つ、続き書いちゃった…((((;゚Д゚)))))))
前回のお話の続きです。
完全パラレルです。
苦手な方はお引き取りを…!!
カインとセツカのお話なので、キョーコや蓮は出てきません。
それでもいいよって方はお楽しみ下さい。
*****
闇のオトコとシーツのオンナ*
朝の日差しが差し込み部屋を明るく照らし出した。
顔に朝日を浴びたカインは眩しさに目を顰めると、いつもより窮屈に感じる場所で体の向きを変え、朝日に背を向けた。
すると鼻腔を擽る芳しい香りが不意に漂い始め、いつもと違うその様子にゆっくりと瞼を開いた。
ぼんやりと目を開けるといつもの部屋のいつもと違う景色。
簡易キッチンからカチャカチャと音が響き、シーツを身体に巻きつけたセツカが何やらせっせと動き回っていた。
ソファの上で少しだけ身を起こしたカインはその様子をボーッと見つめた。
皿に盛り付けた料理をテーブルに運ぼうとしたセツカは、漸くそんなカインに気付いた。
『あら、おにーさん起きたの?』
『ん…あぁ…。』
まだぼんやりしているカインは声をかけられたことで漸くのそりと身を起こした。
くぁっと大きく口を開けて欠伸をしつつ腕を回し、首を鳴らす。
『もうすぐ朝食の用意出来るから、顔でも洗って来たら?』
『…何のつもりだ。頼んでない。』
『助けてくれたお礼よ。』
『いらん…』
『何よ!毒なんか入ってないわよ!こんな成りでも料理には自信あるんだからっ!』
『そういうこと言ってるんじゃ…』
『なぁに?もしかして朝食は食べないの?ダメよ。そんな大きな身体で食べないなんてっ!大事な時に力が出ないわよ!』
『………』
『とにかく顔洗って来て!』
洗面所に押し込まれて、カインは深くため息をついた。
何だかおかしなものを拾ってしまったようだ。
バシャバシャと水を飛び散らかしながら、豪快に顔を洗うと、適当にタオルで拭き洗面所を出る。
『やだ。おにーさん、寝癖そのままじゃない!』
『……そのおにーさんってなんだ?』
『だってアタシ、まだおにーさんの名前教えてもらってないし…』
『………。』
チラッと伺うように見てくるセツカの言うことにそれもそうかと心の中で独りごちてため息を吐いて椅子に座る。
深入りするつもりもさせるつもりもないのだ。
名を名乗る必要もない。
カインは用意されたカップスープに口をつけた。
その瞬間、カインは驚いたように目を見開いた。
『……旨い』
思わずボソリと呟いたカインの言葉に、セツカが嬉しそうにふわりと笑った。
ーーいつまでいるつもりなんだ?
喉まで出かかっている言葉はカインの口から発せられることはない。
第一、早く追い出したいのなら洋服や靴などを買い与えてやれば勝手に出て行くだろう。
いつもシーツを体に巻きつけて外を寂し気に眺めているセツカを見てきた。
服屋を覗いては女性ものの服を物色するのだが、どうにも毎回似合いそうな服を見つけるのにレジに向かおうとすると突然気が変わって今度にしようと思ってしまうのだ。
今日も服の代わりに珍しい食材とケーキを買って帰路に着く。
セツカと生活を始めて10日が経った。
カインはまだ名前を打ち明けていないので、セツカはいまだにカインを兄さんと呼ぶ。
鍵を解錠し、部屋に入ると明るい笑顔が出迎えてくれた。
『兄さん、おかえりなさい!早かったのね!』
『…あぁ。』
そう言って荷物を受け取ったセツカはスィーツに気付いて目を輝かせた。
『これ…』
『前に食べたとき、そこの気に入ってただろ?』
『ふふ。嬉しい!食後のデザートね!』
嬉しそうに笑うセツカを見て、カインはセツカの頭をグシャグシャと撫で回した。
『きゃ!ちょ、ちょっと!兄さん!!』
カインはフッと笑うと満足そうに上着を脱ぎながら部屋の奥へと進んで行った。
ここ最近、カインは無意識にこんな風に優しい笑顔をセツカに見せるようになっていた。
からかいの中に愛しさが垣間見えるようなそんな笑顔にセツカは胸の中がぎゅうっと苦しくなるような甘くなるようなそんな気がしてしまうのだ。
カインの背中をセツカが頬を染めて見つめていたことにカインは気付かなかった。
