豊島美術館

内藤礼×西沢立衛


環境(自然)×建築×アート

一体化した作品をめざす


この作品なしではこの建物はありえない

この建物なしでもこの作品はありえない、というものに。

もちろんこの環境ぬきにもなりたたないものに。



建築:都市(直線)ではない、

自然(自由曲線)を意識してつくる



作品:母型(マトリックス)

自然を(外からやってくる自然、

自分の内からやってくる自然、ともに)

ありのままに受け入れようとする器 原型のような空間

あらゆる存在は生み、はぐくむ空間。



わたし(内藤礼)にとって

アートは自己表現ではない。空間に関わることが役割。



その空間がもともともっていたものを 

隠してしまわないよう、はだかにしていくこと。


隠してしまっているのは人の心かも。

関わることで空間がもともともっていたものに近づく

もともともっていたものに気づく

それを本当の形にすることが、私の仕事。


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アーティストと呼ばれる人は(特に現代アートの)

表現者でなく、媒介者。

受け取り方は参加した人の側に委ねられる。

見えているのに見ていないもの

そこに触れているはずなのに感じていないもの

いつの間にか、今の時代の空気のバイアスが

自分のなかに入り込んでいるのだと

あらためて。


鑑賞ではなく、体験。

またいってみたい。