2月ものこり僅かですね!!
そんな中でなんとか続き書けました。
お待たせしてしまいすみません!!
これにて完結です。

《メロキュン・プレゼンツ!ハッピー♡プレゼント!!》

書く自分、読む自分、更新する自分…という3人の自分を本気で切望しました(笑)

いやぁ。一安心です!


*****



トワ エ モア ♡5♡


ふと目を覚ますと、己の上に馬乗りで跨る女性の影。

「…キョー…コ…?」

蓮がぼんやりと見上げると、そこには裸の体に真っ赤なリボンを巻きつけただけという官能的な姿をしたキョーコがいた。
驚いてまん丸に目を見開く。

「え…な、に…してるの…?」

キョーコは真っ赤な顔で瞳を濡らしてゆっくりと戸惑いがちに言葉を紡いだ。

「蓮、さん…今日、お誕生日、だから…」

いつの間に脱がされていたのか、つつつと細い指先が蓮の素肌の上を腹筋から胸筋にかけて這い上がってくる。
ゆっくりと覆いかぶさってくる柔らかな身体。

そっとキョーコの唇が蓮の耳を掠め、吐息と共に言葉が降ってきた。

「たんじょうび、プレゼント…デス。ワタシをもらって下さい。」

余りの艶っぽさに蓮は慌てて飛び起きた。



ガバッと起き上がって、周りを見回す。
深夜という時間帯、闇が広がりシンとした室内。
頭の整理が出来なくて呆然とあたりを見回す。
乗っかっていたはずの重みも柔らかさもなく、蓮は暫く混乱してしまった。

「はっ…はっ、はは…、ゆ、夢…か…。」

蓮はドッドッドッドッと鳴り響く心臓を抑えてなんとか自分を落ち着けようと試みた。
片膝を立てた上に肘を置き、ぐしゃりと髪を掻き上げる。

「どおりで…うん。だよな…。はぁぁぁ~。」

落ち着いてくると、段々と飛び起きてしまった己を残念に思う心が育ち始め深々と息を吐き出していた。
どうせなら最後まで全部見たかった。そう思わずにはいられない。

一通り悶々とした後に、もう一度眠ろうと横になって目を閉じた。
しかし、その目はすぐにパチリと開いてしまった。

ーーー………ね、眠れない…。

目を閉じれば先ほどの鮮明な映像が蘇り、心臓が暴れ出す。

ーーープレゼントはワタシって…キョーコがするはずないだろ!!

そう思いながらもドキドキと高鳴る心臓は収まらず、蓮は眠れない夜を過ごすのだった。



その頃、蓮と同時刻に目覚めたキョーコも、何故かわからないが恐ろしい夢を見た気がして慌てて飛び起きていた。

身体中から沸騰したように汗が吹き出ている。

「もう…敦賀さんが、あんなこと言うから…」

内容は覚えていなくても何と無く自分が恥ずかしい格好をしていたような気がする。そして蓮に何かをしようとしていたようなのだ。
体の熱が引かずコロンとベッドに横になり枕を胸に抱きしめる。

「君との…時間…かぁ~…。」

先日、車の中で蓮にさりげなく聞いた蓮の欲しいプレゼント。
蓮と恋人という立場になり早数ヶ月。
蓮の家に泊りに行くことも増えてきたし、キョーコの誕生日にはホテルのスィートにも一緒に泊まった。しかし、キス以上の進展は今だにない。

やはりまだ恥ずかしさが先に立つキョーコだが、蓮に興味がないわけではなく、もっと蓮を知りたい。近付きたいという思いは人並みにある。

初めてベッドに押し倒された日はお風呂もまだだったし、心の準備が出来てなくて、思わず思いっきり突き飛ばしてしまったのだが、キョーコはそれを深く後悔していた。
それからというもの、そういう空気になりかけると蓮がグッと耐えるようなそんな仕草を目にするようになってしまったのだ。

この間のキスシーンの撮影の日、迎えに来た蓮から楽屋でされたキス。その時に胸を守るように包み込んだ蓮の大きな手の温もりが忘れられない。
キス以上の関係になりたいと思っても、だからと言って自分から誘うのも恥ずかし過ぎてキョーコには出来そうもなかった。
もう一度チャンスが欲しいと思っても、蓮はいつもその一歩を踏み込んでくれないのだ。

いつもキスをした後、見つめ合う瞳の中に身を焦がすような熱いまなざしと焔のような想いががあることにも気付いている。


そんな中で3日前に聞いた蓮の欲しいプレゼント。

『キョーコともっと仲良くなりたい』と言う言葉は何を指しているのか。
わかるようでわからない。

本当はわかっているのかもしれないが、もしも間違っていた時が、恥ずかしいということから別の観点から答えを考えようとしてしまうのだ。

「もっと仲良く…」

それは男と女のーーー…?

