「旅」――と言えば、真っ先に思い浮かぶのが、沢木耕太郎の「深夜特急」シリーズ。そのためでしょうか、ドキュメンタリー番組で主演を務められた大沢たかおさんが、私の中ではすっかり「旅人」のイメージが定着しています。彼の佇まいや声も大好きですが、最近ではアフリカの大地を疾走していたかと思えば、南極に出没したりと、“神出鬼没”でやんちゃなところも好き(笑)。あの某人気ラジオ番組では“機長”も務めていらっしゃいますしね。「違いがわかる男」には、やっぱり「旅」と「本」が似合ってもらわないと(笑)。って、相当身勝手な妄想でしょうか。
それから、もう一人。言わずと知れた旅番組の大御所、兼高かおるさんも日本が誇る「旅のアイコン」のお一人です。「兼高かおる 世界の旅」は、昭和34年から平成2年まで実に31年間も続いた「旅番組」の草分け的存在。大好きな大好きな番組でした。何と言っても兼高さんのスゴイところは、現地の取材は元より、コーディネート、プロデューサー兼ディレクター、そしてナレーターと、ひとり何役もこなされているところ!映像のディレクションの仕事もしている私にとっては、まさに神様のような存在です。彼女の自叙伝『わたくしが旅から学んだこと』(小学館)も、バイブル的な一冊。マーカーだらけのこの本を繙くたびに、旅心を掻き立てられ、今すぐにでも飛行機に飛び乗って、どこかへ出かけたくなってしまいます。
もしかしたら、いま一番お逢いしてみたい方が兼高かおるさんかも知れません。いつの日か、サクセスウーマン講座のゲストにお招きする機会があったら、とっておきの旅のお話をお伺いしてみたいです。それはそれは途方もなく大きな夢ですけど。

さて。これからご紹介する3本の映像は、すべて「旅」がテーマです。今まで何十回となく繰り返し観て来た、お気に入り中のお気に入りですが、「旅は学校」ということを教えてくれる大好きなシリーズです。きっとあなたも、今すぐ旅に出たくなりますよ(笑)。