これからもずっと。 | 脳梗塞の妊婦。そして母。

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「お姉ちゃーん。」






外から声がしました。




我が家の畑に寄って行ってくれる

87歳のおばさん。





畑の大根の様子を見にきてくれました。



畑の話。

野菜が高いという話。



今あるイチゴの苗の話。







イチゴの苗の話の途中

おばさんが言いました。








「姉ちゃん。

イチゴはの、○○しての、△△しての、□□しての…




おばちゃんがいなくなっても

そうしてしての。」






…そんな話をしました。





私はおばさんに言いました。





「おばさん。

これからもずーっといて下さいよ。


まだまだまだまだ…いて下さいよ。




私はまだまだ

たーくさん教わることがありますからね!」




…って。









おばさんが言いました。







「おばちゃんも

ねぇちゃんとせっかくこうしてお友だちになったんや。



だからこうしていたいけど…

一年一年が

もういるかいないかわからんのや。




…だから



ねぇちゃん。

分かることは伝えておく。」















そう言っておばさんは、しゃがんんでいた私の背中を


87年のあったかい

優しい優しい手で…




撫でてくれました。






何度も。



何度も。









最近のおばさんの口癖。






おばちゃんがいなくても。







年を重ねることが

そんな風に言葉になること。





幸せなようで

寂しいこと。













いま

生きてること。



いま

空気を吸ってること。



いま

考えてること。





いま

感じていること。






…いま。













今の大切さに


改めて気づかされた気がしました。













いつもおばさんとの最後の挨拶に

私は必ずこう言って別れます。








「ありがとうございます。



また来てくださいねー。」















おばさんは電動の動く自転車に乗りながら





「はいはーい!」






…そう言って手を振りながら

軽快に我が家を後にします。













その後ろ姿に

87年の重みを感じながら。








これからも

ずっと。








まだまだです。




まだまだの私を置いて行かないでね。







私はまだまだ


その自転車のあとを

ついて行くんだから。




これからも

まだまだ。







これからも











ずっと。