今日は、「人の心とトイレの中はいつも綺麗に」というコトバについてお話します。

私は、初めて働いた会社で
一番最初に与えられた仕事が
「トイレ掃除」でした!



今でこそ、きれいな水洗の洋式トイレが主流ですが
私が働き始めたころは、しゃがむタイプのトイレがほとんどです。

初めての仕事でしたが、
トイレ掃除をしたくなくて
水を撒いて、やっているふりをしていました。

今でこそトイレは綺麗なイメージもありますが
昔はそうではありません。とくに店舗はたくさんの人が使うので本当に汚かったです。



そんな手抜きのトイレ掃除をしていると
1週間もしないうちに店長にすぐバレてしまいました。

かなり怒られたのを覚えてます。
今考えると怒られて当たり前です。

この店長さんは、本当に素晴らしい方で
掃除の見本を見せてくれました。

トイレを束子で、素手でゴシゴシ洗い、
便器の「金隠し」の内側にも手を入れて洗い、
「ほら見てみろ、ここにはこれだけの汚れがついているんだ!」
「こういう場所ももきちんと綺麗にしないといけない」と…。当時18歳の私には衝撃でした。
一通り終わると、今後は雑巾を絞って
便器をごしごし「素手」できれいに拭いていました。

私には、真似できないなと思いましたが
やらなきゃいけないなと思い
少しずつ丁寧にトイレ掃除をするようになりました。

少したったある日、トイレに張り紙を見つけました。
汚い手書きの字で『人の心とトイレの中はいつも綺麗に』と書いてあります。



最初は「何のことだろう」と思っていましたが
毎日、その張り紙を見ながら掃除をしていると
『人の心とトイレの中はいつも綺麗に』という言葉が、納得できるようになりました。

トイレ掃除をはじめて1ヵ月した頃に
お客さんから「ケンちゃんだよね?おトイレ掃除しているの」と聞かれ
「あ、なんか怒られることしたかな」と思いつつも「はい…」と返事をしました。
すると「いつも綺麗にしてくれてありがとうね!」と言われたんです。

トイレ掃除なんてお客さんが来る前にしているので、知らないはずなのにお礼を言われるようになり、それが増えていきました。

人間は単純なものです。
私は、トイレをよりキレイに掃除するようになりました。
朝や休憩時間、帰りなど時間を見つけて
何度もこまめに掃除をするようになっていたんです。

やがて後輩が入ってきました。
トイレ掃除は新しい人がするというルールでしたが、後輩にトイレ掃除は譲りませんでした。

自分が掃除をしないと気が収まらなくなっていたんです。

掃除に慣れると時間が余るので他の階のトイレ掃除をしましたが
それでも時間が余るようになったのでビルの前の掃除するようになりました。

人は何かのきっかけで、変わることがあります。


何年か前に「植村花菜」さんの「トイレの神様」が流行っていましたよね。



トイレにはそれはそれは綺麗な女神様さんがいるんやで
だから毎日綺麗にしたら女神様みたいに
べっぴんさんになれるんやで

という歌詞です。

べっぴんさんになるかどうかは別として、
それまでの私は「ついていない人生」でしたが
トイレを掃除を継続して何かが変わったように思います。

自分のためでは無く
なにかを大切にしていくと
やがては、プラスになることもあるんだと思います。

私の心が、もし腐っていたら
トイレ掃除は手抜きを続けて
お客さんに対しても手抜きをして
また違った人生を送っていたかもしれません。

この出来事は、私にとって大切なことです。
 


わかさ生活にも朝早く出勤して掃除をしている人がいます。
今すぐには何か変わることはありませんが
続けているといつか何か自分にとってプラスになることが起こるかもしれませんネ♪

みなさんも、そういう気持ちを少しでも持っていただけると嬉しいです♪