お正月休みに、美術展を見に行きました。

中之島美術館で開催されている「具体」の展覧会。

 

 

詳しい方はご存じかと思いますが、「具体」は

芦屋で結成され、その当時前衛的なアート作品を数多く生み出し

関西の美術界に大きな影響を残した伝説のグループです。

この数年、特に注目を浴びていて、今回はその作品の多くを

まとめて観ることができる貴重な展覧会。

開催前からとても楽しみにしていました。

 

 

具体といえば、主催者である吉原治良さんの作品が有名です。

今回も代表作である円を描いた作品をいくつか見ることができました。

 

 

自分がこの作品を前にして、どんなことを考えたり、思ったり、感じたりするのか。

実際のサイズ感、臨場感、絵の具の質感、白と黒のバランスや境界、

線の揺れ、空間との兼ね合い、形の意味、、。

作品の前で頭の中がフル回転。自分が美術展に行きたくなるのは

こうして作品を見る快楽みたいのものを感じたいからに他ならないのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

絵画だけではなく、立体もあり、インスタレーションのようなものなど、

館内の空間をうまく利用した作品もいくつかありました。

 

 

具体のメンバーの中で昔から好きな作家さんは

田中敦子さんです。今回、彼女の作品は写真NGだったのですが、

絵画以外にもいろいろ出展されていて、

はじめてみるものも多く、とても興味深かったです。

 

 

実は以前から自室には田中敦子さんの海外の美術館での展覧会のポスターを

飾っています。色使いやいきいきと描かれた線、

なんだか生理的に好きなんだと思います。

 

具体の活動期間というのは短いものだったようですが、

残っている作品は今でも色褪せていません。

当時の既存の概念を超えて、可能性を広げ、新しい表現にチャレンジした

作家達のスピリッツが素晴らしくて、見終わった後は

気持ちが前向きになった気がしました。

新年から良い展覧会が見れてよかったです。

 

時間の関係で、中之島美術館の方しか見られませんでしたが

国立国際美術館も同時開催されています。

1月9日まで。ご興味があれば、お勧めです。