ーー早く出て行かなきゃ迷惑になる。
そう思うのに、行動に起こせないのは服がないからだとか靴がないからだとか色々理由をつけて、でも結局はこの人の側を離れたくないという気持ちが引き止めるのだ。
ここにいろとも出ていけとも言われない。勝手にしろという彼のスタンスに甘えている自分がいることも分かっている。
未だに名を教えてもらえてないが、たまに向けてくれる笑顔をもっと見たいと願ってしまう。
もっと側にいたいと思ってしまう。
仕事の内容やオーラや見た目が怖いだけで、不器用だけど凄く優しい部分もある人なのだ。
きっと他の人は知らないだろう彼のそんな姿をもっと知りたい。
だからこそ、下手な詮索はしない。
一番怖いのは側にいられなくなること。
だからセツカは今日も帰って来てくれたカインのために下手な質問なんてせずにとびきりの料理を振る舞うのだ。
そんな日々が二週間ほど過ぎたその日。
『くそっ!!』
カインは路地裏で壁に身体を預け息を潜め腹部を抑えていた。
どくどくとそこから溢れてくる生ぬるい液体を手で押さえて止血する。
はぁはぁっと短い息を吐きながら、座り込む。
今回の依頼でしくじった。
名前を呼び振り返ったターゲットの目の色がセツカにそっくりだったのだ。
動揺を隠して撃った弾はターゲットの急所を外し、あろうことか反撃を受けてしまった。
ドタバタと慌ただしい周囲。カインを探すその気配にカインは気配を殺して待った。
予想以上に流れる血は意識を奪う。
朦朧とする意識の中で、ここで死んだらセツカはどうなる?という思いだけがカインの気力を支えた。
捜索の気配が和らいだのを感じて、ぐっと足に力を籠める。
腹部を庇いながら滴る血を残してセツカを求めてひたすら歩いた。
『兄さん!!どうしたの?!』
帰ってきたカインを見て、セツカは青ざめた。
『セツ…カ…』
セツカの姿を瞳に移して不意に意識を手離したカインをセツカは慌てて支えた。
『兄さん!!おにーさんしっかり!!』
セツカは必死に呼びかけながら、自分の身体より重たいカインをベッドへ運んだのだった。
暖かい温もりに意識が浮上したカインはゆっくりと目を開いた。
そしてすぐ隣を見てギョッとする。
セツカがカインの腕を枕にしてカインの身体に抱きつくようにして眠っているのだ。
『つっ…ぅ…』
慌てて起き上がろうとしたカインだが、それは腹部の痛みに遮られた。
セツカを起こさぬようにそろりと片手を動かして布団を捲り傷を確かめる。
どうやらセツカが手当をしてくれたようだ。
もぞりと動いたセツカがぎゅうっと抱きついてくる。
カインはそっとセツカの髪に触れた。
くすぐったそうに身をよじるセツカを見ていると、何だか傷口が癒えるようなそんな気がしてくる。
セツカをギュッと抱き締めてコメカミにキスを落とし、カインは穏やかな気持ちで再び目を閉じたのだった。
『ーーさん…兄さん』
『ん…』
腕をグイグイと引っ張られて漸くカインは目を覚ました。
ぼうっと目を開いたカインを見て、セツカはホッと胸を撫で下ろした。
『体調は?大丈夫?』
『ん…あぁ。』
『良かった。朝食作りたいから…その…』
セツカは抱きしめられていることに落ち着かず、離してもらおうとしたのだが、カインの腕は中々解けない。
『…ん…まだいい…。』
『えぇ?!良くないわよ!!兄さん怪我してるんだから。』
『いいから。これが一番…落ち着く…。』
『っ?!』
カインに抱き締めていることが落ち着くと言われてしまい、セツカの顔が真っ赤になる。
『セツ…』
ーードクンッ
セツカの心臓が名を呼ばれて大きく跳ねた。
『な、何?!』
『手当て…ありがとう。助かった。』
至近距離で微笑まれ、セツカは視線を落ち着きなく動かして答えた。
『い、いいのよ!!そんな…。そ、それにおにーさんは私の命の恩人だもの。』
そんなセツカの髪を撫でながらカインはセツカを大切そうに抱き締める。
『セツカ…』
『な、なに?!』
ーードッドッドッド
『帰る場所がないなら…ずっと…ここにいろ…』
『え?にい…さ…』
セツカの目が驚きで見開かれた。
ーーー今、なんて…?