自分と蓮が絡み合うところを想像してしまい、思わず顔でハンバーグが焼けるほど赤面したキョーコはブンブンと頭を振ってその映像を打ち消した。

ーーーやっ!な、ないないないない!!

キュウッと枕が変形するほど抱きしめて顔を埋めて縮こまる。

一通り身悶えた後、でも本当に…?ともう一人の自分の声が聞こえた気がした。

ーーー本当に…ないの?蓮さんとそういうふうになることはありえない?恋人…同士、なのに…?

ーードクンッ

キョーコの心臓が大きく跳ねた。
それと同時に心が震える。
仄かに生まれた好奇心。
胸がドキドキワクワクとし始める。

ーーーもし、『私』をプレゼントしたら…?

「蓮さんは、どんな反応…するんだろう…?」

生まれたばかり好奇心がゆっくりと膨らみ始めた。





ーー2月10日。
0時になった瞬間におめでとうと顔を見て言うため、キョーコは蓮の家に泊まりにきていた。
2泊用の荷物を持ってきたのは蓮に強請られたから。
誕生日は仕事から帰った時に家にいて欲しいと言われたのだ。

あれからずっと考えていた蓮の欲しいものは、結局はっきりとしたこれだという答えの見つからないまま、当日を迎えてしまった。

一緒にいる時間を増やしたいと言った蓮のために用意したプレゼント。
蓮の発した言葉の意味とは少し違うかもしれないが、自分がそばにいれない時間も、少しでも蓮が自分がそばにいるように感じて欲しいと作ったのは、キョーコお手製のリアルキョーコ人形だ。
キーホルダータイプになったミニマム版で、いつもキョーコが持ち運んでいる蓮人形よりもまた更に小さく、こっそり持ち運びしやすいように作ったつもりだ。

