PHS(簡易型携帯電話システム)最大手のウィルコム(東京都港区)は15日、音声通話に料金定額制を導入すると発表した。携帯電話を含めた移動体通信では初めて。月額2900円で、相手がウィルコムのPHS端末であれば通話もメールも時間制限なく使える。16日から受け付けを開始し、5月1日からサービスを始める。

 定額制サービスは2台目以降は月額2200円。4人家族全員で新サービスに加入した場合、月額合計9500円払えば、家族内の通話がいくらかけても無料となる計算だ。2時間45分以上の連続通話は別途課金されるが、1度電話を切ってからかけ直せば追加料金はかからない。

 NTT東日本と西日本の固定電話や、NTTドコモなど他社の携帯電話、IP(インターネット・プロトコル)電話への通話料は、通話時間に応じて課金する従量制を継続する。ただ、他社の携帯電話への通話料金も、これまでの30秒当たり21円から同一3・125円に引き下げる。

 通信設備をウィルコムの自前に置き換えることでコストを抑え、実現した。来年度に約160億円の関連設備投資を行う。