頭の中で何度も何度も反芻する。
そうしてジワジワと喜びがセツカの体の中を駆け巡った。
目にジワリと涙の粒が浮き上がる。
必要としてくれた。
居場所をくれた。
『いて…いぃ…の…?』
ずっと虐げられて一人で歯を食いしばって生きてきたセツカにとって、このカインの言葉は宝物だった。
『いろ。ずっと…俺のそばに…』
カインはそう言ってまたすぅっと眠りについた。
『ぅんっ!ぅん!!』
セツカはコクコクと頷いてカインにギュウギュウと抱きついたのだった。
END…?
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*****
手離したくないカインと離れたくないセツカちゃんでした♪
兄さん呼びをそのままにさせる方法として名前を知らないまま数日間を過ごしてもらうことにしちゃいました(笑)
きっとこれからラブラブ兄妹になって行くんだと思います!!
えぇ、自分でもここで終わり?なんて突っ込んじゃいましたよ。
でもでも続けたら長くなっちゃうし…!
切りがいいところがここだったのですっ!!
補足をしておくと、途中仕留め損なったターゲットはセツカちゃんのお父さん設定(マフィアのボス)だったりします。
でもセツカちゃんは父親はいないものとして育てられ、幼い頃に母親を無くし、親戚の中をたらい回しされていたという感じの裏設定。
続く保証が出来ないので念の為ENDマークつけておきましたっ!!
とりあえず、ご要望にお答え出来た話になってるかは謎ですが、続き書きました!!(笑)
ふー。これで一安心?((*´∀`*))
前回のお話の続きです。
完全パラレルです。
苦手な方はお引き取りを…!!
カインとセツカのお話なので、キョーコや蓮は出てきません。
それでもいいよって方はお楽しみ下さい。
*****
闇のオトコとシーツのオンナ*
朝の日差しが差し込み部屋を明るく照らし出した。
顔に朝日を浴びたカインは眩しさに目を顰めると、いつもより窮屈に感じる場所で体の向きを変え、朝日に背を向けた。
すると鼻腔を擽る芳しい香りが不意に漂い始め、いつもと違うその様子にゆっくりと瞼を開いた。
ぼんやりと目を開けるといつもの部屋のいつもと違う景色。
簡易キッチンからカチャカチャと音が響き、シーツを身体に巻きつけたセツカが何やらせっせと動き回っていた。
ソファの上で少しだけ身を起こしたカインはその様子をボーッと見つめた。
皿に盛り付けた料理をテーブルに運ぼうとしたセツカは、漸くそんなカインに気付いた。
『あら、おにーさん起きたの?』
『ん…あぁ…。』
まだぼんやりしているカインは声をかけられたことで漸くのそりと身を起こした。
くぁっと大きく口を開けて欠伸をしつつ腕を回し、首を鳴らす。
『もうすぐ朝食の用意出来るから、顔でも洗って来たら?』
『…何のつもりだ。頼んでない。』
『助けてくれたお礼よ。』
『いらん…』
『何よ!毒なんか入ってないわよ!こんな成りでも料理には自信あるんだからっ!』
『そういうこと言ってるんじゃ…』
『なぁに?もしかして朝食は食べないの?ダメよ。そんな大きな身体で食べないなんてっ!大事な時に力が出ないわよ!』
『………』
『とにかく顔洗って来て!』
洗面所に押し込まれて、カインは深くため息をついた。
何だかおかしなものを拾ってしまったようだ。
バシャバシャと水を飛び散らかしながら、豪快に顔を洗うと、適当にタオルで拭き洗面所を出る。
『やだ。おにーさん、寝癖そのままじゃない!』
『……そのおにーさんってなんだ?』
『だってアタシ、まだおにーさんの名前教えてもらってないし…』
『………。』
チラッと伺うように見てくるセツカの言うことにそれもそうかと心の中で独りごちてため息を吐いて椅子に座る。
深入りするつもりもさせるつもりもないのだ。
名を名乗る必要もない。
カインは用意されたカップスープに口をつけた。
その瞬間、カインは驚いたように目を見開いた。
『……旨い』
思わずボソリと呟いたカインの言葉に、セツカが嬉しそうにふわりと笑った。
ーーいつまでいるつもりなんだ?