こんなものを用意して喜んでもらえるかはわからないが、一生懸命考えてたどり着いた答えがこれだった。

渡す直前まで本当にこれでいいのかとドキドキしながら、当日の一番最初にプレゼントを手渡す。

「蓮さん、お誕生日おめでとうございます。」

おずおずと差し出したそれを蓮は嬉しそうに受け取った。

「ありがとう。開けてもいい?」

「…はい。」

頬を染めてコクリと頷く。
そんなキョーコに嬉しそうに微笑んだ蓮は、丁寧に丁寧にプレゼントの包装を解くと、そっと箱の蓋を開けた。
蓮が丸々と目を見開く。

「…っ!これ…」

「一応、私…です。」

「これを…俺に…?」

「は、はい…。あの…っ」

驚くばかりの蓮に、キョーコはやはり気に入らなかっただろうかと青ざめかけたのだが、蓮はゆっくりとキョーコ人形に手を伸ばし、その手に優しく抱き締めた。

「ありがとう!嬉しいよ。」

「あ…そ、そうですか…良かった…。」

蓮の喜び溢れた言葉と表情にキョーコはほっと胸を撫で下ろす。

「これって…君を俺にくれるってことだよね?」

蓮は嬉しそうに声を弾ませて、キョーコを見つめた。

「はい。あの、仕事もありますのでずっと一緒にいることは出来ませんけども、私が近くに入れない時もこれを見て少しでも近くにいるって感じて頂けたら…と思いまして…」

「ありがとう。大事にする。」

そう言って、蓮は優しく人形に口付けた。
キョーコの顔が瞬時に真っ赤に染まる。

「なっ?!」

「やっぱりキョーコは可愛いね。」

真っ赤になったキョーコを見て上機嫌な蓮はその人形をそっと箱の中にしまった。

「可愛くてたまらない。」

本物のキョーコに触れ、そっと抱き寄せる。

「蓮さん…」

困ったように戸惑った表情で見つめてくるキョーコに蓮は顔を崩して額を合わせた。

「これからもずっと側にいてくれる?」

「…っはい!私なんかで…良ければ…」

伺うように尋ねられて、思わず力いっぱい返事をしたキョーコは、慌ててとってつけたように返事の後に真っ赤な顔で言葉を繋いだ。

「勿論、キョーコがいい…いや、キョーコじゃないとダメなんだ。」

蓮の言葉に、キョーコは照れてハニカム。

「えっと…嬉しいデス。」

そんなキョーコの顎を掬って優しくキスを交わす。

「今夜は、ご馳走を沢山…作りますね。」

「うん。楽しみにしてる。」

ジャレ合うようなキスの合間に二人は微笑みながら言葉を交わした。

ゆっくりとラグに押し倒されたキョーコだったが、やはり蓮の動きはそこまでで止まってしまった。

「明日も早いし、今日はもう寝ようか?」

「あ…そ、そう…ですね。」

それ以上進まれたら困る癖に、何と無く寂しく感じてしまうキョーコは手を引いて寝室に向かって歩く蓮の広い背中を静かに見つめていたのだった。



結局、ベッドに入っても何もないまま、蓮の腕の中で眠りについて、そして目が覚めた。
先に目が覚めたキョーコはそっと蓮の寝顔を盗み見て考え込んだ。
もっとちゃんと知りたい。近付きたい。その思いがどんどんと膨らむ。
キョーコはそっと手を伸ばして蓮の頬に触れた。
自分とは違う肌の感触。
うっとりと蓮を見つめていたキョーコは気付けば蓮を覗き込んでそっと口付けていた。

離れ難い柔らかな唇の感触から、ゆっくりと身を起こし離れようとしたキョーコだったが、いつの間にか頭の後ろに回されていた手によって引き寄せられた。
再び唇が重なる。

蓮が起きたことに気付いて自分のとった行動に思い当たり、真っ赤になったキョーコ。
それに構わず、蓮はキスを深め、キョーコをベッドに沈めた。

「ん…ふ…」

朝から思う存分、キョーコの唇を堪能した蓮は嬉しそうに真っ赤な顔で荒い息を吐き出すキョーコへ微笑みかけた。

「おはようキョーコ。」

「お…はよう、ございます…。」

布団を引き上げ、顔半分隠してしまったキョーコはその大きな目を潤ませて蓮を見つめた。

「キョーコからキスで起こしてもらえるなんて思わなかったな。」

蓮は本当に嬉しそうにニコニコと笑う。
その笑顔を見て、キョーコは目を見張り驚いた後、花が咲いたようにふわっと微笑んだ。
そして酷く安心している自分に気付く。蓮は自分のことを受け入れてくれる。
そんな安心感がキョーコの中で生まれた瞬間だった。


「今日、早く帰ってきてくださいね。私、待ってますから。」

キッチンに立って振り返ったキョーコの甘えたような言葉の響きに蓮は一瞬目を見開き、甘く微笑んだ。

「うん。勿論だよ。」

「それと…帰ってきたら、もうひとつ受け取って欲しいプレゼントがあるんです。」

「え…?」

「受け取って…くれますか?」

「もう一つって…?」

「それは、帰ってからのお楽しみです。」

ふふっと微笑めば、不思議そうに首を傾げていた蓮の顔も甘く溶ける。

「それは、楽しみだな。」

優しく伸びてきた蓮の腕が、キョーコの体を優しく抱き締める。そんな抱き締めてきた蓮の腕の中でそっとキョーコは目を閉じた。

ーーー今夜、私は貴方に全てを捧げます。

その誓いを心の中に秘め、微笑んだキョーコは、そっと蓮の背中に手を回した。

ーーーねぇ、蓮さん。

きっと、貴方と私は凄く似てるんだと思います。

互いへの想いの深さも、変なところで器用でそれでいて不器用なところも、そして、自分に自信がなくて、恋に臆病な処も…。

だから私は安心して貴方のものになることが出来ます。

だって怖いのは私一人ではないことがわかったんだから…。

これからもずっとずっと貴方のそばで、貴方と共にーーー。

「蓮さん、愛してます。」

「キョーコ、俺もだよ。」

甘い口付けと共に、時を重ねて行くのーー。



END


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迷走しまくり。結局何が書きたかったんだ?ってつっこまれてもおかしくない出来に…(笑)

本当、面目無いですー!!

とりあえず最終的にトワ エ モアという言葉通り「あなたと私」というコンセプトで締めくくれたかな?と汗を拭っております。(無理やりでも何でも書けたことは書けましたともっ!笑)
そしてプレゼント…最終話しか関係ないっていう…(笑)

なんかほんと、お題はメロキュンのハッピープレゼントのはずなのにあっちへふらふらこっちへフラフラしたお話になっちゃってすみません(反省)。
とりあえず、これで完結した予定です。
オマケは…あってもなくてもいいだろうなぁと思ってとりあえず保留?(笑)
オマケ作るとしたら確実に限定になりそうですよね…ほんと、どーしましょ。

とりあえず、完結は出来たのでラストスパートは安心して見守る側に回るのも有り…かな☆


皆さんのメロキュンなお話本当に楽しませていただいてまーす!
残りわずかとなりましたが、是非とも皆様も最後までお楽しみ下さいませ♪

ここまで読んでいただきありがとうございました!!


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