよう

廃棄物や有害物質の処理基準を満たすために

どれだけ創造性と柔軟性を発揮しているかを

証明するのだ。


シュティフトゥング・バーレンテスト(SW)は

もともとは国によって設立された消費者監視財団である。

この財団は、経済性や安全性の面からだけでなく

環境的な持続可能性の面からも評価している。


毎年2200点の商品について厳しいテストを行い

その結果を月刊誌に掲載。

月刊誌は5ドルたらずで

月々の購読者は70万人近くにのぼる。

SWの影響は大きく

マイナスの評価を受けたり

「不十分」の評価を受けたりした商品は

数ヶ月のうちに市場から姿を消す。

世論調査によると、ドイツ国民の70%以上が

商品を購入する際にはSWの助言に従うという。