喉まで出かかっている言葉はカインの口から発せられることはない。
第一、早く追い出したいのなら洋服や靴などを買い与えてやれば勝手に出て行くだろう。
いつもシーツを体に巻きつけて外を寂し気に眺めているセツカを見てきた。
服屋を覗いては女性ものの服を物色するのだが、どうにも毎回似合いそうな服を見つけるのにレジに向かおうとすると突然気が変わって今度にしようと思ってしまうのだ。
今日も服の代わりに珍しい食材とケーキを買って帰路に着く。
セツカと生活を始めて10日が経った。
カインはまだ名前を打ち明けていないので、セツカはいまだにカインを兄さんと呼ぶ。
鍵を解錠し、部屋に入ると明るい笑顔が出迎えてくれた。
『兄さん、おかえりなさい!早かったのね!』
『…あぁ。』
そう言って荷物を受け取ったセツカはスィーツに気付いて目を輝かせた。
『これ…』
『前に食べたとき、そこの気に入ってただろ?』
『ふふ。嬉しい!食後のデザートね!』
嬉しそうに笑うセツカを見て、カインはセツカの頭をグシャグシャと撫で回した。
『きゃ!ちょ、ちょっと!兄さん!!』
カインはフッと笑うと満足そうに上着を脱ぎながら部屋の奥へと進んで行った。
ここ最近、カインは無意識にこんな風に優しい笑顔をセツカに見せるようになっていた。
からかいの中に愛しさが垣間見えるようなそんな笑顔にセツカは胸の中がぎゅうっと苦しくなるような甘くなるようなそんな気がしてしまうのだ。
カインの背中をセツカが頬を染めて見つめていたことにカインは気付かなかった。
ーー早く出て行かなきゃ迷惑になる。
そう思うのに、行動に起こせないのは服がないからだとか靴がないからだとか色々理由をつけて、でも結局はこの人の側を離れたくないという気持ちが引き止めるのだ。
ここにいろとも出ていけとも言われない。勝手にしろという彼のスタンスに甘えている自分がいることも分かっている。
未だに名を教えてもらえてないが、たまに向けてくれる笑顔をもっと見たいと願ってしまう。
もっと側にいたいと思ってしまう。
仕事の内容やオーラや見た目が怖いだけで、不器用だけど凄く優しい部分もある人なのだ。
きっと他の人は知らないだろう彼のそんな姿をもっと知りたい。
だからこそ、下手な詮索はしない。
一番怖いのは側にいられなくなること。
だからセツカは今日も帰って来てくれたカインのために下手な質問なんてせずにとびきりの料理を振る舞うのだ。
そんな日々が二週間ほど過ぎたその日。
『くそっ!!』
カインは路地裏で壁に身体を預け息を潜め腹部を抑えていた。
どくどくとそこから溢れてくる生ぬるい液体を手で押さえて止血する。
はぁはぁっと短い息を吐きながら、座り込む。
今回の依頼でしくじった。
名前を呼び振り返ったターゲットの目の色がセツカにそっくりだったのだ。
動揺を隠して撃った弾はターゲットの急所を外し、あろうことか反撃を受けてしまった。
ドタバタと慌ただしい周囲。カインを探すその気配にカインは気配を殺して待った。
予想以上に流れる血は意識を奪う。
朦朧とする意識の中で、ここで死んだらセツカはどうなる?という思いだけがカインの気力を支えた。
捜索の気配が和らいだのを感じて、ぐっと足に力を籠める。
腹部を庇いながら滴る血を残してセツカを求めてひたすら歩いた。
『兄さん!!どうしたの?!』
帰ってきたカインを見て、セツカは青ざめた。
『セツ…カ…』
セツカの姿を瞳に移して不意に意識を手離したカインをセツカは慌てて支えた。
『兄さん!!おにーさんしっかり!!』
セツカは必死に呼びかけながら、自分の身体より重たいカインをベッドへ運んだのだった。
暖かい温もりに意識が浮上したカインはゆっくりと目を開いた。
