新婚旅行から戻ってそろそろ5日目。
実はひどい風邪を引いてしまって日記どころではなかったのだけど、あまり時間が経つと旅行の記憶も日に日に遠くなってしまうので、そろそろ書いておかないと。

今回は会社も年度始めの落ち着いた時期ということもあり、連休を合わせて10泊11日という贅沢な休暇をいただくことができました。感謝感謝でございます。
夏に上司が見せてくれたカンボジア旅行の写真のあまりの美しさにすっかり魅了されてしまった私は、次に休暇をもらう時は、相手が夫だろうが、両親だろうが、絶対にアンコールワットを観に行きたいと思っていた。
運良く夫も同じ時期に休暇を取れることになり、この旅行が新婚旅行となったわけです。

元々盛り上がってる私と、歴史や世界遺産が大好きな夫、さぞや下調べや旅の支度は早めに万全に整うかと思いきや、元々ズボラでテキトー、旅行の準備は当日 の朝が基本!の私と、A型で細かいこと言うくせに所々詰めの甘い夫の悪い部分が仲良く重なり、期限切れのパスポートの再発行は出発2週間前、ビザの取得は ネットで2日で済むのに結局間に合わず、ガイドブックは出発前夜に閉店直前の本屋でギリギリ購入、旅の支度も結局前日の夜に下着数枚とTシャツ数枚を リュックに放り込み完了。なんと一眼レフのカメラも夫が前日になって急に買い込んできた(笑)。もちろん使い方は飛行機で説明書を読んで勉強。
宿だけは夫がしっかりとってくれたので、あとは「行けば何とかなるでしょ」が合い言葉。

アンコール遺跡群があるのは、カンボジアのシェムリアップという街周辺になる。カンボジアへの直行便が無いため、私たちはベトナムのホーチミンを経由してシェムリアップに入った。

空港に降り立つと、「ムゥッ」と湿っぽい熱気に包まれる。この湿っぽさといい、空港の建物といい、タヒチのパペーテ空港にそっくりだ。空港入り口脇の茂みには赤とんぼがいたり、アメンボがいたり、なんんだかゆったりと懐かしい匂いがした。
この空港はほんの3ヶ月前に改装されたばかりだということで、とってもキレイで設備もしっかり整っていた。現地でのビザ取得は手間がかかるから不便という 情報もあったけど、何も問題なくすぐに終わった。窓口のお兄さんが夫に「奥さんビューティフル!」と言っていたそうで、かなりいい気分♪

さてさて、今回国内での移動手段は何も事前の手配をしていなかったので、まずはホテルまでの移動を考えなければと、ちょっと緊張気味で空港を出た。東南ア ジアの交通といえば「ぼったくり」が基本?少なくとも常に覚悟はしていなければいけない。騙されたからといって日本円にすれば百円かそこらの値段だけど、 金額の問題じゃない。夫はタクシーとの値段交渉を前にタバコを一服。
横を見れば出迎えのドライバー達がそれぞれ客の名前を書いたボードをかざしてワイワイやっている。
自分たちの迎えが来ているわけないけど、どんな名前があるのかな?とちょっとだけ目をやる。

一番に目に飛び込んできたそこには見慣れたローマ字が並んでいた。ん?

「MR. TSUTOMU KODAMA」

ミスター ツトム コダマ? 「ねぇねぇ、あれツトの名前じゃない?」と指を指す。
とすると、そのボードを持っていた男性が気づいて元気よくこっちに向かってくる。
「Is this your name? ? Is this your name??? Ohhhhhhhhh, Goooooooooood!!!」
なんとホテルから出迎えの車が来ていたのだ。
正直彼を見つけたのは奇跡に近い。夫がタバコを吸っていなければ既に素通りしていただろう。嫌いなタバコも役に立つこともあるらしい。

このドライバーの名前はサム。きっと歳は同じくらいかな。ホテルのオーナーが知り合いで、こうしてドライバーとして手伝いをすることもあるそうだ。
人懐っこいけれど、ちょっと控え目で礼儀正しい。ホテルへ向かう車内では話も盛り上がり、カンボジア滞在の3日間専属のドライバーをお願いすることになった。
数年前ケニヤへ行った時、私たちの専属ドライバーだった男性の名前はサミーだった。出過ぎない控え目で紳士的な雰囲気がとっても似ている。名前も似てい る。これも縁だろうか。サミーは私の先生としてスワヒリ語をたくさん教えてくれた。覚えてるのは動物の名前くらいだけど・・・。そして今回はサムが私達に カンボジア語を教えてくれることになる。

カンボジア語といえば、出発前に成田空港で「旅の指差し会話帳:カンボジア(超初心者用会話テキスト)」を買ってみた。
指差しカンボジア

これがめちゃめちゃ役に立ったのだ。夫はどこでも誰にでも平気で話しかけるタイプで、この「指差しカンボジア語」を片手に、とにかく現地人に話しかけまく る。この本は絵で解説されているので、現地人も面白がって会話に付き合ってくれる。そのうち周りの人も集まってきて盛り上がる。ちょー楽しい。
今回カンボジアという土地に溶け込むのに、どんなにこの本に助けられただろう。これから海外旅行に行く人には絶対おすすめしたい。


到着したこの日は既に夜だったので、ホテルにチェックインした後サムにおすすめのレストランへ連れて行ってもらった。「ジャスミン・アンコール」という観光客向け南国風ビュッフェスタイルのレストランで、地元名物のアプサラダンスというのも見る事ができた。
こんな感じ↓
アプサラダンス
そんなに面白いものではないけど、まぁ一度は見ておいてもいいかも^^。

食事については私も夫も香草やココナッツを多用したアジアンフードがあまり得意ではないので、少々心配もしていたのだけど、どれを食べても結構美味しい。ホッと一息。ただデザートはバツ!体に震えが来る微妙な味付けだった。。。
ジャスミン食事


レストランを出て外でちょっと写真を撮ったりしていると、別のドライバーが日本語で話しかけてきた。この人めちゃめちゃ日本語が上手い。「かたこと」というより、普通にしゃべっている。すごい。
後でサムに聞いたら、日本語を勉強するドライバーは結構多いのだとか。日本人はカンボジアにとってはとてもいいお客様で、それはいいカモという意味ではなく、日本はカンボジアに対して多くの支援をし、観光客が落として行く(現地で使う)お金もしっかりカンボジアの人達の生活に行き届いているのだそうだ。それに引き換え○○人はたくさんお金を使っても、カンボジアは潤わず、自国に戻るような仕組みになっているそうで、○○語を勉強する人はいないのだとか。サムも話しながらつい個人的な感情が入ってしまうらしく、相当な偏見があるみたいだった。しかもそれはサムに限ったことではないっぽい。
いずれにしても、日本がそんな風に歓迎されるというのは本当に嬉しいことで、確かに今回観て回ったあちらこちらに日本が支援していることを示す立て看板がたくさんあった。
どこへ行っても日本人だと言うと、急に親しげな笑顔になったのが驚きだった。

次回は言葉では表現できない程の素晴らしい遺跡群について、ちょっとご紹介します。