社説 愛媛新聞 2012.1.9.



明るい未来を想像しにくくなっている。

加速する超高齢社会

積もる国の負債。

壊れかけの社会保障。

人を使い捨てにする不安定雇用。

就活だ、婚活だと、何もかも競争や成否を脅迫する

「カツドウ」に仕立てる消費社会・・・


どれも旧世代がつくった負の遺産である。

時代を担うべき人たちの犠牲を棚にあげ

失われた成功体験や標準モデルを突きつける

大人たちときたら無責任この上ない。


狭い視野で自分の利益のために競争し

得た立場を失いたくないと悲観して

他を排除してゆく。

その傾向は何も今の若者特有のものではない。

社会に巣くう問題の中核に浮かび上がるのは

自分だけが正しいと思い込む

「妥協のできない大人たち」だ。