そしてすぐ隣を見てギョッとする。
セツカがカインの腕を枕にしてカインの身体に抱きつくようにして眠っているのだ。
『つっ…ぅ…』
慌てて起き上がろうとしたカインだが、それは腹部の痛みに遮られた。
セツカを起こさぬようにそろりと片手を動かして布団を捲り傷を確かめる。
どうやらセツカが手当をしてくれたようだ。
もぞりと動いたセツカがぎゅうっと抱きついてくる。
カインはそっとセツカの髪に触れた。
くすぐったそうに身をよじるセツカを見ていると、何だか傷口が癒えるようなそんな気がしてくる。
セツカをギュッと抱き締めてコメカミにキスを落とし、カインは穏やかな気持ちで再び目を閉じたのだった。
『ーーさん…兄さん』
『ん…』
腕をグイグイと引っ張られて漸くカインは目を覚ました。
ぼうっと目を開いたカインを見て、セツカはホッと胸を撫で下ろした。
『体調は?大丈夫?』
『ん…あぁ。』
『良かった。朝食作りたいから…その…』
セツカは抱きしめられていることに落ち着かず、離してもらおうとしたのだが、カインの腕は中々解けない。
『…ん…まだいい…。』
『えぇ?!良くないわよ!!兄さん怪我してるんだから。』
『いいから。これが一番…落ち着く…。』
『っ?!』
カインに抱き締めていることが落ち着くと言われてしまい、セツカの顔が真っ赤になる。
『セツ…』
ーードクンッ
セツカの心臓が名を呼ばれて大きく跳ねた。
『な、何?!』
『手当て…ありがとう。助かった。』
至近距離で微笑まれ、セツカは視線を落ち着きなく動かして答えた。
『い、いいのよ!!そんな…。そ、それにおにーさんは私の命の恩人だもの。』
そんなセツカの髪を撫でながらカインはセツカを大切そうに抱き締める。
『セツカ…』
『な、なに?!』
ーードッドッドッド
『帰る場所がないなら…ずっと…ここにいろ…』
『え?にい…さ…』
セツカの目が驚きで見開かれた。
ーーー今、なんて…?
頭の中で何度も何度も反芻する。
そうしてジワジワと喜びがセツカの体の中を駆け巡った。
目にジワリと涙の粒が浮き上がる。
必要としてくれた。
居場所をくれた。
『いて…いぃ…の…?』
ずっと虐げられて一人で歯を食いしばって生きてきたセツカにとって、このカインの言葉は宝物だった。
『いろ。ずっと…俺のそばに…』
カインはそう言ってまたすぅっと眠りについた。
『ぅんっ!ぅん!!』
セツカはコクコクと頷いてカインにギュウギュウと抱きついたのだった。
END…?
スキビ☆ランキング
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気が向いたらポチッと応援よろしくお願いします♪
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手離したくないカインと離れたくないセツカちゃんでした♪
兄さん呼びをそのままにさせる方法として名前を知らないまま数日間を過ごしてもらうことにしちゃいました(笑)
きっとこれからラブラブ兄妹になって行くんだと思います!!
えぇ、自分でもここで終わり?なんて突っ込んじゃいましたよ。
でもでも続けたら長くなっちゃうし…!
切りがいいところがここだったのですっ!!
補足をしておくと、途中仕留め損なったターゲットはセツカちゃんのお父さん設定(マフィアのボス)だったりします。
でもセツカちゃんは父親はいないものとして育てられ、幼い頃に母親を無くし、親戚の中をたらい回しされていたという感じの裏設定。
続く保証が出来ないので念の為ENDマークつけておきましたっ!!
とりあえず、ご要望にお答え出来た話になってるかは謎ですが、続き書きました!!(笑)
ふー。これで一安心?((*´∀`*))