今年で25周年を迎えた「わかさ生活」の社長 角谷が、従業員に話してくれる「豊かな心」になる話を毎週紹介しています!

 

仕事でもプライベートでも、人付き合いは、一度きりではなく長く続けられる方が幸せです

 

 

縁を長く続けるために大切なのは、表面的なコミュニケーション術などではありません。

 

 

シンプルな「仕組み」があればいいのです。

 

 

仕組みとは、面倒だと感じてしまうものではなく、お互いが楽しく簡単にできるものです。

 

 

わたしが健康器具を売るお店を運営していた時のことです。

 

 

街の人たちの健康の悩みを聞き、相談に乗ったり、役に立つ商品を探したり、という仕事をする中で、わたしが常に考えていたのは「お客さまにとって、家族のように、いつでも何でも相談できる人になろう」ということでした。

 

 

そのためには、毎日のように顔を合わせて、良い人間関係を築いていくのが理想的です。

 

 

しかし、お客さまには他のお店へ行くという選択肢もあります。毎日のように来てくださるとは限りません。

 

 

「どうすれば、明日も来てくれるだろう」

 

 

来る日も来る日もそのことを考えた結果、わたしはある「仕組み」を三つやってみることにしました。

 

 

一つ目、お客さんとの最後の挨拶は「今日来て良かった?」という言葉に変える

 

 

二つ目、お店の中には「毎日来てね!」と大きな字で書いたポスターを貼る

 

 

三つ目、スタンプカードをつくる

 

 

一つ目は、「ありがとうございました」や「さようなら」という挨拶を「今日来て良かった?」に変えると、お客さまが「明日も来るよ」と返してくれるようになりました。

 

 

二つ目は、ポスターをつくって貼っただけですが必ず目にとまるところに貼りました。

 

 

すると帰り際のお客さまは必ずそれを見るようになりました。

 

 

三つ目は、会計の時にハンコを押すカードを作っただけです。

 

 

「もうこれだけ通っている」とお客さまに達成感を感じてもらえるようになりました。

 

 

この三つの「仕組み」を始めたところ、次第にお客さまの反応が変わっていきました。

 

 

「用事がないけど来ちゃった」というお客さまや、「ほら、これで私は10日間連続で来ているでしょ?」とちょっと得意げにスタンプカードを見せてくれるお客さまが現れ、やがてお店は常連客の憩いの場のようになっていきました。

 

 

このシンプルな三つのことを続けることでリピーターを作ることが出来たのです。

 

 

「毎日来てね」という挨拶やポスターを貼るだけだと単なるわたしの行動ですが、声をかけられたお客さまの心が動かされ継続してくれることで、はじめて『仕組み』になっていくのです。

 

 

シンプルだったからこそ、お客さまはストレスを感じることなく、面倒だなと思うこともなく、長続きできたのです。